新しい世界へ踏み出す若い人へ
サンテグジュペリの「人間の土地」の中に、尊敬する同僚パイロットについて、こんな事を書いているところがある。
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なんと呼んでいいか、適当な名称の見当たらない美質がある。
それは「慎重さ」と呼ぶべきかもしれないが、しかしこの呼び名はまだ十分でない。
なぜかというに、この美質は、世にもにこやかな陽気さを伴いうるからだ。
それは1人の大工が、対等の気持ちで、自分の木材と向かいあい、それを撫でさすり、寸法を測り、かりそめならず扱って、自分の気力のすべてをそれに注ぎこむあの気持ちなのだ。
(中略)
きみは自分の敵に挑みかかるにあたって、いきなりまず相手を嘲笑したりする必要を感じたりする男ではない、性質の悪い暴風雨に直面した場合、きみは判断する、「これは性質の悪い暴風雨だ」と。きみはそれを正面から受けて立ち上がり、きみはそれを測る。
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「自分に正直に生きる」と言う人が居る。
この、「自分に正直に生きる」というのは一体どういう意味なのか。
なんでも自分の好きな事をするという意味ではない、と思う。
「自分の良心に正直に生きる、自分の理性に正直に生きる」という事でなくてはならない、と思う。
お金の事はさておいて、いつでも頼れる自分の良心を持って生きていってください。
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