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りょえさんぽ(C41モノクロ回)に参加してきた件

 私は普段、urbanさん主催のフィルムフォトウォークイベントのフィルムさんぽに参加している事が多い。
 会の中で当然他の参加者の方と知り合ったり交流することも多いが、他の参加者の方が別に開催しているイベントもある。

 以前より参加者のりょえよさんに
「kazさんはキャラクター的にうちらのフォトウォーク合うから今度おいでよ」とお誘いを受けており、漸くタイミングが合って参加することが出来たのだ。

 ちなみに同日はフィルムさんぽ主催のurbanさんが山手線でオールドレンズフォトウォーク企画を行っていたので日程的には被ってしまっていたが、C41モノクロ回ということでりょえよさんのフォトウォークに参加することとした。

 以前noteで取り上げた事があるのだが、C41現像出来るモノクロフィルム・ILFORD XP2 SUPER。
 私はこのフィルムに関して結構色々な使い方が出来るんじゃないかなー、と模索しており割と好きなフィルムなのだ。


 この記事、今回参加された方にも意外と(?)評判が良く、「読みました!」とか「今日試してみる!」という声を伺って恐悦至極である。

 さて、フィルムカメラを使ったフォトウォーク、という点ではフィルムさんぽとりょえさんぽは同じである。現像も協力も同じカメラはスズキさんだしね。

 異なる点として挙げられるのは、フィルムさんぽは撮影後の「講評」、構図や露出などのアドバイスがメインとなるが、今回の企画は「撮った写真を酒飲みながら褒め合う」というのが主軸となる。
 そういう意味で私は前々からキャラクターに合っている、とお薦めされていたようだ。


 さて、使うカメラはいつもどおり投票を行って決めておいたのだが、不思議と今回票が偏り、KIEV IIIを持ち出すこととなった。


 選択肢の中では一番使い慣れたカメラなのでこれはこれで。

 ※現在ウクライナの都市に関しては「キーウ」と呼称が変更されているが、このカメラに関してはソビエト連邦時代にロシア語で銘が打たれているため(実はウクライナ語版も少数ある)あくまで当時の名前として「キエフ」と呼ぶ。「南満州鉄道」の話をするときに「中国東北部鉄道」と言い換えはしないだろう。


 そんなこんなで参加者の方が集まり、撮影がスタートした。フィルムさんぽでよくご一緒する方から初めての方まで幅広いメンバーだったが、どうも私の悪名は有名らしく、初めての方に
「東側の機材を集められているとお噂はかねがね」
「フィルムさんぽで酒飲んだら引かれるかなーと思ったらkazさんって人がいつも飲んでるから大丈夫!と言われた」
などと打ち明けられた。

 共産国のカメラばかり使って講評中にワインやウイスキー呑んでる、ということが先行していると、あれだな。
 傍から見たらまるでクズみたいじゃないか。

 閑話休題。




 撮影は主に中華街で行われた。活気もあり人手も多かった為、撮影中にみんなはぐれて散り散りになっていたが、それを見越して最終集合場所を決めて後はほぼ自由撮影のような形であった。

 今回、撮影上はイエローフィルター+ISO800運用法の他にもテストしたい試みがあったが、後述するが、あんまりいい結果ではなかった。
 終盤は撮るものがなくノーファインダー目測ピントで変な位置からスナップ的にバシバシ撮っていたが、これも打率はイマイチ。
  WBCの村上よりはちょっと良いくらいかな。
 撮了して巻き戻す際にフィルムがパトローネから切れてしまうトラブルはあるにはあったが、
 ソ連のカメラを使っている以上、その程度ではトラブルの内には入らない。

 慌てず騒がずカメスズさんにボディごと預けた。

 さて、現像が仕上がるまでの間、マルイのワットマンに向かいカメラを見ることに。このお店、以前動作が完璧のContaxIIを2万円以下で見つけたことがあり、割と面白い。

