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東南アジアの風景 (58)ミャンマー パゴーの巨大寝釈迦仏

パゴー(ペグ―)はヤンゴンから北70キロにある1000年以上前の古都。壮大な仏教遺跡がたくさん残されています。ここで見た巨大寝仏。今までの自分の常識を覆す大きさでした。

東南アジアの仏教寺院に行くときは自分の誕生した日が何曜日なのかを調べておくとよい。(ネットで簡単に検索できる)生まれた曜日によってお参りする仏様とラッキーカラーが異るからです。火曜日生まれの私の守護神は寝仏様。だから寝釈迦仏があると聞くと行ってみたくなるのです。

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参道には大理石の床と見事な装飾の天井。ミャンマーの仏教寺院はどこもスケールが大きい。寺院内では靴も靴下も禁止。暑い中での参拝には石の床のひんやり感が裸足に心地よい。

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シュエタ―リャウン寝仏。994年にモン族の王が建立したもので、王朝が滅亡した後、800年以上ジャングルに埋もれていたそうです。英国統治時代に鉄道建設の際に発見されたとのこと。東南アジアの遺跡あるあるですが、見つけた人は腰を抜かしたでしょうね。

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まずはその大きさに圧倒される。全長55メートル。バンコクのワット・ポーにある涅槃仏(46メートル)より10メートル近く大きい。そして何という美しさ。長い長い間うち捨てられていたとは思えない。

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ガイドさんが興味深い話をしていました。寝仏には2種類ある。ひとつが涅槃仏(入滅して超人となった後)もうひとつが寝釈迦仏(入滅前に横になっている)。そしてその見分け方とは。。。

足の裏の形。入滅した仏様は超人としての身体的特徴がある。偏平足もそのひとつで涅槃仏は足を揃えたぺったんこの足裏。入滅前の寝仏には土踏まずがある。

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バンコクの涅槃仏は確かに思いっきり偏平足。

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そしてパゴーの仏様は足を揃えてはいないものの、偏平足。涅槃仏なんですね。

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こちらはヤンゴンのチャウタッシ―寝仏(65メートル)。土踏まずがある!こちらは寝釈迦仏ということになります。所説あるそうなのですが、ちゃんと勉強すると面白いでしょうね。

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パゴーの寝仏様に戻ります。仏像もすごいですが、装飾品も素晴らしい。宝箱を積み上げたような仏様の枕。目が回りそうな細かい螺鈿細工がパゴー王朝の栄華を物語ります。

【おまけ】屋内の涅槃仏の伽藍を出ると、外にもうひとつ巨大な寝仏がありました。

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こちらは2000年以降に造られた新しいミャッタリャウン寝仏。なんと80メートルという巨大なもの。個人の資産と寄付により建立されたものの、資金が底をついて未完。シュエタ―リャウン涅槃仏の兄(?)だそうですが本家とはまるで異なります。参拝する人もあまりいない。なんだか不貞腐れた兄ちゃんみたいでした。

守護神にたくさんお参りできてありがたいミャンマーの旅でした。(2015年撮影)

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