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素材としてのキャラクター 前編

物語を書くのに必要なのは結論、そしてテーマである。
※結論ついては、こちら
https://note.com/kawausowright/n/n4d8cf52a2d98

結論・テーマを実行するためには、キャラクターが動かなければならない。この「動く」というのは、単に行動するという意味には留まらない。
すべてのキャラクターが意思の力、自分自身の信念によって動くということである。

自分自身の信念によって動かないキャラクターは、その物語を読む者にとって全くおかしなものに映る。
なぜならば、そうである時…
そのキャラクターは「作られたもの」になってしまうからである。
つまり、創作性を感じさせてはダメなのだ。
人間は物語を消費する際に、フィクションを感じると、夢中になることを止め、冷めてしまう。そうするとこの読者は、キャラクターをまさに「キャラクター」として感じ、全くもってその行動が馬鹿げたものに思うようになってしまう。

そうなってしまえばもはや終わりだ。

あなたの書いた物語に夢中になることはもうないし、夢中になろうとしても、その熱量は残っていない。
だから、そうならないためにも、キャラクターをまさに生きている人間として描かなければならない。
そのために大事なのは、そのキャラクターの意思であり、信念であり、正義である。
では、どのようにしたら、これらはキャラクターに宿るのであろうか?

それは、矛盾することを言うようだが、そのキャラクターを単純に考えることが第一歩だ。

キャラクターを、人間のような複雑な考えを持った存在と思わないこと。なぜならば…
そうしなければ、読者はそのキャラクターのことをまず理解ができないからである。それはすなわち、先ほど言ったように、その物語に対する熱量を失っていくということに他ならない。
だから、我々がやらなければならないのは、そのキャラクターの行動が、まずきちんと理解できるものであること。そのことに注意を払うのである。
そのために必要なものが、意思や信念や正義だ。

それが決まれば、自然にキャラクターが動けるようになる。最初はわからなくても、すぐに見えてくる。
つまり、キャラクターにその意志があるから、その信念があるから、その正義があるから、このような行動を起こすのである。
そういうふうに全て決めていくことができる。

これは基礎的なものだ。
「ある入力に対してこのような出力を返すもの」として、まさに創作物としてキャラクターを決めてしまう。そうすれば、その1キャラクターは完成ということができる。
そして、もちろんそれだけでは、最初に言ったように読者にフィクションを感じさせてしまう。
だから、この素材にはスパイスが必要だ。

いったい、それはなんだろうか。まずは考えてみてほしい。

※後半へ続く

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