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パナマ・帽と 〜本日の新着にハットして! Good

 年間を通じて、中折れ帽子をかぶっている。

 かの次元大介が目深にかぶっているあのハットだが、映画『ボルサリーノ』や『スティング』あるいは「インディー・ジョーンズ」シリーズ、さらにはTV『熱中時代 刑事編』『探偵物語』の影響が大きい。
 欠かせないモノとなってかれこれ30年ぐらいにはなるか。そんなこんなで、手結びのボウタイ(蝶ネクタイ)、丸眼鏡、中折れ帽そして冬場には短長どちらかのマントあるいは二重回しとんびという装い《いでたち》が、俺のトレードマークになっている。
(♬マントメガネに きをつけろ from『ペネロッピー絶体絶命』)

 で、10月からGW前まではフェルト製のそれ、GWから9月までは「パナマ帽」に〝衣替え〟をしている。
 よく俺が夏場にかぶっている帽子をして「麦わら帽子」と呼ばれることがあるが、麦わらではなくトキヤソウという植物の葉を加工し編み込んだものだ。ルフィじゃないのよ。母方の祖先は海賊だったらしいけど(笑)

パナマ帽とその製造工程については、こちらのサイトに詳しい。
http://panamahat.jp/about_panamahat/process.html

 で、前回の日記で俺の後ろ姿の写真を紹介しているが、ご覧のとおり帽子がかなりくたびれている。
 さもありなん、購入してからもうかれこれ5年ほど経っているので、いいかげん今年は新調しようと昨夏段階から決めていた。

ちなみにこれはどこぞで聞きかじったハナシで真偽の程は定かではないが、昔のモボ(モダン・ボーイ)はパナマ帽はひと夏だけで破棄すると決まっており、大川(隅田川)に橋から投げ捨てるのが一つの儀式だったとか。
かっちょいひぃ〜っ!!

 で、本当は上記でも紹介した映画『ボルサリーノ』のタイトルの元ともなった伊ボルサリーノ社の製品が理想なのだが、これが安くとも4万円弱からする。

 まあかつては同社のパナマ帽を所有していたこともあり、夏場以外にこの5年ほど愛用しているブルーが鮮やかなフェルトの中折れ帽は「18.57」という比較的廉価なものながら同社のものだ。なので懐に余裕があれば、購入することはやぶさかでない。

 が、ここのところ前回日記のダレスバッグ少し前の日記に綴った国産ウクレレなど出費がかさみ、さすがにちょっとこのタイミングでは無理だろうと。ローンを組むこともちょっと心をよぎったがそれこそ身の程知らずに他ならなく、それは避けることにした。

 で、ネットで検索して知ったのがこちら。

 安っ!!

 もちろんサイトの写真の見た感じからもボルサリーノ社などの製品に較べれば編みも荒く——パナマ帽は編みが細かいものほど高価格になり、高いものでは30万円からする——安っぽさ爆発カメラのサクラヤ(歌:山川ユキ@新宿ダダ)なのだが、そも上に記したようにパナマは使い捨てな側面もあってまた本場エクアドル産トキヤソウ100%ということで、この値段なら惜しげもないかと「ホワイト」をポチってみた次第。
 服飾品をネットで買うことはほとんど無いヒトなんだがね。

 それが今日の昼に届いたのだが、これがまずまず正解。

 予想どおり編みも荒く、見る人から見れば安物だとすぐに看破されることは明白なのだが、思いのほか作りはしっかりとしており、これならば雨に晒されるようなことが数回あっても、少なくとも2年は保ちそうな感じ。

 何より他のメーカーに無い良心的な施策として、ディンプル(前面のへこみ)の裏側に——写真では分かりづらいが——シリコンで補強がほどこされていること。

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 中折れ帽を脱着する時にへこみ部分をつまむのは本来厳禁なのだが、ついつい行ってしまう行為。
 なので真っ先に駄目になりやすい部分なので、これはありがたい。

 さらに今回テメエの頭をしっかり採寸した上でMサイズ(57cm)を注文したのだがちょっとブカブカで一瞬シマッタと思ったところが、ちゃんとサイズ合わせ用の粘着テープが付属しており、ピッタリとかぶることが出来た。

 こんな感じ。

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 なかなかでやしょ?

 あくまでも遠目で観る限りながら懸念された安っぽさも無く。そんなわけでまたまた佳き買い物をしたなと思う。

 いみじくも全国的に梅雨入りが早いとのことで、また奇《く》しくも俺個人は明日で在宅勤務はいったん中断し明後日から研修という名の昼の仕事の通勤が始まる。
 しばらく使ってみて、様子がよろしければ来月にも色違いを購入しようかなと思っているところだ。

 機会があれば後日談もまた綴りたいと思うので、ぜひフォローいただければ幸いです。

【追伸】
 映画『ボルサリーノ』のオリジナル第1作はどうした事情かソフト化運が悪く、5年ほど前にようやっとBlu-rayで発売されたのだが、またぞろすでに新品は入手困難になっている模様。

 ただしこればかりは絶対に「日本語吹替」で観ていただきたく、なぜかといえば主演の二人、ジャン=ポール・ベルモンドを山田康雄、アラン・ドロンを野沢那智という両巨塔がアテているから。
 ぜひ、機会を得てご鑑賞いただきたい。

 映画史上に残る名主題曲、知る人ぞ知るフレンチ・ジャズのピアニストにして作曲家のクロード・ボリングのサントラも最高ですぜ。


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