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日米比同盟は対中CBM(信頼醸成)にも焦点を!

訪米中の岸田文雄首相とバイデン米大統領、フィリピンのマルコス大統領は現地の初の日米比首脳会談がワシントンで4月11日に開催された。米国のあらたな同盟戦略「グリッド型同盟」(格子型同盟)の幕開けである。日米韓や米英豪、日米豪印など複数の同盟・友好国との枠組みを「格子」型に重ねて中国を抑止する米国の戦略である。

日本の外交政策はかねてから、同盟を重ね合わせる戦略をとってきた。同盟には二国間同盟(日米安保、米英安保など)、多国間同盟(NATO、AUKUSやかつてのWTOなど)、集団安全保障(国連型)などがあるが、同盟は重ね合わた方が強固になるのは間違いない。

これに加えて、信頼醸成型同盟(ARFーASEAN型同盟)がある。脅威に対してヘッジ(抑止)することも重要であるが、脅威を取り込むことも重要である。リスクヘッジ(Risk Hedge)とリスクローアー(Risk Lower)が重要である。いわゆる信頼醸成措置(CBM)に焦点をあてるべきである。

日本、フィリピン、台湾、中国は大きな地震、水害、津波にたびたび見舞われる。それへの対処として多国籍軍によるHADR(人道及び自然災害)活動がある。インド洋、パキスタン、ハイチでの大地震では、自衛隊を含む各国の軍事組織が国際的な救援活動に参加した。また2011年3月11 日の東日本大震災に際して、自衛隊は10万人を超える態勢で救援活動に従事する一方、米国の「トモダチ作戦 (Operation Tomodachj) Jを通じて米軍と密接に協力した。大規模災害における救援活動が多国間で行われる中で、国際協力の必要は高まる。中国もHADRに力を入れており、海軍の病院船」を「リムパック16」に派遣たこともある。

外交政策は危機をいかにして回避するかが問われることであり、戦争は戦わず勝ことにより国家的存亡は回避されるのである。

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