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受け継がれる遊び 鬼ごっこをなめんな

“重要なのは、とにかく運動することだ“
先ほど【運動脳】を読み終えました。

「保育を追求していくと、脳科学とか脳の働きに行き着いた」と教えてくれたのは、お世話になっている男性の園長先生。

その言葉の意味を今、この本を読み終えたことで感じることができています。

この運動脳という本を読んでみようと思えたのも、その言葉が頭の片隅にあったからで、本屋の棚にこの本があり、“これは何かに繋がりそう“と思った直感は間違いではなかったようです。

私のやってきた保育の裏付け

 私は戸外で身体を動かすことを何よりも1番優先してきました。

 他のクラスが出るのに躊躇する寒さでも、他の活動に支障をきたしてしまうかもしれない隙間時間だったとしても、「よし、外行くよ〜!」と声をかけて園庭に飛び出していました。

 いつまでも遊んでるの?
 今日も外で遊ぶの?
 もう外で遊んでるの?

こんなことは散々言われました。でも、私は逆に、

 なんでもう部屋に入るの?
 今日もお部屋でブロックなの?
 いつになったら外で遊ぶの?

と、他のクラスに対してずっと思っていました。

この本を読み終えたら、“あ、私の保育は間違ってなかったのかもしれない“と根拠をもらえたような気がしています。

字の勉強

 前に働いていた園では文字の練習をする時間を年長児では設けることになっていました。 
 私は年長クラスを3回持ちましたが、1回は前年度の年長クラスの見様見真似で。2回目は1回目の反省を活かして。共通しているのは1ヶ月に1回、文字の練習をするようにしていたということです。

 そして3回目の年長クラス担任の際に決めていたのは、
 “子どもたちが文字に対して興味を持つまで、あるいは文字を使って何かをしたいと発信してくるまでは文字の練習は一切しない“ということでした。

 この行為はそれまでの慣例をぶち壊すものでした。もちろん、副主幹教諭には何度も「やらないの?」と心配されました。

 けれど、私には確信があって、その姿勢を崩しませんでした。

 そしてその時はやって来た。
 「リョウ先生、先生たちに手紙を書きたい」
 2月の初め。卒園まであと2ヶ月のタイミングでした。

身体を動かすことを優先していた結果

 子どもたちの集中力は凄まじいものでした。多分、10日間✖️40分をこなしたんじゃないかな。
 けれど、ほとんどの子が「次はどの文字?」と目をキラキラさせて取り組んで、2週間後にはお手本はありつつも、自分の字で手紙を書くことができるようになりました。

 これには子どもたちの関心が高まるのを待ったという私の姿勢が功を奏したと思っていました。
 ただ【運動脳】を読んだ後に思ったのは、遊ぶべきタイミングでたくさん遊び込んでおいたからこそ、新しい活動に取り組む際に高い集中力を維持できたのではないか、ということです。

まとめ

“重要なのは、とにかく運動することだ“

冒頭でも書きましたが、この言葉にこの本の全てが集約されています。

そして大事なのは、“この言葉の真意を保育現場においてどのように取り入れるのか“を考えることでしょう。

世の中にはたくさんの遊具があって、おもちゃがありますが、

結局毎日やってる鬼ごっこが、実は脳にとってとんでもなく最強な遊びになり得るってことです。


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