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制作メモ #3 うさぎ

来年2023年の干支は兎。もう12月ということでそろそろうさぎの木彫りを考えなきゃ。うさぎは過去にも作ったことがあるけれど、そのときは納得のいく出来にならなかった。なので今回はやりきりたい。

リサーチ

兎はウサギ目。ネズミなどの仲間のげっ歯目かと思っていたけれど、それは過去の分類で現在は独立してウサギ目(重歯目)になっているよう。実際、結構体の作りも違うようで、特に驚いたのは上の前歯が2重になっているということ(それで重歯目)。とはいえ、2重前歯は木彫りのデザインには活かせない……。

『小学館の図鑑NEO 動物』より

外見の特徴は、なんと言っても大きな耳。なんなら、耳がニョーンってなってさえいれば、どんな形でもたぶんウサギと思ってもらえる。数多のウサギのキャラクターも耳の長さがうさぎらしさのポイント。

そして、顔の側面についた大きな目も特徴的。正面から見ても目が外に半分飛び出るような感じ。絵本のミッフィーちゃんの目が縦長の楕円なのは、横についたまん丸目を正面からみたこの形から来ているからかもしれない。

顔の形は、頭が小さく頬のあたりが張り出して、正面からみると下膨れになっている。

四肢のバランスは、後ろ足が長く、特にに人間で言うかかとか先の部分がながい。それに比べて前足は短くちょこんとしている。これらはウサギのジャンプ力に貢献してる。

うさぎをいろいろ見ていると、うさぎの可愛さは無表情そうなようすにものあるような気がしてくる。常に「ん?」みたいな顔をしていてかわいい。(とうぜんながら、無表情そうな中にも表情はある)

うさぎは家畜化されて多くの品種もある。
ロップイヤーという品種では、耳がでっかくたれている品種。
うさぎ自体は過去に彫ったこともあるし、今回は耳が立っているうさぎとロップイヤーの2体作ることにする。

デザイン

顔の形や、それぞれのパーツのバランスなどなかなか難しい。

私の動物の木彫りは、実は
「前後をすぼめる」「顔を大きくする」「手足に関節を作らない」
というような条件の元で作っている。
これを満たしつつ、そして、リアルな形を拾いつつ、うさぎらしさと可愛さを出すのがなかなか難しい。


過去に作ったうさぎ

過去に作ったうさぎをみると、前足の感じが違ったような気がする。
今回は、前足はちょこんと前で揃えて、後ろ足が外に出ているような形にすることにする。

制作

早速材料に下描き。耳があるので縦に木目が入るようにした。

切り出し。いい感じに形が取れたな、と思ったら、ちょうど顔の真ん中のところに木の脂の筋が入っていた。これは諦めてやりなおし。

切り出して正面を軽く下描きしたところ。

ザクザク

サクサク

耳も出てうさぎらしくなってきた。でも他の動物の木彫りと比べるとまだまた顔が大きいので、もっと彫っていく。

彫れた。耳もスッキリさせて首も彫り出した。前足がちょこんと出ている感じを出すために胸も彫り出したら可愛くなった。(ポケモンのイーブイに胸毛を生やした人、すごい)

ロップイヤーも彫れた。耳の垂れてるかげんがなかなかむずかしかった。スヌーピーにならないように…。

正面から見たところ。前足ちょこん。

このあと、瞳と鼻口を描いた。
口はどの動物もほんの少し口角を上げて笑顔にしている。だけど、ウサギのかわいさはパッと見の無表情さもあると思うので、口角を上げないことにした。

完成


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