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travelogue/ヨーロッパ建築旅行2018

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ニートだった2018年に西ヨーロッパを中心に建築をみてまわる一人旅をしたときの日記です。旅行中に書き始めましたが、まじめに書くと時間がかかってしまい、設計事務所で働き始めさらに更…
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アムステルダム_day30_ヨーロッパ建築旅行2018

181208_th_day30 アムステルダムにはたまたまだが、絶対に泊まりたい2つのホテルがあった。 〈LLOYD HOTEL〉と〈SWEETS HOTEL〉。 どちらも外に出歩くのが勿体無くなるくらい最高なので結局のところアムステルダムではほとんど建築を見て回らず、ホテルでゆっくり過ごしてしまった。 ということで、今回はおすすめホテル紹介という体でいきたい。 〈LLOYD HOTEL〉 昨晩はドイツのケルンから電車に揺られアムステルダム中央駅へ。そこから路面電車に

ケルン_day29_ヨーロッパ建築旅行2018

181207_we_day29 今日の目的地はペーター・ツムトア(ズントー)設計の〈ブラザー・クラウス野外礼拝堂/Bruder Klaus Field Chapel〉と〈聖コロンバ教会ケルン大司教区美術館/Kolumba〉。 どちらも名作と名高い建築なので、とても楽しみだ。 * ベルリンからケルンへ 二夜連続の夜行バスに乗り、ベルリンからケルンへ移動。だが、細かなミスが重なりずいぶんてこずりへとへとになった。 まずベルリンからケルンへ直接向かうバスは本数が少なく(僕

ベルリン_day28_ヨーロッパ建築旅行2018

181206_tu_day28 チューリッヒからベルリンへの夜行バスは座席運が悪くへとへとになってしまった。というのも、ここまで都市間移動の半分は夜行バスを利用してきたが、満席になることは少なく、横の席も使えることが多かった。しかし、今回のバスは満席に加えて、最後尾の5人横並びの窓側席に当たってしまい、全く身動きがとれない。飲み物もセーブし、なんとかトイレに行きたくなることも回避して、一晩の移動を乗り切ったのだった…。 8時過ぎにベルリンの外れのバスターミナルに到着。そこ

ブレゲンツ+チューリッヒ_day27_ヨーロッパ建築旅行2018

181205_mo_day27   ブレゲンツはオーストリアの西の端、ボーデン湖のほとりに位置する街だ。昨日は到着が夜でよく見えなかったが、ホテルを出てすぐに湖が目に入る。アルプス近辺の湖は、氷河に浸食されてできたU字谷に水が貯まることで成立する氷河湖で、レマン湖やチューリッヒ湖なども同じようにできている。 どの湖も生活のすぐそばにあって美しい風景をかたちづくっている。  今日の目的地は、ペーター・ツムトア設計の〈ブレゲンツ美術館〉。その後、スイスのチューリッヒに移動し

サンヴィッツ+クール_day26_ヨーロッパ建築旅行2018

181204_su_day26 昨日、〈彫刻の家〉から宿に戻って、駅の売店で買ったパンとインスタント食品を食べながら、アレックスと今日の予定について話す。 アレックスはクールの外れにあるツムトアの事務所を見に行きたいそうで、僕はクールから電車で1時間ほど行ったツムトアの〈セント・ベネディクト教会〉を見たいと話した。ただお互いクールにある(一緒に泊まったホステルからすぐだった)ツムトアの〈ローマ遺跡発掘シェルター(Shelters for Roman Ruins)〉が見たい

ジョルニコ_day25_ヨーロッパ建築旅行2018

181203_sa_day25 今日は、メルクリが設計した〈彫刻の家〉を見に行く。 バスの隣席には昨日友達になったアレックスがいる。この旅、初の同伴者ができたのだが、その話は昨晩に戻る。 * 昨日はコルマールからバーゼルに戻ったあと、再び電車に乗ってスイス東部の町クールへ向かった。2時間半ほど電車に揺られ到着したのは23時過ぎだった。駅から少し歩いたところにある安いホステルを予約していた。 今回のホステルは、従業員がいないホステルでメールでやりとりした暗証番号で中に入れ

コルマール_day24_ヨーロッパ建築旅行2018

181202_fr_day24 昨日はロンシャンからバーゼルに戻ってきた後、一昨日のはずした夕飯の分を挽回すべく、美味しい夕飯を求めて勘を頼りに街をうろつく。 バーゼルの駅前からなんとなく人が流れていく方向へついていって、街の雰囲気が良さそうな方向にどんどん突き進むという感じ。なんだか餌を探す動物のようで楽しい。思考以前の部分を使って歩く。 そのうちに賑やかな通りに行き当たる。よく観察してお店を探す。 というのも、怖いのはスイス物価で、なるべくカジュアルな感じでありつつ

