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バンコクの宿(7) 1905 ヘリテージコーナー 【旧市街の文化財に泊まる】

バンコクの旧市街の中に約150年前のラーマ5世時代の様相をそのまま残している一角があります。プレーンプートン。小さな公園を囲むようにクリーム色の壁と緑の窓が特徴の古いショップハウス(長屋)が残っています。我が家のあるアソークのような商業地区とは全く異なるゆるい空気が流れる魅力的な場所。在タイ日本人にも人気があります。

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数年前からこの地区にホテルが数件オープンしました。そのひとつが1905ヘリテージコーナーです。

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この地域は文化財に指定されているため、外観を損なうような改装はできません。看板も出せない。ちょっと見これがホテルとは思えない様相です。

このホテルなんと客室が3部屋しかありません。2020年12月の上旬、普段なら予約は難しい。しかし悲しいかな、チェックインした時ホテルのスタッフの女性に「あなたが今月最初のお客さんです。」と言われてしまった。泊まれるのは嬉しいけど切ないです。コロナめ。

小さな入口を入ると古めかしいレセプション。

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そしてこれまた小さなライブラリーとダイニング。

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入ってすぐ横に下駄箱があり、ホテル内は土足禁止。木の床が素足に心地よいです。あちこちにクリスマスの飾りつけ。

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私が滞在したのはレセプションのすぐ横の部屋。

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どこかヨーロッパを思わせる木造りの部屋。広くはないけれども細かい部分まで工夫されています。シャワーのお湯もふんだんに出る。これはポイント高いです。

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ウーロン茶のセットがいい感じ。ウェルカムフルーツもありました。バナナもあったけれど写真撮る前に食べてしまった。😅 缶入りの茶葉はプレゼントだそうです。

まったくの偶然なのですが、私が宿泊した時はちょうど前国王ラーマ9世のお誕生日12月5日で「父の日」の祝日。そのイベントのひとつとしてワット・プラケオ(エメラルド寺院)の夜間特別に入場できるらしいのです。たまたまローカルニュースを見ていて知ったのですが果たして外国人でも入場できるのかわからない。ホテルの人に話してみたら寺院に連絡して確かめてくれました。国籍関係なし、しかも無料だそうです。通常昼間なら入場料500バーツかかるのでこれは行くしかない。ホテルから寺院までは徒歩10分足らずです。

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16時から入場できるので夕飯を早めに食べて17時30分ごろ到着。すんなり入場できました。

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いや、もう、素晴らしかった。タイの至宝である本堂も仏塔もライトアップされてさらに輝きを増している。いつもは塀の外からちょっと見える程度の夜の寺院を目の当たりにして興奮しました。日が暮れるとどんどん訪問者が増えてきて長い行列。早くいってよかった。帰路も歩いてすぐなので楽ちん。自宅にいたらメゲていたと思います。王宮イベントの時はこのエリアに宿泊するのはアリですね。

このナイトイベントは当初の目的ではなく、そもそもこのホテルに金曜日から泊まりに来たのはプレーンプートンにある食堂に行きたかったから。ここには名だたる老舗の食堂がいくつかある。ただし、週末ちょっと出かけるにはハードルが高いところなのです。

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一軒目は Krua Som Hom お母さんと娘さんでやっている小さな食堂ですがおいしいと評判が高い。しかし、ここは土日は休みで週末に行けないのです。

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一押しメニュー、タイ式カリカリ玉子焼きに鶏肉とパクチーのレッドカレー炒めが乗っている。マジで旨い。90バーツ。他の料理も試したいけれどひとりでは限界がある。次回平日に来られるのはいつであろうか。それまでお母さん、元気でいてください。

もう一軒は炭火で焼くパンの店 Phuthon Bar。バター、ジャムの種類が色々あって所定の用紙に希望を書いて注文。すべてタイ語なのが難儀ではありますが、スマホのグーグル翻訳のカメラを使えば大丈夫。便利な世の中になったものです。ひとつ20バーツという安さ。若いスタッフ達が和気あいあいで次々パンを焼いていく。

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ここは営業時間が夕方17時から。20時を過ぎると周りの店は全部閉まって真っ暗。そんな中でこの店だけが営業していて異次元のような不思議な雰囲気を醸し出しています。炭火のぼうっとした明かりに誘われるように若い人たちがバイクでどんどんやってきます。テーブルもほぼ満席。ババアにはちょっと場違いな感じなので持ち帰りにしました。ホテルに帰って見せびらかしたらスタッフさんがお皿を出してきてお茶も入れてくれました。なんだか立派なデザートのようになったな。

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香ばしくてアツアツで美味しい。炭火焼きですもんね。これら2軒は同じ広場にあります。ホテルから徒歩1分。

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朝食はタイと洋食が選べます。迷わずタイ朝食、お粥を選びました。思った通り美味しい、そして量が多い。

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タイのホテルの朝ごはんでいつも困惑するのはタイ朝食を選んでいるのにトーストもついてくること。食べきれません!

そしてこのホテルの宿泊にはタイ式アフタヌーンティーが無料でついてきます。すごい、ゴージャス。タイスイーツのオンパレード。朝食を食べ過ぎて昼ご飯を抜きにしておいて正解でした。

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ホテルのスタッフのラダッパさん。今回とてもお世話になりました。微笑みの国と言われていても、在タイが長くなるといろいろな困難にぶつかって苦労することもあるわけですが、こうやって思い切り親切にしてもらうとタイはやはり優しい国なんだなと感じ入ってしまいます。

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旧市街はとにかく見どころが多いのでこんなホテルに滞在して早朝から深夜までじっくり歩くのも良いと思います。何よりもタイらしさを感じることができるのが最高ですね。🌤


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