あぶくま君の自称震災体験漫画の各話ごとの矛盾点について朝日新聞Globe+のインタビュー記事を交えて再検証 中編
自称震災孤児のあぶくま君 @abukumakum に関する検証の第7弾です。あぶくま君についての詳細については下記まとめを読んでください。
2021/4/27追記:上記togetterは利用規約に触れている、ということで非公開になってしまいました。あぶくま君についての説明は下記noteの記事をご覧ください。
あぶくま君は相変わらず沈黙をしたままで漫画も更新されませんね。仕方ないのであぶくま君の所業を風化させないために頑張って更新していきたいと思います。
第5話
・ふみお!
・・・いやマジで誰???
あぶくま君の漫画は現在73話まで投稿されていますが「ふみお」なる名前がでてきたのはこの回が最初で最後になります。
まさかこれがあぶくま君がイキりレスバでツイートしていた「身元特定防止のためのフェイク」なのでしょうか??
その一方で「離婚した出戻りの姉と姉の4歳の子供と同居していて父が事故死してシングルマザーで13歳離れた弟がいる。」という地方では一発で特定されるかなり特殊な家族構成は事実と認めています。
孫が2歳の時に弟を仕込んだ家なんて田舎のコミュニティでは即座に特定されますよ。狭い世界なので。
「ふみお」フェイク意味あるの???
・街は壊滅状態で道路は寸断されていますし…
第四話でも指摘した通り南相馬市は最大震度6弱だったため地震そのものによる被害は少なく町は壊滅状態でもないし道路も寸断されていません。
上記の写真は震災翌日の南相馬市原町区南町1丁目4−1付近の写真ですが普通に一般車両も走っていますし建物も倒壊していません。
・毛布などの寝具はしばらくもらえなかった
当日貰えてます。嘘つくな。
市民の皆様からも寄贈がありました。
・でも僕の携帯電話から着信音が聞こえてくることは無かった
福島県中学校長会発刊の「ふくしまを生きる」では「電話等で生徒の安否確認を行い全員の無事を確認した」とあるのでこの描写は嘘ですね。
・携帯の充電
矛盾とは言えない細かい部分の指摘ですが避難所でコンセントを1人で使って携帯を充電するとかありえないです。
普通こうなります↓
bioに「みなさんに当時の様子を知っていただけたらと思います。」と銘打っているのならちゃんと描写すべきでは?
第6話
・三月の水道水はまだ冷たい
南相馬市の3月は水道水どころか気温も一桁台なので上半身裸で外で顔洗うような人はいません。現地に住んだことないのでしょうか??
・避難所にいると外の世界のことは全く分からなかったけど福島第一原発で何かが起こっているかは容易に想像ができた
あれ?39話で原発の現状について「この時初めて知った」と言っていますけど???これもお得意の「フェイク」ですか?なんのための???
とうか南相馬市災害記録誌を読めばわかるのですが2011年3月12日から福島第一原発事故の状況が刻一刻と悪化していき各避難所へも退避の指示や県外避難のための説明等が随時行われています。この状況下で「外の世界のことは全く分からなかった」はありえません。そもそもあぶくま君は携帯持っているのだからニュースサイトや当時の2ch等でいくらでも情報収集できたはず。
第7話
・家族を探しに外に出た
・・・屋内退避指示でてましたけど????
救援活動のためそれどころではなかった???救援活動を行っていたのは自衛隊や地元の消防隊などで当時中学生であるあぶくま君は関係ないですよね??論点そらしかな?よほど都合が悪いんですかね?
・数日待ってみたけど誰も僕を探しに来ないし連絡も無い
はい嘘です。福島県中学校長会発刊の「ふくしまを生きる」では被災直後と2011年3月14日までの少なくとも2回安否と同行の確認をしています。
・町がぼろぼろになっている描写
前編で指摘したとおり地震による被害は少ないです。古い建物も残っています。
・家があった場所が地面を手で掘れるくらいまっさらになっている
津波被害があった場所は津波で流されてきたゴミだらけになっているので手で掘れるような状態ではありません。
そもそも水も引いていない場所も多く瓦礫が散乱していてなんの装備ももっていない中学生がホイホイと近寄れる状況ではありませんでした。
第8話
・2週間ほど過ぎて避難所を移転
3月11日から2週間というと3月25日ですかね。ではここで南相馬市が発行している東日本大震災記録誌を見てみましょう
2011年3月15日から福島第一原発事故の影響により市外への集団避難が行われており3月21日時点で避難所に残った避難者は171人です。あぶくま君はなぜ3月25日まで避難所にいたんですか???あぶくま君のインタビューが本当だとすると保護者もいない未成年が市外へ集団避難せず一人で避難所に残っていたということになりますね。
それとあぶくま君が最初に避難していたのは南相馬市の公民館でしたよね。
あぶくま君第四話より引用
そもそも「南相馬市の公民館」なんて存在しないのですが、あえていうならゆめはっとですか?
ゆめはっとの避難所は2011年3月21日の時点で閉所されてますけどね。
3月25日までは最初の避難所にいたんですよね??一体どこの避難所にいたんですか???
・新しい避難所には行方不明者の遺体が毎日運び込まれてきた
これはあぶくま君本人が朝日新聞GLOBE+のインタビューで事実と語っています。
先に断言しておきます。
これは絶対に許せない嘘です。当時必死に震災に対応された方、震災で犠牲になられた方を激しく侮辱しています。
南相馬市が発行している東日本大震災記録誌によると南相馬市の遺体の収容・検視は原町高校、遺体の安置・家族等による確認は相馬農業高校で行われています。
東日本大震災記録誌によるとどちらの高校も2011年3月25日時点では避難者は存在していません。
生活スペースから遺体が見える?民間人も検死している??よくそんな嘘つけますね。
上記の資料から漫画にある「ご遺体が運ばれてきたぞ~」や不特定多数の人物の前で遺体を晒し物にする描写も真っ赤な嘘ということになります。
よくここまで震災の犠牲者を侮辱できますよね。信じられません。
仮にあぶくま君が南相馬市外の避難所に移動していた場合ですが、避難者と遺体を同じ場所に置かないといけないくらい切羽詰まった場所が県外、市外からの避難者を受け入れるわけないですよね。
・遺体の顔を覗き込んで探すそばにあぶくま君が立っているという描写
東日本大震災記録誌の88ページにある(当時)福島県警察本部教養課 平野敏行氏の手記です。
以下抜粋です。
「私たちは、ただただ安置所を訪れる遺族に対し頭を下げ、ご遺体、写真、着衣などを確認する遺族があれば同行して手助けし、現在の捜索状況を説明し、遺族の要望があれば親身に聞き入る。帰る際には全員が起立し、帽子を取って頭を下げることでご遺体、遺族への礼を尽くすことに徹してきました。」
漫画のように遺体が安置してある場所にホイホイと立ち入り顔を覗き込むというような行為はできませんし、あぶくま君のようにフラフラと歩き回ることもできません。
1話丸まる嘘で震災被災者を侮辱しているって凄いですね。当時の様子を伝える??え?嘘しかありませんけど?
これ後編にしようと思っていたんですが全然終わらなかったので中編になってしまいました…というわけで続きます。
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