地域づくりに取り組む団体を応援する「地域連携アドバイザー派遣」の団体募集がはじまりました|8月18日締め切り
鹿児島県では、令和5年度「地域連携アドバイザー」派遣団体を募集中です。
(詳細はこちら↓)
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2023年7月17日に、かごしま県民交流センターで令和5年度 地域資源活用・協働促進事業シンポジウム「つくる そだてる ねづかせる 地域づくり」が開催されました。
このシンポジウムは、鹿児島県が県内各地で持続可能な地域づくりに取り組む団体の活動を支援・促進することを目的に企画された令和5年度 地域資源活用・協働促進事業のスタートの場となっています。
令和5年度 地域資源活用・協働促進事業では、地域課題解決に向けて活動する団体へ「地域連携アドバイザー(以下本文:アドバイザー)」を派遣し、県内の地域づくりを支援する取り組みを行っています。
本事業は、主に3つの要素で構成されています。
本記事では、事業の3つの要素の中で、①にあたるシンポジウムの様子や、当日参加されたアドバイザーのプロフィールを紹介していきます。
アドバイザー派遣を利用する際の、参考としてご覧ください。
◯シンポジウムの様子
ー開会
シンポジウムには、大学生や地域づくり団体の代表者、地域おこし協力隊など、約40名が参加。例年に比べると、行政職員の方が多かった印象です。
はじめに、鹿児島県かごしま県民交流センター 協働活動促進課の上原課長より、アドバイザーが生まれた経緯や事業の大まかな流れについて案内がありました。
全体進行を務めるのは、アドバイザーのひとりでもある株式会社スタジオグッドフラット 市村良平さんです。
市村さんから全体へ、シンポジウムのゴールが共有された後は、参加者のチェックインに移っていきます。
チェックインでは、少人数に分かれて自己紹介やこの場に期待することなどをそれぞれ共有していきます。
ーパネルディスカッション①
会場の雰囲気がゆるやかになったところで、昨年度のアドバイザー派遣の利用者と、アドバイザーによるパネルディスカッション①に移っていきます。
昨年度の事業参加団体として、日置市吹上町和田地区公民館から、館長の山之内修さんと黒木智大さんが登壇しました。
アドバイザーは、3人が登壇。
1人目:一般社団法人E'more秋名 村上裕希さん
2人目:株式会社しまのみなと 山本美帆さん
3人目:NPO法人SCC 太田敬介さん
ディスカッションでは、パネリストそれぞれの紹介と日置市吹上町和田地区公民館がアドバイザー派遣を利用した背景などについて話されました。
まずは館長の山之内さんから、里山の風景が美しい地域の紹介と課題について。
自然の美しさを求めて移住する人がいる一方で、県内の多くの地域と同じように人口減少や高齢化率50%以上といった課題を抱えています。
続いて、アドバイザー派遣利用 発起人の黒木さんは「地域おこしに関わりたい」と、昨年6月に和田地区へ移住。
「夢と希望を持って移り住んだものの、縁もゆかりもない土地で何から手をつけて良いのかわからなかった」と話します。
そんな時に、令和4年度に開催された本事業のシンポジウムに参加し、アドバイザーの村上さんの話を聞いて「自分と同じ縁もゆかりもない土地で活動し、成果を出している村上さんに和田地区に来てほしい」と応募。
アドバイザー派遣では「吹上町和田地区の資源を活かそう未来会議」と題した対話の場を、3回実施しました。
地域住民と移住者が一緒になって地域の現状を話し合ったり、模造紙や付箋を使って課題の優先度を可視化することで、今後の地域づくりの指針を見つけることができた、とふりかえります。
ディスカッションでは、
といった内容が語られました。
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ーパネルディスカッション②
パネルディスカッション②では、志布志市潤ケ野(うるがの)校区コミュニティ協議会から、地域支援員の川崎桃子さんが昨年度の事業参加者として登壇しました。
こちらも、3人のアドバイザーが登壇。
1人目:NPO法人頴娃おこそ会 加藤潤さん
2人目:御菓子司鳥越屋 鈴木芳乃さん
3人目:NPO法人本と人とをつなぐ「そらまめの会」 下吹越かおるさん
まずは川崎さんより、地域の紹介と事業に応募したきっかけについて。
宮崎県との県境にある志布志市潤ケ野。水に恵まれた清流では、ホタル鑑賞や国の天然記念物「ウスカワゴロモ」を鑑賞することができます。
令和2年3月には、志布志市のモデル地区としてコミュニティ協議会が設立。
地域住民で話し合う中で、潤ケ野の人口を増やすために交流人口を増やそうと、地域のグラウンドを整備してキャンプ場をオープンするなど、積極的な取り組みを行ってきました。
そして次の取り組みとして、地域に関係人口や移住者を増やすことを目指して「空き家の利活用」に挑戦することに。
背景には、小学校へ通う足となっていたスクールタクシーの廃止に伴う、学校存続への不安がありました。
そこで、県内外で空き家再生に取り組む加藤さんの力を借りることに。
川崎さん自身、加藤さんが主催する空き家改修ワークショップに参加した経験があったようで、全3回の「空き家活用セミナー&ワークショップ」では、空き家活用に関する座学だけでなく、空き物件の現地調査やウッドデッキづくりなど、実際に体を動かす時間も多かったと話します。
ディスカッションでは、
といった感想がありました。
ー交流会
パネルディスカッション終了後は、①はじめの一歩の見つけ方、②地域資源の利活用、③事業継承のポイントの3つのテーマに分かれて交流会が行われました。
①始める、繋げる 〜はじめの一歩の見つけ方〜
②活かす、創る 〜地域資源の利活用〜
③関わる、続ける 〜事業継承のポイント〜
ー全体共有とふりかえり
交流会の後は、それぞれのアドバイザーから、3つの会場で語られた内容や思いなどが全体に共有されました。
全体での情報共有とふりかえりが終わった後は、チェックインと同じように少人数のグループに分かれ、それぞれが得た学びや感想を共有。
中には名刺交換をする姿もあり、アドバイザーと参加者だけでなく、参加者同士の出会いにもつながったようでした。
最後は共生・恊働センターよりアドバイザー派遣の説明の後、閉会となりました。
◯地域連携アドバイザー派遣について
令和5年度 地域資源活用・協働促進事業を利用すると、本記事で紹介したような地域に関する課題や不明点について、アドバイザーから専門的な助言と具体的な支援が受けられます。
アドバイザー派遣の利用には、申請書の提出が必要です。
派遣にかかる旅費や謝金に関しては、鹿児島県が負担します。
シンポジウムでご紹介できなかった地域連携アドバイザーのプロフィールと専門分野はこちらから。(wordファイルが開きます)
募集要項や申請書に関しての詳細は、共生・協働センターのHPからご確認ください。
書類をつくる過程で疑問点や質問などがある場合は、下記のお問い合わせ先へご連絡ください。
◯お問い合わせ/書類提出先
事業名:令和5年度 地域資源活用・協働促進事業
主 催:鹿児島県共生・恊働センター
◯関連リンク
過去(令和3〜4年度)のシンポジウムのレポートやアドバイザー派遣の様子は、以下の記事をご参考ください。
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