あぶくま君の漫画「15才の時に東日本大震災で家族を亡くし、天涯孤独の身になり東京でホームレスになった話」の問題点の指摘と虚偽の証明

・はじめに

今回の記事は私の作成していたtogetterまとめが権利者(恐らくあぶくま君本人)の申し立てにより非公開にされてしまったためあぶくま君を初めて見る方に対しての説明とあぶくま君の「東日本大震災に被災し孤児になった」の問題点及びその漫画の根底をなす「南相馬市で東日本大震災に被災し孤児になった」という主張が虚偽であるということの証明を改めて行うものになります。
なので一部togetterまとめに掲載していたことの焼き直しになりますのでご了承ください。

①あぶくま君とはなんですか?

2011年3月11日に発生した東日本大震災に南相馬市で被災し家族及び親族が死亡してしまい孤児になってしまった、と主張しTwitterで当時の実録体験漫画を投稿している人物です。

  • 2021年2月15日に初投稿を行いその後73話まで投稿しています。
    投稿された漫画の内容が滅茶苦茶で嘘だらけ(震災発生日時以外は全て嘘と揶揄されるくらい)だったため当初は作者は実在しないのではないか?と疑われていましたが詰めの甘すぎる記事ばかり書いて炎上しまくったため閑職に飛ばされた敏腕記者の関根和弘記者 (@usausa_sekine)が朝日新聞GLOBE+において本人と対談をおこない関根和弘記者が実在を保証しました。

その朝日新聞GLOBE+のインタビューについてのまとめについては下記記事を参照してください↓

②何が問題なのですか?

結論から言ってしまうとあぶくま君の主張のほぼ全てが嘘でありまたその嘘により実在する地方自治体や団体が誹謗中傷されている、ということが問題となります。
そもそもあぶくま君が発表している漫画のタイトルは
「15才の時に東日本大震災で家族を亡くし、天涯孤独の身になり東京でホームレスになった話」
となっていますが、後述するとおりあぶくま君に該当する孤児はどこにも存在していません。また、「家族を亡くし」となっていますが家族は行方不明になっただけで本人は家族の死亡を確認していません。タイトルからして嘘だらけです。
あぶくま君の嘘や誹謗中傷は大量にあるため、別途noteにてまとめています。お時間あるようでしたらご覧ください。

今回の記事ではあぶくま君の漫画の根幹をなす「東日本大震災で被災して孤児になった」という部分が嘘だという証拠を提示していきます。

③あぶくま君に該当する孤児は存在しない

あぶくま君が発表している漫画及び朝日新聞GLOBE+のインタビューでは「南相馬市で東日本大震災に被災し家族親族とも死亡or連絡が取れなくなり孤児となった」という主張が話のコアとなっています。
しかし行政が集計した統計及び当時の記録を確認する限りあぶくま君に該当するような孤児は存在していません。
具体的な根拠については下記のとおりです。

・自治体や教育機関に把握されている孤児の人数と辻褄が合わない

まず下記の資料をご覧ください。南相馬市教育委員会が作成し発表している令和3年度南相馬市教育要覧における東日本大震災に伴う児童・生徒の死亡及び行方不明者数、遺児孤・孤児の統計です。

令和3年度南相馬市教育要覧より抜粋

中学生の孤児は「1名」ですね。
次に同じく南相馬市教育委員会が作成した南相馬市教育要覧における平成23年6月15日時点での南相馬市における孤児の統計です。

南相馬市教育要覧より

被災後約3か月後の統計でも中学生の孤児の人数は「1名」です。
つまり「南相馬市」において「被災当時から現在まで」「中学生」の孤児は1名しか存在しないわけです。
あぶくま君は中学三年生で被災し孤児になったことを自称しているためこの統計上の「中学生1名」はあぶくま君のはずです。

また、福島県中学校長会が発刊している「ふくしまを生きる・平成24年3月」の171ページから被災当時にあぶくま君が通っていたと推測される原町第一中学校の被災当時の対応が克明に記録されていおり、2011年3月11日の被災当日に「電話等で安否確認を行い全員の無事を確認した」「市教委に報告した」と明記されています。
つまりこの時点であぶくま君は安否確認され行政にも教育機関にも動向を捕捉されている、ということです

ところが、私が2021年6月4日に南相馬市のこども家庭課に問い合わせたところ、「あぶくま君に該当する孤児は存在しない」と明言されました。

この時点であぶくま君が孤児である、という主張は嘘だということがほぼ確定しているのですがあぶくま君の主張を信じている頭の弱いバカ純粋無垢な皆様からは「行政があぶくま君を把握していなかったのだから統計上に現れないのは当然だ」という何も考えていないことがよくわかる反論をいただきます。
ところが、あぶくま君はTwitter及び朝日新聞GLOBE+のインタビューで次のように述べています。

朝日新聞GLOBE+のインタビューから

上記のとおり少なくともあぶくま君は震災の三年後、2014年前後には行政に自身の状況を相談しているわけです。国保は世帯ごとに加入するので世帯の状況ももちろん把握させますよね。これくらい常識です。もし常識のわからないくらい頭の弱いバカ純粋無垢な皆様の主張どおりあぶくま君が行政に捕捉されていないから孤児の数に含まれていないのならば2014年以降の統計で「中学生の孤児」が1名増えていないと辻褄が合いません。
しかし、上記のとおり孤児の人数は平成23年6月15日時点の1名から増加していません

また、「身バレ防止のためにフィクションを入れているから実際は中学生ではない」というこれまた何も考えていないことがよくわかる反論も想定されますが、あぶくま君本人が朝日新聞GLOBE+のインタビューで
・被災当時2歳の弟がいた
・中学校の卒業式当日に被災し2011年4月から高校に進学する予定だった
という漫画の内容を「事実」と回答してしまったので被災当時中学三年生だったということは確定しています。

家族構成について
被災時の状況及び卒業後について

朝日新聞GLOBE+のインタビューであぶくま君が被災時に中学生であったことが確定、それにより震災孤児の統計や各種記録と矛盾が生じ「あぶくま君という震災孤児は存在しない」という結論になります。

インタビューで「家族構成は事実」「中学校の卒業式で被災したのは事実」の回答が引き出されたおかげで嘘が決定的となりました。出鱈目な記事で炎上しまくりの敏腕記者関根和弘クン、さすがの取材力ですね。

④その他の矛盾について

・上記の「ふくしまを生きる・平成24年3月」では原町第一中学校以外の中学校は生徒の家族の死傷まで記録されているのに家族・親族全滅という大きな被害をこおむったはずのあぶくま君が通っていた原町第一中学校にな「生徒全員の無事を確認」以外の記載がない。
→被害が存在しなかったので記載していないのでは?

・他にも福島県県警が発表している死者一覧の中に「同一住所で4人死亡、うち2人は2歳及び4歳の男児」という事例は存在していない、という矛盾点をtogetterのほうでは掲載していたのですがですが、あぶくま君が朝日新聞GLOBE+のインタビューで「家族は未だに行方不明」と突然設定を変えたのでここでは追求しません。







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