オンライン演劇の良いとこ悪いとこ個人的見解 @劇団ノーミーツ『むこうのくに』

年間休日が100日あったら50日は丸1日ジャージからコロナの影響で100日中80日はジャージな今日この頃

こんにちは かよぽんです

忍者の里 滋賀県甲賀市に生まれ、平日は会社で黙々とパソコンをたたき、休日は演劇を見たりやったり、国内外放浪したりするのが大好きな三十路女子です。


コロナのせいで or おかげで オンライン演劇なるものがいろんなところで立ち上がっていて一つのジャンルとしてて確立されつつあるなと感じております。

その中でもtwitter界隈で(おそらく)最も話題になっているのがこちら


ダルい上司とのオンライン会議をテーマにした動画がアップされたこちらのツイート ー これがトレンドにもなるほど話題になった劇団さんです。

私もぜひともこの方法を使って面倒なオンライン会議を回避しようと思います。

このツイートをキッカケに存在を知りフォローをするようになったのですが、4連休(7/23-26)にオンライン演劇を上演されるということで、気になって観劇してみることにしました。(→8/1と2に追加公演もあったそうな)


現実世界とは別にオンライン上にも世界があって、そこでは自分のなりたい姿(フィルター)を通して人とつながれるという近未来的な設定。擬人化したAIも登場します。このオンライン上の世界の存在意義をリアルな世界との対比を通して描かれています。(解釈間違ってたらすみません)

オンライン上の世界(劇中では"Helvetica"と呼ぶ)の世界観の作り込みが想像以上でこのCGグラフィック?と生の演劇が絶妙にドッキングしていて、もうどうなってんの?と頭がついていけずww

とにかく目まぐるしい2時間半でした。


今回は観劇してみた感想(オンライン演劇の良いところ/悪いところ)を書き留めたいと思います。

<良いところ>

①人目を気にせず食べながら飲みながらくつろげる

言わずもがなのメリットですが、人目を気にせず粗暴な振る舞いをしても咎められないのはこれほどまでに快適なのかと感動しました。

素っ裸で観劇してもよいわけです。

たくさんのお客さんが入った劇場というのは改めて緊張する場なんだなと感じました。


②他の作業と並行して見れる

これは制作・演者側の立場からするとあまり歓迎できることではありませんが、PCで観劇しながらスマホをいじったり、料理をしたり

Youtubeの動画はよく別のことをしながら視聴するのですが、何か作業をしながら"生の演劇"が見れるというのは今までなかったのではないでしょうか。

本来であれば上演時間はずっとその作品に没入するのがあるべき姿とは思いますが、どんなに素晴らしい作品でも眠たくなったり、別のことに気がそれたりするし、間延びしてつまらないなと感じてしまったりする部分があるものです。

実際の劇場だと周りの目を気にして、我慢して舞台を見つめるよう努力をしますが、それをしなくていい、観劇中に他に気を取られたら遠慮なくそっちに行っていいというのは、観客側としては快適ではありました。


③コメント欄で他の人の感想が見れる

これは、すべてのオンライン劇がこうなってるわけではありませんが

今回の演劇は、Youtubeのライブ配信と同じようにチャットBOXでリアルタイムにコメントができるようになっていました。

このシステムも賛否両論あるかと思いますが、

自分がツボった部分と同じコメントをしている人がいると妙にうれしくなって、同じことを思った人がいたんだと、知らない人同士で共感できるのは個人的には良いシステムだなと思います。


④演出の幅が広がる(1舞台にいろんなセットがいくつも組み込める)

実際の舞台だとどれだけ広くても限りがあって、個人的には3分割(台所、リビング、寝室とか)が限界かなと思っているのですが

画面の中だと自由に枠を囲ってほぼ無数にいろんな世界を作り出すことができるんだなというのを改めて感じました。

映像になることで舞台セットの制約が低くなったなと思います。

演者の表現の幅は狭くなった(体全身が使いにくい)という側面もありますが、、、


<悪いところ>

①公演前後の過程が味わえない

ミュージカルや演劇の公演を見に行くとき、

たいてい、チラシやSNSでその公演の存在を知る・あるいは友人から誘われる→見に行きたくなる→チケットを買う→当日、ワクワクしながら(その公演のあらすじを予習したり稽古の様子などをチェックしたりしながら)会場へ向かう→到着して、思ったより広い/狭いところだなとか、どういうお客さん来てるのかキョロキョロする→座席に着いて挟み込みのチラシを見る→場内アナウンスが入り、そして上演3分前、席が埋まってきて段々静かになる→暗くなってブザーが鳴る→

のこの一連の流れによって、観客がその演目をちゃんと観るモードになれると思う派なので

家で2,3クリックであまりにも手軽に見れてしまうと、心の準備ができず、結果的にその作品の良さを十二分に感じられないという結果になってしまうなぁと感じました。


②ネットワーク環境

自室でこれくらい↓の電波で観劇していたのですが

画像4

実は、約2時間半の上演中 40分はネットワーク不安定で止まって観れていないという・・・。

どうやら我が家のWifiルーターのSpecは何百人同時接続のオンライン演劇に耐えうる仕様となっていなかったようです。

在宅ワークで会議をするときもしょっちゅうネットが止まって、もう一回同じことを説明しなきゃいけないことが多々あります。

オンラインで長時間、大人数と安定的に繋がる環境の構築はまだまだ先なのかもしれません。


③リアルタイムで演じてるのかどうかわからない

あまりにもCG映像が秀逸過ぎて、場面場面の切り替わりも巧みに演出されていて、映像制作に詳しくない者からすると本当にリアルタイムでこんなことができるのかと感じました。

私が見た7/23の夜の回では、(ネットが止まる以外)目立って音・映像・演者さんのミスがなかったので、

こうなってくると、これは事前に録画して編集してるんじゃない?疑惑が浮上してしまう・・・

もし、録画されたものであるならば、わざわざ指定された時間に見なくても、好きな時間で、いっき見せずとも細切れで観ればいいじゃないか、

今この場で演じてるものではないのかもしれない、そう思った瞬間、なんだか興醒めしてしまう・・・

私自身、有料のNetflixは登録していないけど、数千円する演劇には定期的に見に行きたくなる理由がここだったのかもしれないなぁと感じたのであります。


兎にも角にも、この作品自体は本当に作りこまれていて、登場人物が個性豊かで、しかもこれが一度も会わずに創り上げていという・・・なんでそんなことができるのか、、、どんな制作過程かぜひ見てみたいです。

思うように稽古のできない劇団さんが多いと思うので、なるべく合わずに作品を作り上げるコミュニケーションの取り方・コツなど需要がある気がします。(マジで知りたい・・・。)


そして、第三弾があれば、今度はWIfiルーターの横で観劇しようと思います。


では、今日はこれにて退散!!



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