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権利が高じて権力となる。

 権利は大切だ。しかしそれは主張しなければならない。そしてなにより権利はその存在を認識されなければならない。権利とはただあるだけではなく、行使することでその意味を持つからだ。あるいは常に行使されてこそ権利といえる。そのことに自覚的であればあるほど、自身の持っている権利はより力を増す。
 それは権力となる。そして権力は、強い権利かどうかではなく、強い自覚と行使があるかどうかで決まる。だから、それは人を選ばない。たまたま権利に自覚的で行使を厭わない人間だった場合、もっている権利が限定的なものだったとしても、それは立派な権力となってしまう。
 権力は広く誰に対しても振るわれるから強力なのではなく、たとえ狭くとも自覚的に振るわれること、実際に振りかざされてしまうことで強力なものとなるのだ。

 そういう理由で、私達は権利には敏感になり注意しなければならない。それは権力となり、他人の権利を侵す可能性があるからだ。誰でも被害者に、そして加害者になり得る。だから、扱い方と、自覚を理解する必要がある。
 それが私達の持ち得る権利というものへの正当な態度である。

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