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【23卒就活体験記】Fラン私立文系大学生が倍率約100倍の業界最大手企業に採用されたワケ。

こんにちは!カヤトと申します。
普段は大学生として学業に励みつつ、YouTubeInstagramで映像作品や写真の投稿を行っております。

今回は僕が体験した就活、そしてそれぞれの対策について自分なりの意見を詳しくお話したいと思います。

1.倍率約100倍!?どういう企業に内々定もらったの?

簡単に自己紹介をさせていただきます。僕は地方の偏差値30台の私立文系大学に通っています。資格は車の免許のみです。サークルにも入っていませんでした。

内々定を頂いた企業は、映像に関する会社で、広告・CM制作やプロモーション、映画・テレビ番組制作、メディアなどの事業を展開しており、業界でも最大手の企業だと思います。
過去の採用情報を見てみると、大体倍率は100倍近くで、大学としてはMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)や国立大学が大半を占めていました。学歴フィルターはあるとは思いませんが、偏差値の高い大学が多い印象でした。

この中で勝ち残っていくためには、それなりの差別化や能力が必要だと思います。後々この話をしたいと思います。

2.それぞれの時期でやったこと

明確に「この時期から就活を始めた!」というのはないのですが、2年生の頃にインハウスで通販事業を行っている会社で長期インターンをやっていました。主に動画広告を制作しており、広告や映像について深く学ぶことができました。チームでの経験やいろんな人をまとめ上げるような経験もできました。
3年生になると同時に退職し、そこからはSNSでの映像コンテンツの制作を中心に活動しました。

3年生の夏になると、コンテンツ制作と並行してサマーインターンの応募もしました。ずっと映像に関わる仕事がしたいと思っていたので、映像制作会社にエントリーシートを出したのですが、すべて書類落ちで参加したのは一社もありません。

秋になると今回内々定頂いた会社の本選考の案内があったので、「受からないと思うけどエントリーするか、」という気持ちでエントリーシートを提出しました。(もちろん本気ですが)

そこから選考が進み11月から12月にかけて、適性検査(SPI)、一次面接、二次面接、三次面接、最終面接があり、12月後半に内々定を頂きました。

エントリーシートを提出する前の段階で大学のキャリアセンターみたいなところで、添削や模擬面接を毎週のようにやっていました。

3.情報収集について

情報収集に関しては、YouTubeとワンキャリアの2軸で行っていました。

YouTubeに関しては、今まで就活系の動画を1,000本以上見てきたと思います。2021年の後半は平均して1日2時間~3時間ほど見ていました。特に見ていたチャンネルは、「トップ就活チャンネル」(選考ごとの対策)、「しゅんダイアリー就活チャンネル」(模擬面接系)、「ひろさんチャンネル」、「エルトの就活/転職チャンネル」、「内定チャンネル」です。どの方も具体性があり、フレームワークを用いて実践しやすい印象でした。

ワンキャリアに関しては、企業ごとの過去のESデータや口コミを見れるので、リアルな一面を知れました。特に過去の先輩のESを見ることで、どんな人が内定をとれるのかという特徴を見定めることができたと思います。
あとは、就活会議というメディアもおすすめです。

これらの情報を取捨選択して、ESや面接に取り組みました。

4.自己分析について

これに関しては、就活だからやるというよりかは普段からやっていたつもりです。特に長期インターンをやっていた時に、葛藤する場面が多々あり、そこで深く自分のことを知れました。

詳しく話すと、以下のような自己分析になりました。

・夢:人を感動させる表現者になること。
表現=作品、人生のストーリー
作品→CM・映像・デザイン・広告・メディア・写真・映画など
人生のストーリー→多くの挑戦をする事。下克上、共感、起業、失敗など。
自分との約束を守る。応援してもらえる人になる。流れを変える人になる。心の声に従う。感謝しまくる。

・普段大事にしたいこと(理想)
妥協しない
人との壁をつくらない
自分に嘘をつかない

・性格
HSS型HSP→超繊細だけど、衝動的で刺激を求める。人と会うと疲れる。誰よりも好奇心旺盛。興味のないことには目が向かない。几帳面。周りが無理だと言うことをやりたい。→将来的には大きい会社よりは小さなベンチャーがいいかも。自分のことを理解してくれる社内環境。オシャレなオフィス。オシャレな人達と。裁量多め。クリエイティブは任せろ。

・社会人
学びたいことは、お金・技術・資金調達・映像・マーケティング・広告・人脈・売り方・遊び
20代後半~30代で独立。心を動かすコンテンツを創る組織を。やりたいことは映像・メディア・広告・マーケティング・デザイン・写真
他にはカフェ、脚本、プロデュース、ブランディングなど。
将来住みたい場所→中目黒・神戸

