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エチオピア、空気センサーの導入で、アスリートのパフォーマンス向上を図る

エチオピアは、自国アスリートのパフォーマンス向上を目的に、よりクリーンな大気環境の整備に向けた投資を決定した。

世界有数のマラソン選手を輩出することで知られるエチオピアは、アフリカ内のライバルともいえるケニアやウガンダと同様、大気モニタリングへの投資を開始した。こうした動きは、セネガル、ナイジェリア、南アフリカ、タンザニアでも見られる。

エチオピア陸上競技連盟(EAF)は、2023年に東アフリカ陸上競技地域年次大会を主催する。この大会開催に合わせ、首都アディスアベバのエチオピア青年スポーツアカデミー(EYSPA)敷地内に、国内初となる空気センサーを設置した。

アフリカ陸上競技連盟(CAA)会長のハマド・カルカバ・モルブーム(Hamad Kalkaba Malboum)氏は、「アスリートの健康を支えるには、健康な環境が必要だ。大気の品質サポートプログラムを通じて、彼らの健康を支える」とクオーツ(Quartz)紙に語った。

今回の空気センサーの設置は、エチオピア陸上競技連盟(EAF)、国連環境計画アフリカ地域事務所(UNEP ROA)、ストックホルム環境研究所(SEI)アフリカセンターが進めてきた。センサーを通じて、炭素の排出量に加え、オゾンや窒素酸化物などの危険ガスについてのデータを収集し、そのデータを分析することで、競技場での最適なトレーニング時間の分析や、空気中の不純物削減に向けた対策へと活用する。

アフリカ連合は近く「アフリカクリーンエアプログラム」を立ち上げ、アスリートのために、アフリカの全スタジアムやスポーツ施設に空気の質を監視するセンサーの設置を進める予定だ。

ストックホルム環境研究所によると、「大気汚染は、アフリカで年間100万人以上の早期死亡に関連している。これは、人々が屋内外で有害な汚染物質にさらされているためだ。アフリカは、大気質の悪化と気候の脆弱性という二重の危機に直面しており、スポーツを含むあらゆる分野に影響を与えている」という。

世界保健機関(WHO)の推計では、世界117カ国の6,000都市が、スポーツイベントにおける大気質のモニタリングに投資しているという。

(引用元)https://qz.com/new-air-sensor-to-improve-the-performance-of-athletes-1849999894

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