見出し画像

6回の転職を経て。そう遠くない未来の私へ

「あのタイミングで辞めて本当によかったのか」

前職を辞めてから半年以上経った今、あの時の決断は本当に正しかったのか?と未だに自問自答している。本当は今頃、肩で風を切って歩いている予定だったが、実際の私は後ろを振り返ってばかり。

「あの選択をしたから今の私がある。最高!!」という内容でこのnoteを書きたかったけど、変化の渦中にいる私にはまだ選択の結果が見えていない。

Steve Jobsの言葉を借りると、私はまだ絶賛Connecting the dots中なんだ。

だからこそ、そう遠くない未来の私が「あの選択をしたから」と言えるように、心の葛藤とその中で見つけたことを残しておきたい。

手放した先にあるもの

私はこれまでに6回転職している。

その内1回はコロナの影響によるリストラだったが、5回でも多い方だと思う。転職の大抵の理由はとてもシンプルで、今よりも成長できるチャンスがそこにあったから。私は性格上、仕事に慣れ始めると「これでいいのか?」と不安に苛まれ、気がついたら何かしらの行動を起こしていた。

メンターにキャリア相談をしたり、連絡をくれたリクルーターと話したり、お試しで気になるポジションを受けてみたり、小さなステップを踏み続けた結果、転職に繋がることが多かった。

だけど今回は少し違う。「転職先を決める前の退職」だったからだ。

その理由は、身体が悲鳴をあげていたから。残業は多くても月25時間位だったから、ワークライフバランスの観点ではそこそこ良かったと言える。ただ、膨大な業務量、日々の心労やプレッシャーから、数ヶ月で体重が5kg以上落ちるまでに。

次第に食への関心がなくなり、眠りは浅くなり、情緒不安定になっていく自分がいた。退職後すぐに円形脱毛症が発覚したので、体調不良だったことは間違いない。

退職を決意するきっかけとなったのは、海外旅行中のある体験だった。とある朝、雄大な自然公園でウォーキングをしていたら突然涙が出て、パートナーの横で大泣きしてしまった。

澄んだ空気、鳥のさえずり、透き通った湖、美しい大自然に癒され、黒ずんでいた心が浄化されていくような気持ちになった。今まで我慢していたものが涙となって全て溢れ出た。

一生忘れないであろう美しい湖 in カナダ

日本に帰国した後、家族や友達にも相談したら驚くことに「どんどん痩せてくから心配だった」「ようやく辞めるんだね、良かった」と周囲の反応は私の決断を肯定するものばかり。

とても不思議なことに、会社に退職の意思を伝えた翌日以降、退職のことを知らない昔の上司や同僚から連絡があり、フリーランスの依頼や仕事の紹介など有難い話が舞い込んだ。

一つに絞れない職歴

今年に入って最初の5ヶ月間はフリーランスの仕事を掛け持ちする日々だった。まずは自分にできることをしようと思いフリーランスに集中しつつ、空いた時間を仕事探しに費やしていた。

フリーランスの仕事が終わりに近づいたタイミングで本格的に面接を受けるようになったのだが、次の面接まで1ヶ月以上かかったり、面接を受けていた会社で採用凍結が起きたり、条件が合わなかったり、心が折れそうになりながらも前進している最中だ。

私の経歴は、旅行手配業務、雑誌編集、デジタルマーケティング、PM、コンテンツのローカライゼーション、営業推進業務、コピーライティング、とまあ職種がバラバラだ。伝わりやすいコンテンツを作ること、クリエイティブが好きなことは一貫しているが、転職回数が多い上に職種にばらつきがあると「この人、一体何が得意なわけ?」と怪しまれてしまうのかもしれない。

一つのことを極めている方が即戦力として強い印象を残せるのに、どれか一つを選ぶのは未だにピンとこない。なんで私は周りと違うのだろう。

マルチ・ポテンシャライトという概念

つい最近、TedTalkの動画で「multipotentialites」(マルチ・マルチポテンシャライト)という概念を知って驚いた。multi(複数の)、potential(潜在能力)、ite(人)を掛け合わせた造語で、興味関心の範囲が広くあらゆることに携わってきた人たちのことをそう呼ぶらしい。

あれ、もしかしたら私も同じなのかもしれない。長い間、なぜ同じ職に就けないのか、なぜあえて険しい道を選択するのか、ずっと自分を問い詰めていた。

でも、multipotentialitesは「アイデアを掛け合わせる力」「学習速度の速さ」「適応力の高さ」という素晴らしい能力を持ち合わせていると聞き、すぐに納得できた。

色々な仕事をしてきたからこそ複数のアイデアを組み合わせていけるし、転職を繰り返しているからこそ、新しいことを覚えるスピードや適応力が身についてくる。

物事は解釈一つで大きく変わるというけど、こういうことなのかもしれない。確かに、私のキャリアを面白がってくれる会社や人との出会いはあるので、一つ一つのご縁を大切にしていきたい。

そう遠くない未来の私へ

今の私は進む道をまだ模索しているけど、いつだって新しい可能性を生み出せる人間でいたい。だからこそ、私は、私のこれまでの選択を全肯定しようと思う。というか、もうそう決めた。

選択の先には何があったんだろう。何であろうときっと楽しい日々を過ごしてるんだろうな。もう少しで追いつくから、そこで待っててね。


今回、マイナビさんの素敵なコンテストに参加させていただきました!

応援いただき有難うございます!いただいたサポートは、自分のスキをさらに磨くための研磨金(?)として使わせていただきます (^^)