あくまで想像ですが、頭の中はこんな感じです(笑)。
思ったことを殴り書きして、整理するのを繰り返していました。
このように行く保証もないですし、必ずしもこの通りとは思っていません。

5.業界研究について

仕事を選ぶうえで、必須になってくる項目ですよね。結論としては、広告業界を志望しました。個人的にデザイン・マーケティング・映像・写真が好きなので、広告になりました。結果論ですが(笑)。

学生時代にずっとコンテンツ制作をやってきたので、制作を軸にキャリアを進めていきたい希望があって、もちろんメーカーやIT系も見ていました。ですが、「誰かの思いを伝えたい!」「こんなにオシャレなプロダクト・お店があるのに!」という思いから広告かなと思い始めました。
そこから広告を制作するような長期インターンを始めました。そこで数字の部分も学べましたし、制作の部分も学べました。

広告業界の研究として、雑誌を結構見ていました。「コマーシャルフォト」や「ブレーン」などです。CMの詳細や裏側も見れて、すごくイメージがしやすかったです。
YouTubeでは「年収チャンネル」「NewsPicks」などを見ていました!

とにかくいろんなメディアを見まくっていろんな方の話を聞いていました。そこから見えてくる部分もあると思います。

6.志望動機について

僕は「なぜ就職するのか」というレイヤーから深堀していました。ビジョンとして「人を感動させる表現者になる」という思いがあったので、そのために就職しなくてもいいという選択肢もあったのですが、キャリアとして、就職していろんな経験をしたり、チームでやっていくという方が後々効果が最大化されると思ったので就活という選択肢を選びました。

次のレイヤーは「なぜ大企業か?」という問です。これは大きく四つポイントがあると思っていて、①業績が安定している。②教育のインフラが整っている。③社会貢献性が高い事業が多い。④待遇が良い。この四つが大きな点だと思います。

この次のレイヤーで「なぜこの業界か?」という問を考えました。ざっくり言うと映像・広告業界を志望していました。この理由として、単純に僕が映像がめちゃめちゃ好きということが一番です。もっと言うと、視覚や聴覚からさまざまな情報を与えられる映像の力は大きく、多くの訴求ができます。これによってブランドイメージを刷新することもできるし、人の心に残る広告を制作することができると思います。
もっと詳しく話すと、CM制作の部署を受験したので、web広告とテレビCMの違いを詳しく言語化するようにしていました。本音としてはどっちも好きでどちらにも携わりたいです。(将来的にはwebの方が大きくなるかも)
実際に面接などで聞かれた際には、「web広告はカテゴライズされるので、もともと好きなことや特定のコンプレックスに関して訴求できるのに対して、テレビCMは幅広い人々に一気にリーチできるので、その人の潜在的な意識の部分を掘り出して興味を沸かせることができ、そこを生み出す部分に面白さがあると思います」としゃべっていました。

職種として、総合職(プロダクションマネージャー)としての採用でした。正直、ディレクター(監督)としてやっていくか、プロダクションマネージャー(将来的にはプロデューサー)としてやっていくかは今でも迷っています。プロダクションマネージャーで大事になってくるのは、チームをまとめる力や計画性、コミュニケーション、想像力などが大事になると思うので、そこをアピールするようなエピソードを話していました。

最後に「なぜこの企業か?」というレイヤーです。これは、「事業領域」と「人・社風」で考えました。前者に関しては、「同業他社と比べて幅広い領域の事業がある」や規模が大きいなどの理由を掘り下げていました。後者は、自分の性格に合致していることをアピールしました。「こういう社風なのでこんな立ち回りができ、こういう結果や相乗効果を生み出すことができます」などを考えていました。
実際の面接ではこの部分をメインに話をしました。

7.自己PRについて

自己PRに関しては以下の4つをESや面接で表現していました。

①創造力
継続的にSNS(YouTube・Instagram・note)を通してコンテンツを制作し発信(約4年)。映像を創る過程(圧倒的な量のインプット・キャスティング・コンテ・撮影・編集)→ハイクオリティなコンテンツ制作能力で結果的に雑誌に掲載される。

②行動力
全国各地に行って魅力的な映像を制作。映像のオンラインサロンのオフ会に参加して横の繋がりを。制作費・生活費を稼ぐためにを3年間週4でバイトを。

③考え抜く力→PDCA
長期インターンで初月から主要商材のSNS広告の制作。社員にフィードバックや動画の出演を依頼。分析し、マイナーチェンジを繰り返し。最終的には全商材の90%をしめる広告費を動かし、数千件の売上に貢献。その後渋谷駅などでデジタルサイネージ広告として放映されたブランドムービーの撮影に携わる。

