見出し画像

カスタマーサクセスという”残酷”で”幸せ”な仕事の話

”カスタマーサクセス”という分かり易く魅力的な職種名

直訳すると”顧客の成功”。非常に魅力的な職種名です。
私もやり始めてはや4年、非常に楽しくやりがいを感じながら働いてます。

そもそもSaaS自体がスタートアップを中心に盛り上がっており、SaaSの概念は本質的かつ合理的なので私も好きです。

特にカスタマーサクセスという職種はここ4~5年で界隈内外から非常に注目を浴びており、イベントは沢山開催され、テクニック論を探せばわんさか出てきて、本質的でキラキラしてます。故に営業やマーケからステップアップしたい人が目指す職種にもなりつつあります。

実際カスタマーサクセスの実務はどうなのか?

結論、名前とはウラハラかなり泥臭いです。理由はカスタマーサクセスの業務範囲がとても広く、理想的な解がプロダクトの性質によって全く違うから。

私はカスタマーサクセスを2つの意味で捉えています。
1つ目は利用顧客への活動としての意味
2つ目は事業機能としての意味

1つ目の意味に関して、カスタマーサクセスは「顧客に対してフォロー活動を行う営業の延長線上の仕事」という側面だけで捉えられがちなのですが、利用顧客が増加してくると、営業的なマンパワーだけではカバーしきれなくなります。
プロダクトや組織が成長していくに連れ、既存顧客向けマーケティング領域の部隊や利用促進・満足度向上を目的として企画部隊も必要になります。

要はサービスが大きくなるにつれ、下記のような組織を作る事が必要になります。ここが2つ目のカスタマーサクセスの意味と捉えています。
また面白いのがプロダクトの特性や顧客の変化により、どのチームがどれだけのリソース必要かが変化するという事です。世の中の有名SaaSでもカスタマーサクセスが、顧客フォローチームだけで構成される企業もあれば、企画・マーケのチームだけで構成される企業もあります。プロダクトのフェーズ、時代の流れによって確実に変化するので、変化に合わせての組織設計こそがカスタマーサクセス責任者の腕の見せ所だと考えています。

カスタマーサクセスが”残酷”な理由

私はカスタマーサクセスという職種を、非常に残酷でとても幸せな職種だと思います。

正直な話、カスタマーサクセスは中途半端に志すと、ジョブホッパーになりがちな職種だと思います。
理由は、顧客インサイトを捉える力、顧客志向が弱い人材だと、扱うプロダクトの完成度が低い場合に圧倒的につまらないと感じてしまうから。

実はブランディングや広報が上手いだけで、プロダクトがPMFには程遠いという企業はざらにあります。
そういう企業は一見事業が伸びてるように見えますが、集客と営業力が強く解約率は高いケースが大半で、カスタマーサクセスの重要性が組織に浸透してない事があったりします。
この問題はサービスを使ってみたり、業務委託で一旦ジョインしてみたりしないと判断出来ないことが多いんですよね。(あんまり言わない方が良いかな?笑)

そんな真の顧客の成功を追い求める体制が整っていない企業に入社したカスタマーサクセスは大体入社半年くらいで、荒い受注の尻拭いをするような仕事ばかりで「あれ?思ってたんと違うな?」となり「私は悪くない、会社が営業がプロダクトが使えないのが悪いんだ!」となって疲弊して辞めてしまうケースは多々あります。
特に長くスペックセリングや数集めマーケに奮闘していた人材が、この理由で転職を繰り返すのは中途面接をしていてすごく感じます。

産まれた瞬間からPMFして評価されるプロダクトはほぼありません。
逆に偉大なプロダクトは大きな挫折をしてるケースが多いです。
故に、どんなプロダクトでも必ず研鑽して成長させなければいけません。

カスタマーサクセスは営業とは違い顧客から逃げることが出来ません。
なぜなら、その顧客はサービスを利用しているから。故に、プロダクトが顧客の課題を解決しきれない場合は
「顧客を深く理解し、今のプロダクトと自分の知恵で成功に導く」
そんな強い思いを持って仕事できる人間じゃないと楽しめないです。
自分の工夫や気づきを、マーケの集客の仕方、セールスへのアポの取り方・売り方、プロダクトへフィードバックでき、健全に組織やプロダクトを成長させる気概を持つ人がカスタマーサクセスを楽しむことができ、活躍できる人材だと思います。

カスタマーサクセスが”幸せ”な理由

上記通り中途半端なスキルと気持ちでカスタマーサクセスという職種を志すと、優秀プロダクトガチャで当たりを引けなかった場合まずい事になります。

逆に「現状の手札でどんな顧客でも成功させられるスキルを持つ人材」はどのプロダクトを扱っても楽しく働けると思います。
加え自分の血と汗を通してプロダクトを成長させられるので、めちゃくちゃ楽しい。僕はこの会社で働き始めてから特にこれを感じます。

要するに、カスタマーサクセスとして業務をやりきると、下記のようなポータブルスキルが身に付き、市場価値を向上させる事が出来ます。
◦顧客インサイトを正確に捉える能力
◦顧客インサイトを組織やプロダクトへ反映させるマネジメント能力

マーケやセールスより深く顧客と接する事が出来、より強くインサイトを捉える能力を育成出来ると思います。

Twitter:https://twitter.com/kawashima_0402
(あまり有益な事は呟きませんがフォローしてくれると嬉しいです笑)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?