ロンシャン_day23_ヨーロッパ建築旅行2018

181201_fr_day23 遂に12月に突入。 北上するにつれて、寒さもすこしだけ増しているようだ。ただ日本でイメージしていた、スイスの12月とは違って、極寒ということはない。スイスに入ってからはからっと晴れることが減り、いつも灰色の雲がかかっている。 * 今日は、バーゼルから今度はフランスへ国境を跨いで、ル・コルビュジエ設計の〈ロンシャンの礼拝堂〉を見に行く。完成は1955年。先日見た〈ラトゥーレットの修道院〉の完成が1960年で、ともにコルビュジエ晩年の代表

バーゼル_day22_ヨーロッパ建築旅行2018

181130_th_day22 昨日はラトゥーレットの修道院から電車でジュネーヴまで戻ってきて、時間も遅かったので同じホステルに宿泊することにした。 この日の夕飯は、駅のスーパーで買ったカップヌードル(ヨーロッパ版)となぞ肉のサラダで安く済まそうとしたものの、かなりがっかりする美味しさだったのでテンションを下げつつ就寝。ちなみに、ヨーロッパ版のカップヌードルはかなりあっさりしていて、日本の味を期待すると肩透かしをくらってしまう。 明けてこの日は、ジュネーヴを発ってフラン

ラ・トゥーレット_day21_ヨーロッパ建築旅行2018

181129_we_day21 朝6時半、二段ベッドの下側のベッドで起床。二段ベッドだが上の段に人はいない。泊まっているのはホステルだが、ドミトリーの予約を入れるのが遅すぎ、もう個室しか空きがないと言われて、仕方なく個室を取ったのだが、個室でも二段ベッドだったのだ。個室な分もちろん一泊一万円というスイス物価な値段で、貧乏旅行者としてはかなりな痛手だった。 (ジュネーヴはホステル自体がほとんどなく、普通のホテルは一泊最低2万くらいするので気を付けた方が良い…。) まだ夜が

ジュネーヴ+ローザンヌ_day20_ヨーロッパ建築旅行2018

181128_we_day20 ミラノからバスで北上し、6ヵ国目のスイス はジュネーヴにやってきた。ミラノからの道中イタリア北部の集落が車窓から見えたが、なんてことない建物がどれも迫力を持っていた。イタリアからモンブランの足下を貫通する長いトンネルを抜けて、フランスをかすめて、ジュネーヴに到着した。 到着した昨晩はもう疲れていたので、タイ料理屋で晩御飯を食べた。やっぱりアジアのご飯は美味しい。ただスイスは通貨がスイスフランだと知らなかった(無知)のでスイスフラン=ユーロの

ミラノ_day19_ヨーロッパ建築旅行2018

181127_tu_day19 ミラノ2日目。 昨日はプラダを見た後、ミラノ大聖堂に滑り込もうとしたけれど、チケット売り場のイタリア人に、今日はもう時間少なくて回り切れないから明日にしたら、と言われそうすることにしたのだった。あと、売り場の人がいきなり日本語で話しかけてくれたのだが、久々に聞いた日本語だったのと不意を突かれてたということもあって日本語が出てこなくて、自分でも驚いた。 なので、本日はミラノ大聖堂を見る。そのあとチッパーフィールド設計のMUDEC(新ミラノ文

ミラノ_day18_ヨーロッパ建築旅行2018

181126_mo_day18 個人的に難所だったローマから毎度の夜行バスに乗ってミラノへやってきた。この旅行を計画する前はミラノがイタリアのどのあたりにあるかなんて定かではなかったが、ミラノは比較的北の方にある都市だ。イタリア以降入っていく予定のスイスにも近い。 まずミラノのバスターミナルは中心部にはなく、郊外に位置しているので中心部へはメトロに乗ってアプローチする。 しかし、その前にメトロを反対方向にすこし行くとカルロ・アイモニーノとアルド・ロッシが設計したガララテ

ローマ_day17_ヨーロッパ建築旅行2018

181125_su_day17 昨日に続きローマを見て回る。 そしてこの日も雨…。かなり激しく降っていて既に心を挫かれ気味だ。この日は観光の後、宿泊せずに夜行バスでミラノへ向かう予定。 まずは、昨日長蛇の列に心挫けたサンピエトロ大聖堂に向かう。午前中だし昨日よりはましだろうと思っていたが、到着してみると広場の様子がおかしく、入り口に近づいてみると「堂内貸し切りのため見学は13時から」とのことだった。 昨日から街中でよく見かけた大きなキリスト教の団体がイベントで使っているよ