ShortStory【私の家に”孤独さん”がやってくる。だから今日もコーヒーカップをふたつ用意したんだ】
※この物語はフィクションです。
”孤独さん”・・・
「誰の機嫌も損ねませんように。」
そう祈りながら会社のドアを開くのが私の習慣。
朝8時。始業時間は9時からだ。
私は、誰よりも早く到着する。
そして皆が嫌がる仕事は率先して行う。
やらないと責められるのに、やっても褒められもしない。
そんな仕事。
まるで私みたいだもん。
そんな仕事のなすりあいを見たくないから、トイレ掃除、ドリップ珈琲マシーンの清掃、廊下の掃除。
本当は当番制だったはずだけど時間がたっぷりあるものだ