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あなたの部下で良かったと思える幸せ

組織の中にいると、色んなタイプの上司がいると思う。

現場を理解せず、無理難題を突きつける人や部下の手柄を自分のものにする人、そして面倒見が良すぎて部下の分まで仕事をする人など、多種多様だ。

では、これまで「あなたの部下で良かった!」と思えるような最高の上司に出会ったことはあるだろうか?

部下のことを信頼し、まだ見ぬ可能性を最大限に引き出してくれる、そんな人たちに。

私には何人かいるのだが、今日はその中でも特に尊敬してやまない人についてnoteを書きたいと思う。

スーパーウーマン、突如現る

私は、彼女のことを昔も今もYunaさんと呼んでいる。彼女は、私が数年前に働いていたUXデザイン会社でお世話になった時の上司であり、今では超がつくほど仲の良い友人だ☺︎

その当時、私たちはマーケティングチームに所属しており、彼女はチームを率いるディレクター。論理的思考、素早い決断力、推進力、全てを持ち合わせる人で、社内でも一目置かれる存在だった。

自身の経歴を『川下り型キャリア』と呼び、固定概念に囚われない働き方を実現するYunaさん。教わることが本当に多い方です。

逆組織ピラミッドの下から部下を支える

私が彼女を最高の上司と明言する理由を幾つか挙げたい。

まず、彼女は下に優しく上に厳しくなれる人だった。つまり、部下には優しく(甘やかすという意味ではない)、経営層には厳しかった。

例えば、私が自分の力だけで解決できないようなことで困っていたら、どれだけ忙しかろうと直ぐに助けてくれる。彼女はサンフランシスコ勤務だったので、東京勤務の私とは16時間程の時差があるのにも関わらず、いつも電話で相談にのってくれていた。

そして必要であれば、彼女は臆することなく会社のトップに物申すのだ。それも感情的ではなく論理的に。その言動は時に「部下に甘すぎるのでは」と非難されることもあったが、それでも彼女は動じないような人だった。

一度だけ彼女に聞いた頃がある、なぜそこまでして部下を守るのかと。

「組織ピラミッドの頂点にマネジメント層を置く人が多いけど、私は逆だと思うの。逆さにしたピラミッドの中でマネジメント層は一番下にいて、そこから現場の人達を支えるべきなんじゃないかって。」

権力を誇示するのではなく、チームメンバーに寄り添う人なんだな。

この会話を経て、彼女への信頼度が一気に増したのを覚えている。

部下の可能性を最大限に引き出す

そしてYunaさんは、いつだって私よりも私を信じてくれる人だった。

例えば、新たなプロジェクトの話が降りてきたとき、彼女は不安マックスの私を他所に「大丈夫、Kayoちゃんは今まで○○と△△してるから」とポーンと背中を押して、まるっと任せてしまうのだ。

部下に仕事を一任するのは、容易なことではないと思う。

何かあれば尻拭いをすることになるのだから、最初から手取り足取り教えてあげながらプロジェクトを進めた方が「確実」なのに。

でも、彼女はそんな成功パターンではなく「失敗も含めた挑戦の場」を与えてくれる人だった。私自身、何度も不安になることがあったが、彼女のおかげで視野が広まり、できることが一つまた一つと増えていった。

会社の人間ではなく、一人の人間として接する

一番感謝しているのは、私の未来を真剣に考えてくれていたことだ。

四半期に一度、目標設定をする場があった。達成したい目標と細かなアクションプランを一緒に練り上げていく。

別の会社にいた時は、事前に書いた目標シートなるものを上司に提出して、面談の時に話し合うスタイルが多かった。

しかし、彼女の場合はカウンセリングに近く、悩んでいることや達成したいことを聞き、そこからさらに深堀りするという作業を「一緒に」行うのだ。そのため、会話の中で気づくことも多く、新しい自分を発見する機会にもなった。

転職を意識し始めたある時、私は彼女に相談するべきか悩んでいた。本来、ある程度決まってから話すものなのかもしれない。

ただ、私は今後もマーケティングの道に進みたいか分からなくなり、その道の経験者である彼女にそのモヤモヤを伝えた。

「いいじゃん!後先のことは考えずに、自分が思うことを色々やってみたらいいよ」

え、引き留めないの?上司なのに?と戸惑ったが、なんだか私よりも嬉しそうだったのだ。

彼女のおかげで、その後どれだけ世界が開けたか。感謝してもしきれない。

この先、上司になることがあったら・・・

少し前に読んだ、キム・スヒョンの『私は私のままで生きることにした』にこんなことが書いてあった。

「自尊心は、自分への信頼と尊重によって育つもの。でも、それは問題を解決して目標を達成する成功体験を積み重ねることによって生まれる。」

この文章を読んだ時、人を育てることの本質を知った。

私はまだ上司の経験はないが、新メンバーに業務を教えることは多々あり、何事も丁寧に教えていたように思う。

効率性を重視するが故に、先回りしてサポートするなんてことも。

後々ややこしくなるのは嫌だから、効率的にプロジェクトを遂行したいからと思うばかりに彼らに失敗や挑戦の場を与えることなく、成長過程をすっ飛ばしていたのだ。

私は自分のことで頭がいっぱいだったのだろう。そんなんじゃ、むしろ自信を失わせてしまうだろう。人を育てるって難しい!

でも、私はYunaさんのような最高の上司たちに出会い、ひと回りもふた回りも成長できたので、いつか私もピープルマネジメントを経験してみたい。これまでは「人の上に立つなんて...」と思っていたが、今では経験してみたいことの一つになっている。

【補足】実はこのnote、当初は「上司の役割」をテーマにYunaさんに書いてもらう予定でしたが、私の方が(多分)熱量ありすぎたので、結局依頼主が自分で書いちゃいました。笑

でも、アンサーソングならぬアンサーnoteを書いてもらえる!?ということだったので、首を長くして待っていようと思います♡


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