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パーキンソン病とたたかう夫と私たち⑥…お金のこと

前回の続きです。

夫の病気は人それぞれ症状が違いますので、皆さんが夫のような症状であるわけではありません。ご理解の上お読みください。もし同じ病気の方(特にお若い方)が、夫と同じように苦しまないよう参考になったら幸いです。

夫も定年前にリタイアし、私も介護のため仕事を辞め、我が家は無職の家庭になりました。子供たちは成人していましたが、(今の時代若い人のお給料って安いですよね…)十分とはいえない額の給料しかもらっておらず、なかなか逼迫した家計でした。

医療費は「特定疾患医療給付制度」というありがたい制度のおかげで、とてもお安く済ませることが出来ます。(本当にありがとうございます)

生活費はこれも会社の「傷病手当」というありがたい制度のおかげでなんとかやっていましたが、限界がありますので、障害者年金という物をいただくことにしました。

私は障害者年金の申請を甘く見ていました!2回くらい行けば済むと思っていたのです。トータル5回は行ったでしょうか,、3か月くらいかかってしまいました。要介護の人間を抱えてこの回数はなかなか大変です。病院もいくつか替わったので、初診の診断書がこっちではないあっちだとか、現在の先生の診断書がこれでは不安だとか…何度も何度も書き直しさせられました。これは地元の年金事務所の方が、本部(?)に提出してから返ってきてはもっと大変だから、との配慮でしてくださったこととはわかっていますが、これを具合の悪いご本人がやっていたら、もっと大変かと思いました。

そして、何より皆さんの保険金を使わせてもらうのだから、嘘があってはいけないんですよね。慎重になって当然です。だけど!だけどもうやりたくないですよー。また現況報告が必要になると思いますが、それはどんな感じなんだろう…

障害者年金の申請も無事通り、今は年金で暮らしています。 それでも人生100年時代に突入し、先行きは常に不安です。

介護認定もその後要介護4になりました。介護度が上がるとサービスに支払う金額も上がりますのであまり嬉しいことではありません。現在は病気の進行もあり、室内でも車イスのお世話になっています。薬が効いていてもあまり長く歩行できなくなりました。身体全体も芯が通っていない感じで、より重たく感じます。

私たち家族も介護の生活に慣れてきて、サービスをいろいろ試しました。特に24時間介護が必要な夫から少し離れたいと始めたショートステイには本当に助けられています。(とにかく寝られないので)

そうは言っても、夫の問題行動は相変わらずで、利用を断られた施設は数限りなくあります。(こんな人いるのかな?)施設側の言い分はもっともですから断られたら諦めていますが、このままでは近所の施設は全敗しそうです。おまけに夫の行動が周囲に知れ渡るかもと思うと、引っ越したいくらいです。こちらとしては問題点をちゃんとお話しして、受け入れてくださっていたのにやっぱりダメと言われて、本当に心が折れています。

プロなんだからやってよ!とは言いませんが、じゃあどうすればいいんでしょうね。「介護はご家族だけでは無理です。」とか、「今はいいサービスがあります」などのメディアの記事などを見るとなんと表面的な!と思ってしまいます。こんな悩み、日本中に沢山あるんだろうな…と思います。結局最後は家族がやるしかないのでしょうか。

つづく…



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