0からスポーツをはじめる!子どもが10歳までの親の行動まとめ
僕にはまだ6歳と2歳の子どもしかいません。そして大学や大学院で児童教育学などの免許を取得したものでもなければ、書籍をだしているわけでもない名もない人間です。
なんで6歳までの子どもしか育てたことがないやつが、10歳までの話を書けるねん!
ホンマにその通りです。本当は子どもが10歳を超えてから書こうと思ってました。もっといえば、僕がスクール事業などで関わっている子どもたちがすごい成績をおさめてから書こうと思ってました。
ただ、僕(弊社)のSNSをみたり、スクールに見学にきてくれたプロフェッショナルな方々、講演会などで出会った保護者の皆さまから、どうやったら(HOW)子どもがスポーツ(WHAT)を楽しめたり、伸びていくのかをまとめて欲しいという依頼をいただいたので、ではまとめて情報を公開してみますという感じです。
子どもがスポーツを楽しめてなさそう、うまくなってないかもしれない、どうしてあげたらいいのかわからなくて悩んでいる親がめっちゃ多い
僕は、この3年間でのべ4万人くらいの人々と運動をする・支えるっていう関係性を築いてきました。日を追うごとにドンドン参加してくれる子ども〜お年寄り(プロも)が増えていますが、魔法のように効果のある運動指導方法(How to)を持っているわけではありません。だから、指導においては自分ができないことはしないし、背伸びはしません。もちろん自分の子どもへの子育てに対してもです。無理はしたらダメってことです。
JリーグやFリーグのチーム、そして大きな企業や学校、教育委員会関係からご依頼をいただき活動していくなかで、見えてきたこともあるし、やればやるほどわかってきたこともたくさんあるので毎日が楽しくなっています。
結局は、どんなスポーツをするのかや、どんな習い事をするのかよりも大切なのが、どのようなかかわり方(WHAT)をどんな感じで、なぜ(WHY)それをするのか?の方がはるかに大事です。WHATはWHYを物語るための輪郭です。この記事も読んでみてください。
見えてきたことがわかってきたところで、自分の子どもにも試してみたり、同僚や近しい人たちにも情報をシェアしていってみました。シェアしたメンバーの中には
「運動会で1位とかなることなかったのに、1位になれたわ!ありがとう!」とか
「マジでサッカーうまくなってきてる」
「めちゃ楽しんでやってるのをみるとこっちも楽しい」
みたいな人も増えだしました。
大人が行動を変えるだけで子どもが変わる再現性のある方法です。
有料にしないのは(そもそも有料にできるような内容でもないし)、親や指導者のヒントになって欲しいから。再現性はあるかもしれないが絶対的なものではないことを理解したうえで、長くもなるし綺麗にまとまりきれないこともたくさんあるけど、興味があれば読んでもらって、参考になることがあれば全部自由にもっていってください。自己責任で。
目次
子どもへの運動指導(HOW)を考え直したきっかけ
子どもは「自分(大人)スタートアップ」
0からスポーツをはじめるまでに知っておくこと
子どもが10歳までの親の行動まとめ
1.準備
2.ルーティンワーク
3.本気
4.心からの遊びココロ
5.改善
まとめ
子どもの運動指導( HOW)を考え直したきっかけ
これを読んでる人の中にも「なんかウチの子どんくさい」「よく転ける」「足が速い子になってほしい」「サッカーをうまくなってもらいたい」そう思っている人も多いんじゃないでしょうか?