 ジャンクコーナーを中心に色々見ていたら。


 チノン製のミノックス35みたいな形のカメラを見つけた。かわいい形だなー、シャッター動かないかなー、と試してみるもののシャッターは押せず。まあジャンクコーナーの品物だし、とよく見たら英語で注意書きが書いてあるのを見つける。
「レンズボードを引き出さないままでシャッターを押せません」

 ん?と思いレンズボードを手で引き出して押してみる。

 押せた。

 レンズも綺麗だし、シャッター速度(ISO100用と400用、低高速の二種類)もちゃんと変化している。電池室は……まあまあ綺麗だ。
 2000円しないし、まあ取りあえず買ってみて電池を突っ込んで見ることに。
 ビルトインのフラッシュが……光った!!


 詳しいところはテスト結果待ちだが、フラッシュON/OFFの測光も問題ないし、巻き上げ/シャッターも問題なさそうだった。
 どうも輸出用のカメラらしく情報が少ないのだが、チノン製だし写りは問題なかろう。なんとなくミノックス35に似ている(固定フォーカスだが)ので「チノックス」というあだ名で呼ぶことにした。

「ミノックス」の単語をド忘れして「えーと、KIEV35Aみたいな……」と口にしたら「いや、それはわからん」と冷静且つ正確なツッコミを頂いた。

さて、現像が終わり居酒屋で飲みながらの歓談に。



 後述するが私は結構酔ってしまっていたので私のカメラでりょえよさんが代わりに看板を撮ってくれていた。

 で、まずは仕上がったプリントを確認してみる。




 か、かっこいい……!!

 今回はモノクロパール紙現像で、以前フィルムさんぽのモノクロ回でもパール紙現像をしてもらったことはあるのだが、まるで金属のレリーフのようなむちゃくちゃかっこいい質感には皆ため息を漏らしていた。








 うーむ、データではパール紙の質感が伝わらないのが残念だ。


 今回はイエローフィルター方以外にも試したことがあった。
 それが「ND64を付けて長時間露光によって街から人を消す(テロリスト的な意味ではなく)」ことだ。

 結論から言えば三脚持ってくるの忘れたため手ブレで失敗。XP2はラティチュードがアホみたいに広いので、長時間露光に使っても比較的写りが成功しやすいのではないかと。


 これは比較的成功。
 放置自転車が停めてあったのでその荷台にカメラを置いてシャッターを切ったものだ。ただしアングルの関係で人がいない。


 これはやりたいことはできたのだがF2開放ではシャッター1秒は少し長かった。1/4秒くらいが適切だろう。


 これは失敗。道に立てかけて撮ろうとしたが固定できていない。



 終盤はもうノーファインダーであちらこちらから構えて辻撮り上等。



 

 これがウェブ上に載せられる中では成功したもの。鳩かわいい。


 こうして撮影したプリントをアルバムに入れて酒を飲みながら回し見するのだが、とても楽しかった。飲み放題だったので日本酒を3杯と泡盛1杯と生2杯と……
 そうそう、途中でウイスキー買って飲み歩いていた。


 終盤はかなり酔いが回って千鳥足になっており、トイレに行ってそのまま寝落ちしてしまう(それも2回)と言うね。

 帰宅も横浜からグリーン車に乗っての帰宅となるが、到着まで寝てようと。
 そして「お客様……お客様……」という声にふと目を覚ます。
 どうやら電車を乗り過ごし、グリーン車購入区間を過ぎてしまっていたようだ。
 慌てて起きて車両を移ると、

 え!?熊谷!?


 どう考えてもオーバーランだ。
 ホームに降りて帰りの電車を待つが、これも来ない!!30分くらい待って漸く最寄り駅に帰ることが出来た。
 もう最寄り駅でバス待つのめんどくさいからタクシーで帰ったもんね!

 
 そんなこんなで20代みたいなお酒の失敗をした。やっぱりクズじゃないか。

 今回初参加となったが、確かに私のキャラクターにも合っていてとても面白い企画だったので、
出禁になっていないようならまた参加してみたい。






kaz






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