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Olloがはまるお客さま、Olloにはまるお客さま

Olloが開発・提供する画像認識ソフトウェアOllo Factoryが、住友電装によって正式採用され、グローバル拠点への展開が開始されたことをプレスリリースして2週間が経ちました。お客さまの具体的な社名もお話しできるようになり、営業も格段にやりやすくなりました。

この勢いで、というわけではないのですが、スタートアップでは避けて通れない資金調達に向けた活動も進めています。投資家の方からは色々な質問をいただきますが、比較的よくある質問が、Olloがはまる(Olloと相性がいい)お客さまとはどういったお客さまなのか。

3つの共通項

OlloはAIによって製造業のカイゼンを飛躍的に進化させます。とはいえ、製造業であれば、どんな会社でも同じようにはまるのか。これまでの活動を通じて、Olloがはまりやすい会社には次の共通項があるように感じています。

  1. カイゼンに対する強いこだわり

  2. グローバルでのモノづくり

  3. 人中心のモノづくり

1. カイゼンに対する強いこだわり

ということで、3回シリーズ(予定)の第1回は、カイゼンに対する強いこだわり。3つの共通項の中でも、最も重要な一つだと考えています。

Ollo Factoryは人の作業のばらつきを可視化して、カイゼンのスピードを圧倒的に向上させます。そうすると、そもそもカイゼンができていない現場の方が効果が出せるのではないか、と思うかもしれません。しかし実際にはそうではありません。これまで徹底的にカイゼンを進めてきた、その中でこれまでのやり方に限界を感じている会社こそOllo Factoryの価値を正当に評価するという傾向があります。

これまで自分たちなりのやり方で徹底的にやってきた、それなりに自負もある。一方で、やってきたからこそできていないことに対する自覚もある。ところがOllo Factoryを使うとやりたかったけれどできなかったことが、できるようになる。例えば、生産ライン立上げ時のカイゼンは徹底的にやるけれども、人手に限りもある中で、生産ラインの継続的なカイゼンにはなかなか手が回らない。結果的に生産ラインに携わる人が入れ替わる中で、下手をすれば生産性が下がっていってしまう(のをなんとか食い止める)。

日本の生産ラインは、目が行き届きやすく、また、従業員の意識も高いので、カイゼンは進んでいる。ただ、海外の生産ラインでも同じ生産性を達成できているかというと、そこには大きな差がある(→これは2. グローバルでのモノづくりにつながる話です)。

あるいはとてもわかりやすいところで言えば、カイゼン担当者の目が行き届く日中のシフトの生産性は高いけれども、なかなか目の行き届かない夜間のシフトは生産性が下がりがち。

いずれも、熟練したカイゼン担当者の数が限られるが故の現象です。それがOllo Factoryを活用し、生産ラインにカメラを設置すれば、生産ラインが立ち上がった後でも、海外でも、あるいは真夜中でも、生産ラインで何が起きているかをAIが分析し、その結果として発生しているバラツキを可視化します。

カイゼン担当者は基本的にとても真面目。いつでもどこでもカイゼンのことを考えている。もっともっとカイゼンできるはず。しかし、カイゼン担当者も人間ですから、自分の肉体の限界を超えることはできない。それがOllo Factoryを活用すれば、その限界を軽々と超えて、これまでにはできなかったカイゼンが可能になる。そうなると、どうなるか。そう、Ollo「が」はまるお客さま、この場合はカイゼンに強いこだわりを持つお客様、は、Ollo「に」はまるのです。

逆のパターンで、カイゼンに対する意識が低い場合には何が起こるか。そもそもカイゼンがなされておらず、作業手順の標準化が一定程度なされていない、つまり人と時と場合によって、作業の進め方がてんでばらばらな場合には、繰り返し作業になりません。Ollo Factoryのカイゼンへのアプローチは、繰り返し作業をAIで自動で特定し、そのバラツキを可視化するというものですから、繰り返し作業になっていないと、そもそもカイゼンの第一歩も踏み出せないということです。

もっともOlloが目指すのは、カイゼンによって日本のモノづくりの競争力を圧倒的に高めること。そのためには、いずれは、今は十分にカイゼンに取り組めていない製造業のお手伝いもしたいと考えています。ビデオカメラを設置し、Ollo Factoryを活用すれば、何をどうカイゼンすべきかがはっきりと示される。スキルの有無にかかわらず、誰でもどんどんとカイゼンを進めることができる。それがOlloの野望です。

その野望をやがては実現するためにも、今はまずカイゼンに対する強いこだわりを持つお客さまとともに、Ollo Factoryを着実に進化させていきたいと考えています。


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