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若かったらファンになっていたのかなあと思うくらい可愛かったトム・ホランド~スパイダーマン/ファーフロムホーム~

 映画を観ると、しばらくその世界に入り込んでしまう。昔、志村けんが、映画館から出てきたら、その主人公のコスプレをして出てくるコントをしていたのを観た覚えがある。それは、映画に入り込んですっかり主役気分になっちゃう、を表したもの。「ああわかるなあ」と笑ったものだった。
 
 映画を観た後、しばらくその余韻から離れられない。


 「スパイダーマン / ファーフロムホーム」を観たら、「アベンジャーズ / エンドゲーム」のエピローグのように、「エンドゲーム」の直後の世界を説明していた。ヒーローたちを思い出し、主役のピーター・パーカーがどのように向き合っていくかが描かれている。

*ネタバレあります

 しばらく「エンドゲーム」の余韻を引きずり、4度観ても、もう一度観たいくらいだった。色々と事情が重なってどうしても観に行けなかったけれど、息子と何とかならないか、お互いに時間を模索したものだった。そんな風に、まだ余韻を引きずり過ぎて「スパイダーマン」観に行く気になんてなれない!!


 とは言っても、やっぱり観に行きましたけどね。

 今どきのフェイクニュースなんかを感じられ、社会派? とも思えたけれど、もうでも何といっても16歳高校生のピーター・パーカーが可愛くてならない。だって16歳って、息子と一緒。

 ピーター・パーカーを演じているのは、トム・ホランドという役者で、彼は23歳。もし20歳くらいの私が観に行ったとして、彼のファンになるだろうか。ふとそんなことを考えるくらい、役柄や表情が可愛い。でも今の私が観るには可愛すぎる。全人類の孫とまで表現されたこともある彼。今の私には、くたびれた脱力感のあるおじさんくらいが良い。じゃあハッピー・ホーガン??? でもハッピーの存在は安心以外の何ものでもなく、彼が出てきたのは色々な意味で本当に嬉しかった。

 高校生活が中心に描かれるものだから、学園モノのようなキュンとしちゃう恋愛要素もある。
 MJとの可愛いシーンのところで、ピーターが、ピタピタのスーツ姿のまま「うふふ!」てな感じで、ちょっとそわそわウキウキ足取りが変わっちゃう。絵が描けるものなら、あの瞬間のピーターを描きたい! と身もだえするくらい。

 ピーターパーカーは、MJと会話などのやり取りで度々ご機嫌になるのだが、これがちょっとカメラを引いたところでのトム・ホランドの演技で表される。つまり表情をアップにしないで喜びが表れているわけだ。わかりやすくガッツポーズとか満面の笑みとかニヤニヤとか「Yes!」なんてない。彼はボディコントロールも優れているのだけど、そんなほんのちょっとの喜びの反応をも、体の動きで表現できるんだなあと感心している。彼はなかなかの役者なんじゃないだろうか!

 もちろんそれだけじゃない、ピーターの、ヒーローとしての覚悟が決まっていくストーリーも良い。それもすぐに決意! 覚悟! ではなくて、揺れて揺れて仕方ないところ。「1」の「ホームカミング」では、トニー・スタークに認められたくて仕方なくて、活躍したい、僕にも役割をくれよ! と鼻息荒く勇み足なところをかなり強く叱られる。
 ところが「2」では、責任や覚悟、犠牲を実感して尻込みする。そこは彼が、より成長している証だろう。
 人が成長している姿を外側から見るって、何て気持ちの良い体験なのだろう。

 「スパイダーマン / ファーフロムホーム」で、MCU(マーベル映画作品)の約10年間が一段落し、次の作品までに少し時間がある。これでしばらくMCUが観れないと思うと寂しくて仕方なく、燃え尽き症候群のような放心状態になった。エネルギー奪われちゃいました。楽しい映画だったのに、どこか「エンドゲーム」の喪失感がよみがえってきちゃうような。本当に終わったんだなと再確認しちゃったような。

 結局、他の作品と同じく、たいへん強い余韻に浸っている。

 でもその後、新作が次々にネットで報告されて、ようやくちょっとずつ楽しみにもなってき始めたところ。
 今までのMCUは、正義とは何かが大きなテーマだったけれど、この映画では何を信じるかがテーマだと感じた。それは今後のMCUにも影響するのだろうか。
 今後の数々の作品を楽しみにしよう。


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