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【書評】メンタル版”家庭の医学”~『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(樺沢紫苑)

人気の精神科医、樺沢紫苑先生の新刊です。『精神科医が教える ストレスフリー超大全』。充実した内容で、今回も線を引きまくって本が真っ赤になりました。

※書評一覧の目次はこちら

1、内容・あらすじ

「ストレスの原因を取り除く必要はなく、考え方や受け止め方を変えて、ストレスをしなやかに受け流すのがいい」と樺沢先生は説きます。

ストレスを受け流すために、誰もが悩む「人間関係」「プライベート」「仕事」「メンタル」「健康」という5つのテーマに対し、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」を示してくれます。

これらは、樺沢先生の精神科医としての経験から、現実的でかつ効果抜群のノウハウばかりだということ。非常に実践的な内容です。

最初から順番に読まなくても、どこでも気になるところから読める構成になっています。

終章では「精神科医学的見地から考える、生きる意味」に言及されています。

2、私の感想

とにかく、ものすごい情報量です。これだけの分量を書くのはさぞ大変だったろうと思います。「絶対にメンタル疾患を減らす、予防する!」という樺沢先生の熱い思いを感じます。

樺沢先生は、著書以外にもYouTubeやメルマガで精力的に発信されています。それらの内容をすべて網羅した、集大成的内容といった感じがします。

今すぐに実践できることばかりで、何らかの悩みを抱えている人は読んで損はありません。

単なるハック本ではなく、生き方にまで踏み込んで書かれてあるのが、類書とは一線を画している点です。

特に終章の、「幸せ」を脳科学と精神医学から定義している部分は斬新です。

一度読んで終わりではなく、「家庭の医学」や「広辞苑」のように、何かあればその都度引っ張り出して読むような、末長く役に立つ本です。私は電子書籍で読み、さらに紙の本を買いました。

「毎日7時間睡眠と週150分の運動と朝散歩」が何回も出てくるので、すっかり刷り込まれてしまいました。

3、こんな人にオススメ

・心身に悩みを抱えている人
この本の要諦は「心と体を整える」ということです。そのための具体的な方法がわかります。

・生きる意味がわからない人
終章で、「精神科医の立場から考えた、生きる意味」についての記述があります。必読です。

・幸せとは何かを知りたい人
同じく終章で、幸せとは何なのか、科学的に分析して定義しています。これまた必読です。


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