④流されない力→笑いにもっていく
大学受験で偏差値30から偏差値70の大学を目指す。親、先生、友達の反対→どうやったら受験を承認されるか?→YouTubeで発信して受けざるを得ない環境を構築。→継続して過程を発信することで応援に変える。→オチとして落ちる

今までやってきたことを深堀し、どんな能力が身に付き、発揮されたかを考えました。
面接では状況に合わせて、いろんな組み合わせで話していました。とにかく引き出しをたくさんつくっておいて、どの角度から深堀がされていいように洗い出していました。

8.エントリーシートについて

これは、大学のキャリアセンターで5回くらい添削をしていただきました。

志望動機や自己PRをメインに質問があり、大事にしていたことは、①抽象的な言葉はできるだけ使わない。②会社にいる未来を想像させる。③結論ファースト。です。

①抽象的な言葉を使いすぎない
エントリーシートを書き始めた当初は、抽象的な言葉ばっかりを使っていました。例えば、「多くの人の心を動かしたいため、より大きな規模のプロダクションでさまざまな挑戦をし、より大きな感動を与えられる映像をつくっていきたいと思っております。」などです。言いたいことはわかるけど、具体性がなく、全然考えていない印象を抱きますよね。
この文面を最終的には、『社会の身近にある映像コンテンツを制作し、多くの人の「人生の楽しみ」を生み出していきたいです。コンテンツ制作において現場などで多くの関係者やクリエイターをまとめ上げ、関わる全ての人に驚きや喜び、そして感動を与える映像を制作したいと考えています。』や、「映像の力で人々や社会に対して様々な感情を生み出し、勇気づけることや生きる力を与えることができると考えています。貴社で人の目にとまり、続きが見たいと思わせるような映像をつくり、広告やCM映像のイメージを変えたいと思っています。」に変更しました。だいぶ具体性が出て、リアル感が伝わったと思います。

②会社にいる未来を想像させる
これは簡単に言うと、学生時代やってきたことをビジネスシーンでの再現性があるかという視点で述べるということです。
例えば、僕は2年生の頃に動画広告に携わりたく、長期インターンをやっていました。
そこでは、入社した初月から主要商材のSNS広告の制作を任せていただきました。他の社員にフィードバックや動画の出演やナレーションをお願いしたり、動画のクオリティや視聴者がどこで離脱していたかなどの数字を分析し、マイナーチェンジを繰り返し行いました。最終的には一つの商材で全商材の約90パーセントをしめる広告費を動かし、数千件の売上に貢献することができました。
これを、CMの現場での再現性を考えてみると、プロダクションマネージャーとして、チーム内の人にいろんなお願いができたり、幅広いコミュニケーションをとれて、結果も出せるなと思わせることができると思います。
どのエピソードもこの視点で話すと、「こいつ入ったらなんかやってくれそう」と思わせることができます。

③結論ファースト
正直、これが一番大切です。相手が読みやすいように、きちんとロジックが正確な文章を書くべきだと思います。
例えばガクチカでは、結論(何に取り組んだか)→動機(なぜ?)→課題→施策→結果→学び→今後
こういう風にロジカルに話すと、相手側も読みやすく、理解しやすいと思います。

エントリーシートは足切りという部分もあると思うので、できるだけわかりやすく、ロジカルに具体性をもって書いた方が好印象かもしれません。

9.適性検査(SPI)について

これは軽視しがちですが、僕も軽視してしまっていました(笑)。

試験の1週間~2週間くらい前に対策本で、勉強をしていました。中学生の頃に数学が好きだったので、予想以上にできたのかもしれません。
でも油断は禁物だと思います!6割くらいはとれる必要がありますし、勉強してきた習慣がない方は、絶対に対策すべきです。

あと、本番は思った以上に時間がなく、てんぱってしまいがちなので、注意しましょう。

10.面接について

各面接ごとの質問内容や対策についてお話したいと思います。

①一次面接
面接官:学生 3:1
志望動機
どんな映像をつくってきた?
広告や制作に興味を持ったきっかけ
今まで1番頑張ったこと、変われたエピソード
業務がやりたいことと違ったら?
チームで成し遂げたことは?
長期インターンで活かされた能力は?
長期インターンでのポジション
長期インターンでの課題解決
起業しないの?< 弊社に入るメリット
自己PR(創造力・流されない力)
逆質問
など

一次は30分ほどの面接でとても緊張しました。とても和やかで、割と質問内容は普通でした。意識したことは一貫性です。今でやってきたことと会社に入ってやりたいことが一貫性を感じられるようにしました。印象に残っている質問は、「会社に入って業務が自分のやりたいことと違ったらどうしますか?」という質問です。僕は「目的としては、人の心を動かす表現者になることなので、抽象化してそれに必要な要素になり得るならどの業務も遂行します。」と答えたと思います。模範解答ではないと思いますが、印象は良かったと思います。
途中で「起業した方がいいんじゃない?」と言われてしまってやばいと思いましたが、何とか通過できました。

