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モノづくりとロボットと人と

関東は梅雨明けということで、早速真夏のような天気です。半袖に短パンであれば、まだ過ごせますが、仕事の時はそうもいかないのが結構辛いところ。それでも大昔(30年前)は真夏といえども、ちゃんとスーツを着て、ネクタイもしていたので、よく耐えられたなと思います。もっともその時代は今ほど暑くはなかったということなのかもしれません。

さて、投資家の方から比較的よくいただく質問として、Olloがはまる(Olloと相性がいい)お客さまとはどういったお客さまなのか、というものがあるということをお話ししてきました。Olloがはまりやすい会社には、1. カイゼンに対する強いこだわり、2. グローバルでのモノづくり、3. 人中心のモノづくり、という3つの共通項があります。これまで1. カイゼンに対する強いこだわり2. グローバルでのモノづくりとお話ししてきましたので、今日は残る、3. 人中心のモノづくりについて。

モノづくりとロボット

AIを製造業で活用するというと、パッとロボットについて考えるかもしれません。確かにモノづくりにおいては、かなり前からロボットの活用が進んでいます。ロボットとはいえ、ガンダムのような大型でもなく、人の形をしているわけでもない、アームだけのロボットが中心ですが。日本のロボットメーカーとしてはファナックが有名ですね。

ガンダムに憧れて理系に進んだ私ですが、実は、新卒時にはファナックへの就職も一瞬考えたことがあるというのは、ここだけの秘密です(ただ、オフィスが富士の裾野ということで断念した、というのもここだけの秘密、笑)。ですからもう30年近く前から、製造業でのロボットの活用は広がってきていた訳です。とはいえ、CNC制御(コンピュータ数値制御)と言われるように、これまでは100%指示された通りに動くだけ(それだけでも十分にすごいことですが)。

そこにAIが加わって、ロボットにできることが圧倒的に広がってきているのが近年。人間でも普通の人にはできないようなアクロバティックな動きをするようになったり、具体的な指示がなくても、自律的に目的を達成するようになったり(外見的にロボットのイメージはありませんが、ドローンや自動運転の車も、一種のロボットと言えます)。AIの力もあり、製造業におけるロボットの活用は今後も進んでいくでしょう。

モノづくりと人

もっとも、だからと言って、モノづくりが全てロボットによって行われるようになる、モノづくりの現場には人はいらなくなるというのは早計です。ロボットの活用が広がってきているとはいえ、実際には今でも、そしてまだまだ当面、人によるモノづくりが中心です。

全く同じものを大量に作るのであれば、ロボット化のメリットは大きくなりますが、少量の生産であれば、ロボット化の投資は見合いません。またトータルでは大量ではあっても、様々な種類を少しずつ作り分けることも多い。例えば自動車にしても、ニーズの多様化にあわせ、同じ車であってもグレードが複数存在し、さらにそこに自由に付けられるオプションも豊富に存在します。つまり、基本は共通でも、取り付けるパーツなどは様々。そういった多品種の生産ラインは、ロボットによる完全自動化との相性は必ずしもよくありません。

その点、人によるモノづくりは柔軟です。一台ずつラインで流れてくる車両を、指定のグレードとして、さらに指定のオプションをつけて生産することは人間であれば容易です。このため、ロボットの活用は進みますが、生産ラインから人がいなくなることはありません。

ロボットによる生産と、人手による生産それぞれにメリットデメリットが存在します。ロボットによる生産は、初期投資が大きい。そして多品種の作り分けが難しい。一方で、単一品の大量生産であれば初期投資の回収は可能ですし、機械の特性として、生産時のバラつきがほとんどない。つまり一度生産ラインが確立されれば、高い品質、高い生産性での生産が可能です。

一方で、人手による生産はその逆になります。人手による生産は初期投資がほぼないし、多品種の作り分けも容易。ただし、その反面、人手の特性として、生産時のバラつきがどうしても大きくなってしまう。誰が、いつ作ったかによって、品質や生産性にバラつきが出てしまいます。

Ollo Factoryと人中心のモノづくり

そんな人手による生産の弱点を補完するのがOllo Factoryです。Ollo Factoryは人手による生産では避けて通れないバラつきを可視化します。もちろん可視化して終わりではなく、バラつきを低減するためのカイゼンを実施する。その繰り返しによって、人手による生産であっても、品質を高め、生産性を高め、安定させることができます。

もっとも誤解のないようにお話しすると、Olloとして、人による生産に固執するつもりはありません。ロボットによる生産は広がっていきますし、むしろ(投資に見合う範囲において)積極的に進めるべきもの。しかし実際の生産現場においては、ロボット100%ということは多くはありませんし、同時に、人手100%ということも多くはありません。定型的な作業はロボット、一方で柔軟性が求められる作業は人間という組み合わせが一般的です。つまりそれぞれの良さを組み合わせるということです。そこにさらにOllo Factoryを活用することによって、人手による生産の弱点を埋めることができる。人の良さを活かし、人の力を最大限に発揮するお手伝いをする。そして、人とロボットの協調による生産を新たな次元に進化させる。それがOllo Factoryです。

真夏のBBQ

梅雨が明けて夏本番ですが、明日はOlloの皆で河川敷でのBBQ。若者が多いだけになかなか肉肉しいBBQになりそうです、笑。


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