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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extra」No.5


前回のお話 ↓


「えっ」

思わず声が出る。アヤの質問は予想外だった。

照れくささと動揺が胸の奥で渦を巻く。

が、それだけでは済まなかった。

答えなければという衝動にかられる。

ど、どうしたんだ。俺。

ゲーム内のアイテムだろ?なんでリアルの俺がその質問に真実を語ろうとしているんだ。

俺は焦る。ありえないだろ。こんなの。

しかし、『真実のハート』の効果で口から真実が零れ出す。

「好き。アヤが好きだ」

アヤの瞳が見開かれる。

信じられないといった表情だ。

「本当に!?うれしい!リンも私のこと、好きなんだね!?」

「あ、うん...好きだよ」

リンも?ってことはアヤもということか。

まさか両想いだったとは。

驚きがこみ上げてくる。

「じゃあつきあってくれる?」

アヤは待ちきれないといった様子で俺に問いかけてくる。

俺はニートだぞ。付き合うとかそんなことしてていいのか。

そもそもゲームばかりで、俺は本当にいいのか。

でも今なら、このアイテムの力があれば、俺の本心が口から出るはずだ。

いつまでこの効果は続くんだ。

そう思いはしたが、アイテムの効果には逆らえず、俺は答えてしまった。

「ああ、つきあうよ。喜んで」

「よかったー!」

アヤが飛びついてきて、ギュッと抱きしめた。

うれし涙を浮かべている。

想定外の展開に戸惑うが、アヤの熱い気持ちが嬉しくてたまらない。

ゲームながらも胸が熱くなる。

「これからはずっと一緒にいようね」

「うん、約束する」

二人で指切りを交わす。こうしてアヤとの新しい関係が始まったのだった。


そして、サヤカ不在の日々が続く。

アヤと2人でパーティを組んではいるが、サヤカの穴は意外と大きいと感じることもある。

ダンジョンを探索しても、思うように敵を倒せない場面にも遭遇した。

勿論、レベルが上がっているから、それに応じたダンジョンに潜ってるわけだが。

しかし、アヤの攻撃魔法が敵をなぎ払うほどの威力がないのだ。

「サヤカいたら、もう少し楽なんだろうけど...」

アヤはそうつぶやく。

確かにその通りだ。

サヤカ不在の今、パーティの戦力は半減している。

「うん、でもしょうがない。アヤも頑張っているし、俺も頑張るよ」

励まそうとしたが、アヤの表情は明るくならない。

ゲームを楽しみたいのに、現実がそれを阻んでいることへの苛立ちがにじみ出ている。

それならば、現実も仮想も楽しめる方法はないものか。

そう考えた時、俺はひらめいた。

「アヤ。俺とLINE交換しない?そしたら、ゲームの外でも連絡できるし」

アヤの表情がパッと明るくなる。

「いいの?!是非だよ!」

「そしたらいつでもESD話できるね!」

俺たちはIDを交換し、すぐに友達登録をした。

「よかった!これでリンとはゲームの中だけじゃなく、リアルでも繋がれたんだ。嬉しい」

アヤはとても嬉しそうだ。

仮想と現実の垣根を取り払えたことが新鮮なのだろう。

それに気付かせてあげられて、俺も嬉しかった。

しかし、俺はニートなんだがな。


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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extara」No.6 へ続く…

続きは ↓


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