②二次面接
面接官:学生 3:1
自己紹介、志望動機をお願いします。
制作は1人でやってきたの?
制作のおもしろい所とつらいところは?
制作の中で好きな業務は?嫌いな業務は?
プロダクションマネージャーの業務理解している?
なんでプロダクションマネージャーがいい?
弊社のインターンはどんな内容だった?
弊社のインターンで印象残った場面は?
熱量について1分間プレゼンお願いします(事前用意のプレゼン形式)
撮影はどんな機材で撮っていた?
5年後、10年後のキャリアビジョンは?
学生時代1番頑張ったことは?
受験時代はどんな発信を?
なんでCMを選んだの?→Web広告とCMの違いの説明
他社の選考状況は?
なんで大手?
弊社に入ってどういうことができる?
受験以外にやってきたおもしろい挑戦は?
友達は広く浅く?それとも狭く深く?
友達の中ではどういう立ち位置?
チームでやってきた経験は?
長期インターンでの立ち位置は?
長期インターンでどういう業務をやっていた?
長期インターンでの難しかったことは?
休みの日はなにするの?
最近ハマっているもの
逆質問
最後に一言

とても長く感じた面接でした。すごく深く話せましたし、雰囲気は和やかでいい意味でフランクでした。職種の適性を詳しくみられていて、プロダクションマネージャーにピッタリな、コミュニケーション能力、チームでやれる力、制作を最後までやり切れる力などを見られていたと思います。とにかく出来が良く、正直終わった瞬間に受かったとは思いました。そのくらい思いのたけをぶつけられました。
印象に残ったシーンは、受験の話をしたときに皆さんが爆笑したところです。そこで一気に雰囲気が変わり、自分のペースに持っていけました(笑)。

③三次面接
面接官:学生 3:1
自己紹介と志望動機。
どんなSNSコンテンツ作っていたの?
フォロワー数は?
UUUMとかで働こうとは思わなかったの?
今まで大きな仕事とかプロ現場で働いてきた?
どこの通販会社で働いていたの?
競合他社にも興味あるの?
弊社以外でいいと思っている会社は?
ゴルフはいつからやっているの?
今まで努力しまくって成果を上げたことは?
他の人からの見られ方は?
相談できる人はいる?
いつの時期が友達多かった?
ディレクターよりプロデューサー?
グループ会社それぞれどんな印象?
もし出向するとしたらグループ会社の中でどこに行きたい?
逆質問、フィードバック

三次面接から東京の本社で対面で行われました。15分ほどの面接でほぼ雑談みたいな感覚でした。でも、競合他社の志望度や選考状況は詳しく聞かれました。受験の話とかをしたうえで、プロデューサーに向いているといっていただいて、そういう気もしてきました。
どの話も真剣に聞いていただいて、とても気持ちよく終われました。この面接くらいからどの質問がきても大丈夫だなという感覚になってきました。

最終面接(四次)
面接官:学生 3:1 社長、副社長、人事
自己紹介、CM制作を志望した理由
その中でも弊社な理由
どんな映像制作をやっていた?
YouTubeじゃなくてTVCMの理由は?
スポーツやっていたの?
競合他社も受けるの?
内定出したら1年間なにするの?
監督(ディレクター)にはならないの?
今までの面接官はどうだった?
これからの弊社はどうなっていけばいい?
言っておきたいこと、逆質問

とても年次が高い方々だったのでとても緊張しました。面接時間は8分くらいで短かったです。あんまり響いているなという感覚はなかったのですが、熱心に話をしていただく場面もあり、とても志望度が高まりました。憧れの社長さんだったので、お会いできてよかったです。落ちたかなという感覚で家に帰ったのですが、電話がきてびっくりしました。

とにかく面接で意識したことは「情熱」と「ロジック」です。自分の軸を大事にして、どの質問がきてもいいように徹底的に対策していました。想定質問問答集というのもつくっていました。

本当に行きたいんだという素直な気持ちを表現することで認めてくれるはずです。

最後に!就活が全てではないと思います。もちろん他の選択肢もありますし、あくまで手段でこの先の人生の方が遥かに大事です。とにかく通過点に過ぎないのでこの就活の結果が全てではないと思います。

というわけでいかがだったでしょうか。とても長い長い記事になってしまいました。この記事を見てくださる方がひとりでも多く、望むキャリアを歩んでいただけるとうれしいです。
ここまで長い間ご覧いただきありがとうございました!
また次回お会いしましょう!

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