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【セラピー四方山話】生きづらいのは、身体の事情だった

生きづらいのは身体の事情だった、
と言うと驚かれますか?

あの人がキレやすいのも、
この人がマウンティングしてくるのも、
じつは神経系の過緊張に原因があったのです。

わけのわからない周りの人たちの行動も
神経生理学的な反応として理解できます。

ステファン・W・ポージェス博士によって
提唱された
ポリヴェーガル理論がそれです。


ポリヴェーガル理論は、
私たちが
子どものころ母子関係や家族関係によって
培われた人間関係や社会関係のベースを、
心理ではなく
身体の仕組みから解明した理論です。


ネクラ、メンタル弱い、過敏など
個人的な性格の問題だと捉えられてきたことや
うつや不安などの症状も
自律神経の調整不全だったという
明快な説明がなされたのです。

生きづらさが科学的に解明されたのです。


私たちが
人間関係でいろいろ悩みを抱えるのも、
身体が危険を感じて
交感神経が優位になったまま
緊張していることが原因だったのでした。

健康な人は
交感神経から副交感神経への移行が
スムーズです。
しかし、
いったんトラウマ体験をすると
神経系がつねに警戒モードになり、
自分や周りの人との関係も 
遮断されてしまします。

それが生きづらさの原因だったのです。

私たちは
身体レベルで安心安全を感じられないと、
人と本当には交流できないのです。

神経系を安定させることによって
人や社会との安全と絆を
取り戻すことができます。


「セラピーにソマティック(身体的な)な
アプローチは不可欠」
というゲシュタルト療法家、百武正嗣さん
(ヘッダー写真の人)
のワークを最近よく見ているのです。

身体の少しの変化も見逃さないで、
たった一回のセッションで変容をおこし
問題の核心にたどりつく手法を見ていると、
これからの心理療法の流れは
より本質的なセラピーへと
変わっていくのだろうと予測しています。


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