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A story of recruitment 7 「合同説明会こそ中小企業が採用で勝つ方法の1つだ。」

地元では、人っ子一人通ってないところが祭りになると
どこから現れたのか人でごった返すことがある。
合同説明会は人でごったがえしていた。

大手のブースは立ち見がでていて、おそらく立ち見の位置からはプレゼンの声も
喧騒にかき消されて聞こえないに違いない。

大手の大型ブースの横に、小型ブースにも関わらず人で賑わっている会社がある。
聞き覚えのある声がしてくる・・・先輩だ。
と、思ったら、変なかぶりものをしてる・・・。
おまけにブースには工事用のライトが光っていて、眩しささえ感じる。
「せ、先輩!!」
「おう!そうか、お前も採用担当頑張ってるんだったな!」
「そうです!で、なんですかその格好・・・。」
「・・・お前は流行りを知らないなぁ。いいか、ポケモンっていうんだぞ。」
「はあ、ポケモンは知ってますが、“たけちゃんマン”かと思いました・・・。」
とは言いつつも、なぜか先輩のブースには人、人、人。立ち見の学生までいる。
「なんでこんなに集まるんですか?大手みたいじゃないですか!?」
「ちょっと他と違うことしてるだけだろう。」
「た、確かに他と違うような気がします・・・。服装とか、明るさとか・・・。」
自分は、先輩が一瞬どや顔をしたのを見逃さなかった。

「先輩、ちょっと自分にもコツを教えてくださいよぉ。」

「しょうがねぇなあ、お前、かぶと虫とか採りに行ったことあるか?」
「かぶとむし??ありますよ。木に蜜とか塗ってとか、そういうことじゃないですよね??」
「それだ!」
「は?かぶとむし採りがどう関係あるんですか?」


「いいか、一つだけコツを教えてやる。“虫と学生は光に集まる”だ!」


「虫と学生は光にあつまる・・・。」
振り返ってみれば、どのブースもPCのスライドを写そうとやっきになって、むしろ暗くしている。
一方で先輩のブースはほとんどスライドなんか使っていやしない。それどころかスライドが映らないほどの明るさがブースを覆っていた。

近くの電気量販店をすぐにGoogleで検索し始めていた。

【本日の教訓】

虫と学生は光に集まる。

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