僕は大学や高校でサッカーコーチ(フィジカル、データ分析)をしているが、転けて手首、肩の怪我がめちゃくちゃ多い。そしてホンマにどんくさい。あと根性がなかったりひねくれている子どもが多い。そんなこんなを解決するには小学生からやらせなアカン。
僕はそんな風に『やらせなアカン』と思っていました。
地域とも連携して『強く逞しく世界で通用する子を育てよう』って鼻息荒くスタートしました。
小学生スクールをやってわかった《子どものこと》
1.確かにどんくさい子が多い
2.運動できない子はバランスが悪いことが多い
3.足が遅い子が多い
4.ジャンプが変な子が多い
5.根性はある子がほとんど(ココは意外だった)
6.親がニコニコしてる子は、子どもも意欲的
7.基本負けず嫌い、プライドの塊ということ
8.うまくいかない場合、平気で人を傷つける子もいる
9.サッカーは習い事と考えている子どもたちがほとんど
10.間違えたら怒られると思っている子どもたちが多い
よくサッカー指導者が『あいつら下手やからもっと練習やらせなあかん』って言うのをよく耳にします。まわりの大人からも『何をやらせたらいいんですか』という質問もあります。もっとやらせることがよくなるコトだって言いながら、実はそうではないってのもわかっていたんですよね。
僕もそうでした。
鼻息荒くスタートしたのはいいけど、1年目のはじまりはただの僕のエゴの塊のスクールでした。そんなエゴの塊のようなダメ指導者でしたが、子どもたちと出会い、子どもたちから学び、大切なコトの全ては子どもたちの中にある。そんな風に考えを変えだした頃に転機が訪れました。転機となったのは「スポーツは大人のア・ソ・ビwww」というFacebookの投稿、冒頭から痺れたのを今でも覚えています。痺れた投稿。
これじゃ単に大人版を子ども版に縮小化しただけになる
これなんですよ。
そもそも大人がやるコトを、大人の考えを子どもにやらせようとする。それが全てのおかしくなることのはじまり。まだまだ無限の可能性のある子たちに大人の判断基準をもってくる。だからドンドンおかしさがエスカレートする。自分がおかしかった。
マジで寒すぎます。気持ち悪すぐてコイツ(河合 学)に苛立ちしか感じません。調子乗って、カッコつけて、カッコつけれていると勘違いしている。最悪でした。僕ならこんなやつ応援しません。
結果、子どもたちはやめていきました!
そりゃそうですよね。でも、応援してくれる人たちもたくさんいました。スクール続けてよ。って地域の担当者の方にも言っていただけました。ありがとうございます。
子どもたちのために僕(河合 学)が変わる!
ここから社内でも考えを改め、地域とも連携し、まずは自分たちが学ぶコトこそがはじまりだと鼻息荒さを再びスタート。痺れた投稿を発信しつづける小俣さんに会いにいき、チャンスをもらい、小俣よしのぶセミナーを開催していきました。本当に今思うと、小俣さん様様です。
小俣さんは話題の『いわきFC』などでも大活躍のいわゆるこの業界の反逆のカリスマ的存在です(まあ反逆なことは一切なくイメージですが)。SNSなどの投稿もピンポイントで痺れることばかりです。
記事本文より
「子どものころにいろいろな体験をすると、そのたびに神経のネットワークが作られていきます。神経ネットワークとは体を動かすことによって体の中に作られ、張られていくものです。神経ネットワークをそのまま持って大人になれば、さまざまな種類のネットワークをいろいろと使い回しながら、いろいろな運動ができる。
結局、いまは子どものころの体験そのものが少なくなっている。人間はまったく必要のないものを捨てて退化していく生き物です。いまの子どもたちは運動もせずにいつもスマートフォンばかりいじっていますけど、必要ないと判断されればどんどん捨てられていくので」
他の人はどうなんやろう?
