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パーキンソン病とたたかう夫と私たち⑤…進行

前回の続きです。

この闘病記は記録のためと同じ病気の方が夫と同じような薬の副作用で苦しむことがないように、どこかでこの記事を読んでくださったらいいなぁと思いながら書いています。

夫の病気は人それぞれ症状が違いますので、同じ病気の方が夫と同じ症状ではないことをご理解の上お読みいただきたいと思います。

数ヶ月待って、やっと夫の入院の順番が来ました。

結論から言うと、結局効果のある治療は出来ませんでした。

治療のことはここでは詳しく言いません。

夫は薬が効きすぎると、攻撃的になったり、女の人に興味を持ってしまいますとちゃんとお話ししたのですが、問題行動として捉えられ、早々に帰らされてしまいました。私も何度か呼び出され何度も謝り、内容が内容だけに恥ずかしくて面会に行くのは本当に苦痛でした。

この症状で困っているから入院したのに、この病気の専門の方々に理解してもらえなかったこと、何の成果もなかったことが私を打ちのめしました。

ちょっと問題行動がひどいと言うことで、パーキンソン病の薬は少ない量をこまめに飲むことになりました。これにより夫は思うように動ける時間がとても減りました。自分で起き上がったり、洋服を着たりするのが大変になりました。

私は介護サービスを受ける決意をしました。出来たら自分たちだけでやっていきたかったのですが、限界でした。

認定を受けると、要介護3でした。思ったより重くてびっくりしました。

まずは介護用ベットとトイレの手すりを借りました。

その頃次男はなんとか見つけてきたあまり人と接する必要のないアルバイトをしていました。私のパートと次男のアルバイトで時間をやりくりして夫を介護していましたが、2人ともいない時間はどうしても出来てしまいます。ある猛暑の日、家に帰ると夫が廊下で転び、立ち上がれずエアコンもない場所で何時間も1人で倒れていました。これをきっかけに私はパートをやめて夫の介護に専念することにしました。

夫は1人にすると何をするかわからない点は変わっていなかったので、これで少し安心もできました。

本格的に自宅で介護サービスを利用し始めました。訪問リハビリ。訪問マッサージ。ヘルパーさん。(全員男の方ご指名です(^^;))

夫はとにかく下肢の痛みがひどく、それさえ無くなるのなら足なんかいらない!というほどでした。痛みが強いと目を閉じてしまい、自分で開けることも出来なくなりました。

なのに…なのに!薬が効くとびっくりするくらい動けるのです。

私が仕事を辞め、ずっとそばにいるので夫は自由がなくなりました。しかしそんなことではへこたりません!!

夜中私が寝ている間に家を出てしまうのです。凄いですよね。動けないはずなんです。だけど「行きたい!」と思うとドーパミンがパーっと出て動けちゃうんですよ。私は女だから、そうまでして大人のお遊びがしたいか!訳わからん!ですよ。

大抵はそこまで身体が持たず、命からがら帰ってきていました。あるときは寝ていたら外からうめき声が聞こえて外に行ったら玄関の前でひっくり返っていました。全然動けなくて、仕方ないから引きずって家に入れました。体重80Kgオーバーですよ!身体中、傷だらけにしちゃいましたが、その時私は怒りきってますから知りませんよ。

そんなことが度々あり、私は夜もおちおち寝ていられなくなりました。いつも熟睡することはなくなってしまいました。

これでは私の身体も持たないと、ケアマネさんと相談して、玄関に中から鍵をかけ、その鍵を抱いて寝ることにしました。勝手口は外から物で押さえ、開かないようにしました。(1度給湯器の修理で勝手口を開けた夜に抜け出された事があります。すごいなぁ、ちゃんと見てるんだな)これで少しは寝れるようになりました。ちなみにこの行為は夫を閉じ込めていると言われるかと心配しましたが、本人(夫)が、理由も理解して了承しているので良しとしました。

病院の先生方もあの手この手といろいろ試してくださいました。薬もいろいろ変更しました。しかし残念ながら現在病気の進行もあり、痛みと問題行動を天秤にかけながらの治療に変化はありません。

つづく…

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