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#書評

たった一人の漢字改革 - 『日本常用略字の体系』長野利平氏(1983)

たった一人の漢字改革 - 『日本常用略字の体系』長野利平氏(1983)

「読めないほどの汚い字には可能性がある。」
文字による情報伝達を根本から否定するようなこの言葉であるが、読める読めないの限界への挑戦と考えることもできる。「漢字のとめ・はね・はらい」を見本通りになぞっても発見できない可能性に辿り着くことができるかも知れない。歴史が示すように将来、漢字がいまと同じかたちであるとは限らない。

いまから40年以上前、将来の漢字のあるべき姿を探求したのが長野利平氏だ。今

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