世の中の親、指導者、大人たちは何から学んでどう子どもたちとかかわっているんだろう?それがものすごい気になって、Web上を検索しまくり、会う人に聞きまくり、そこからダンダンと小俣さんからの学びなどから気づき、実践してみた結果が今回のまとめです。
子どもは「自分(大人)スタートアップ」
まずはマインドセットと原点回帰です。
僕は本業がスポーツビジネス会社の一応なんちゃって社長でもあり、コーチでもあり、父親です。本業のメインを父親にしたいぐらいです。父親ってことはあたりまえやけど子育てにかかわっているはずです。今一度、学生時代の書籍とくに人間発達学を読み直し、アップデートしていくべく初歩の動作学、感覚統合などの書籍を読み込みました。読みこめば読み込むほど、自分が指導で関わる小学生〜プロアスリートとめちゃくちゃ関係してるやんと思いました。
第1章 スポーツとスポーツ科学の中心カテゴリー
第2章 動作科学とトレーニング科学の基礎
第3章 動作コンピテンス-スポーツ運動能力のその形成
第4章 動作コンピテンス-スポーツ技術スキル
いやいや、ちょっとまってくれ。そんな専門書はあんたやから読むんやろ。確かにそうですね。安心してください。親は脳の発達とかは気になりますよね。第2章の2.2にある運動発達と認知発達の関連性のページが非常に重要です。
子どもたちの発達には、言語・知覚・運動この3つのバランスこそが発育発達ステージごと、もっといえば個人ごとに大切になってきます。
認知についてすごく上手くまとめられていてすごいです。これだけわかりやすくまとめられといいんですが僕にはそれができないのを先に謝っておきます。ごめんなさい。
運動だけに注目していた僕でしたが、しっかり学びなおしていくと運動なんて自然に生まれてくるものだというコトが理解できてきました。
思い出してみてください。
面白い言葉、例えば2歳くらいの子なんて「お尻とかウンコプリプリ」って声かけると、プリプリしてくれだします。多分、小学生でもプリプリしてくれるもしくは爆笑という動き(腹を抱えるみたいな)をともなった反応を示してくれます。
ウンコをみる(視覚、記憶)、臭い(嗅覚)、プリプリ(言語、聴覚)、お尻を動かす(運動)みたいな。これだけでもこんなに脳に刺激が入ります。
そういう風に考え直していくと、トレーニング方法とかはどうでもよくないけどどうでもよくなってきました。子どもたちと言語や知覚をとおして、一緒に楽しむことに没頭すると、運動指導が嘘みたいにワクワクと可能性の秘めたものになってきました。
僕ら同業者のなかではパワーポジションが大事とかいいますけど、お尻プリッで一瞬でポジションとれます。子どもがわかる言葉で伝えて、できたら喜びを共有する。
多分見えてません。しっかりとしたパワーポジションがとれています。多分これを読んでいる人たちはいい人なので写真を変なことに利用する人はいないはずです。そう信じてます。お尻プリッでこの姿勢ができたら、「かなめ、それパワーポジションな〜!かっこいいな〜!」この後、パワーポジションを10枚ほど写真をとらされました。
この過程にこそ、お尻プリッといわれる運動をとおして、感覚的にできたことを、新しい言葉で褒められ、興味がわく。それを面白がって反復することで身につく。嘘のようなホンマですが、高校生でサッカーをしている選手たちは見本をみせても背中がまん丸になります。
では、ここからが親として、指導者としてやるべきことをまとめていきます。あれ?親だけの話しやないんかいって思われる方もいるかもしれませんが大事なことなのでお付き合いください。
0からスポーツをはじめるまでに知っておくこ
〜3歳以下まで
動くことに興味を持たせ、好きになる
基礎運動スキル(座る、立つ、這う、歩く、走る、登る、引っ張るなど)を身につけていく
心身ともに発達していくように導く
健全な発育と、正しい姿勢を保つ習慣作り
活動量を少しずつ増やしていく
3歳〜6歳
動くことへの関心を高める
人格形成の基礎と正しい習慣をつくる
基礎運動スキルをしっかりと身につけていく
バランスよく身体機能と適応機能を高めていく
自然環境の中でさまざまな体験をすること
健全な発育と、正しい姿勢を保つ習慣作りは継続すること
7歳〜10歳
動くことを習慣にする
発達についての初歩的な知識を身につけていく
基礎運動能力を向上させる
身体能力(筋力・スピード・持久力など)を合理的に高めていく
健康を増進させる
ここにスポーツを中心に子どもの発達を促していくということは、僕は考えない。スポーツはあくまで大人の娯楽であり、もし子どもがやるなら球遊びをそれっぽく自由にやるくらいがちょうどいい。早期に特定のスポーツに偏ってしまうと、健康を増進させるどころか害をおよぼす。
知っておいて欲しいことは、子どもが楽しく自発的に動きまくれる環境をいかに準備できるかということだ。日本ではそれが難しくなってきている。
大人がどんだけいい運動計画を準備しても、子どもたちの本能的なものには勝てない。それはスクールでもデータをとってきた事実から間違いないはず。
子どもが10歳までの親の行動まとめ
おもちゃを買ってあげたり、習い事をさせるのももちろんいいかもしれません。ただ親、大人として自分をスタートアップさせ、あくまで自然な形で子どもとかかわっていき、なおかつ子どもが健やかに発達していくために何をすればいいのか、めちゃくちゃ基本的なことを5つにまとめました。
大事なことは、子どもの存在を認めてあげ、意味なきことにも寛容な心で、子どもの喜びを本気で喜べる大人でありたいなってことです。
1.準備
2.ルーティンワーク
3.本気
4.心からの遊びココロ
5.改善
1.準備
1-a.名前と意味、価値のはじまり
スポーツをはじめる、はじめないは少し忘れてください。ってか思いっきり忘れてください。0歳の子どもや、もっといえば10歳くらいの子どもが何の前触れや情報もなく
スポーツを認知することはあり得ない
そうじゃないですか?
子どもが自分から特定のスポーツに興味をもつことはないはずです。親がやってた、親がやってほしい、友達・兄弟がやってた、テレビやスマホなんかでみた。色々なケースがあるけど、理想は子どもが自分から認知して行動を起こさないといけないですよね。
でも、ちょっと待ってください。
子どもが行動する前には絶対的な理由があります。その前には親の準備も必要です。
子どもが行動を起こすのには『良質なかかわり×有能感』を前提に考えることが必要です。子どもが行動を起こすようなかかわり方をする前に、有能感がドンドン高まるような着地点が必要です。
スポーツではそれ(有能感)をプレーで体現するわけですが、親(大人)はまずこの質問に答えなければなりません。
あなたは子どもにどんな価値を与える人ですか?
せっかく好奇心をもって行動してくれているのに、あなたが子どもにどんなことを価値として欲しかったのかを明確にしないといけません。
ちょっとまってくれ!なんのこっちゃよくわからない。そもそもそれを明確にできないからかかわり方で悩んでるんや!
大丈夫です。思い返すところからスタートしましょう。だってあなたは子どもがうまれたあの時に最初の価値を与えたではありませんか。そうです。それが名前です。悩んで悩んでつけた意味ある名前です。それこそが価値の始まりです。
1-b.名前と意味、付加価値をつけていく
僕は自分の子どもだけでなく、他人様の子どもとかかわるので、名簿なんかをみて「おおっ名前と行動がリンクしてるな〜」とか「こうなって欲しくてこの名前つけたのかな〜」って考えたりします。それくらい名前には価値があると信じています。ちなみに自分のこの場合はこう考えました。
要(かなめ)
君は『要石』というところから名前の由来があります。
物事の中心となる重要な場所で、リーダーとして周りを導きなさい要石(キーストーン)と呼ばれるものが、石や煉瓦造りの建物には存在します。人間の手や足にもアーチの構成には要石が不可欠です。君はなくてはならない存在です。いつも真っ直ぐ、ど真ん中で活躍できるようになってください。
光(ひかり)
自分自身がしっかり輝けるように努力しなさい。
そしていつの時代もまわりを想いやり、照らしてあげなさい。
そんな優しい貴女にはいつも輝かしい未来が待っているはずです。
光で満ちた人生になってください。
名前だけどね、おばあちゃんの『晃』の一部をいただきました。
いや、お前んとこの子どもの名前なんかどうでもええねん。
という声が聞こえてきそうですが、そもそもなんでその名前をつけてあげたんですか?もうその時点でなんかしらの価値を与えているはずです。さきほどの脳の発達には3つのバランスが大切だと伝えました。想像してみてください。
「それパワーポジションな〜!かっこいいな〜!」 or
「かなめ、それパワーポジションな〜!かっこいいな〜!」
毎回、かっこいいと自分の名前が紐つけられていくと、自分への褒めなんだということが有能感となり、正解が自分のなかに根付いてきます。求められる運動課題に対して成功したのは僕(自分自身)なんだ!これが認知面の発達にはめちゃくちゃ重要です。コミニケーションがとれだしたら小さい時からなんでその名前をつけたのか意味(価値)も話してあげてください。
おわかりですか?あくまで運動課題は付加価値であって、価値そのものはその子なんです。それを繰り返していくと自己承認が自然とされてくるはずです。マズローで言うところの自己実現欲求です。この時の自己を認識しやすいように名前を言葉ではっきり伝えてあげるのです。
まとめ
1.意味ある名前そのものこそ価値あるもの
2.運動課題(WHAT)はあくまでおまけ
3.自己実現欲求を叶えるために名前(WHO)をしっかりと紐付かせる
2.ルーティンワーク
楽しみながら続けられる、子どもとのかかわりにルーティンワークを作りましょう。
2-a.思い込みを捨てる
子どもとのかかわりで上手くかかわれず心が折れそうになるのは、親が何をやったらいいかわからず、自分の価値観で活動してしまうからです。子どもの価値観の判断基準をみつけましょう。
それがわからんのや。
そんなことはないはずです。親も感覚的にわかっているはずです。子どもが喜ぶことを。思い出してください、脳が発展するときには知覚が大事だということを。褒めてあげる時に価値ある名前をセットにしようは先ほど伝えました。僕は自分の子どもには知覚の仕組みをフル活用します。それが3つの《ハ》です。ベイマックスもやっています。真似しましょう。ハグは子どもの行動がよくわからない時にも効果的です。
3つの《ハ》ハイテンション・ハグ・ハイタッチ
これをルーティン化するんです。大丈夫、これは意外と何歳からでもいけます。小学生の男の子でも試してみたけど、その後の動きがよくなります。タイミングは大事なので、それを見極める目を養ってください。この辺が思い込みの部分です。
大きくなったし今さらね〜
あえて僕は自分からいきますよ。それを習慣にしました。
2-b.自分がされたら嬉しいことをする
あなた(親)は、どういう時にその運動がうまくいったことを確認できましたか?
僕はこういう仕事上、たくさんの人に運動指導をさせていただいています。
こういうのに掲載されるとうれしくないと言えば嘘になります。運動指導する中で、「う〜ん、できてるかどうか自分ではよくわからないな〜」って声がよくあります。どんなときに多いかっていうとその動きがシンプルな時ほど多いです。
そんなシンプルなコトができたときこそ・・・そうです。名前とプロセスとその結果を褒めてあげてください。
え?そんなことで大好きなお母さんお父さんに褒めてもらえるの?これが大事です。
有能感は子どもが伸びるのにとても重要です。
学習意欲や運動の参加要因が子どもの有能感と関係の深いことも示されて いる
2-c.「やらせる」と「やる」の違い
やらせようとするからやりません。やったとしても没頭するくらいには自らやりません。サッカーで言うと、子どもが「サッカーは習い事やねん」。この時点で「やる」のレベルである、自らレベルは高くありません。ましてやサッカーは高度なスポーツで大人の遊びです。
ちょっと話しをもどして、シンプルな動きほど、自分がわからないという問題は大人でも多くあります。無意識でいろんなことに影響をしてくる「座る」を「綺麗に座る」を自ら自然とできる。これがすごく大事です。姿勢が美しいというコトはいろいろなコトと繋がりがあります。
立ち姿勢や座り姿勢を磨く
大きくなってから磨くより小さな時から自然と磨けている、磨き続けている状態がいいですよね。ご飯の時のルーティンとして
「かなめの座り方いいな〜。ご飯もおいしそうに食べてるのが父ちゃん見てて嬉しいな〜」
僕はやっています。そうすると隣の妹も真似しています。その時の最大の見本が僕たち親なんで親も美しい姿勢で座るという運動を習慣にしましょう。シンプルですが効果は抜群です。のちの運動能力にも大きくかかわってきます。
座らせるのではなく、座るを親がデザインしていき子どもの自らレベルを高めるのを仕掛けていきましょう。
2-d.重力との共存
地球にすんでいて、僕たちの活動に影響をあたえるのが重力です。立てない、座れないは重力に抵抗できていない目安になります。重力に抵抗できない身体レベルでははやく移動するコトも、長時間ものごとに没頭するコトもできません。
歩いててどんどん前のめりになり、背中が丸くなる。重力に抵抗できていない。動く前の姿勢保持ができないと、動きだすともっと姿勢は崩れてきます。崩れたままボールを蹴る。ボールにも重さがあります。最終的にどうなると思いますか?
はい。どこかを痛めます。
サッカーをしていて腰が痛い中学生多いのも関係があると考えています。
まだ重力に対してしっかり抵抗できないような時からボールを蹴り続けるといつかそれは形になって現れます。変形です。僕らの業界ではマルアライメントとかっていう風に言われたりします。
2-c.でお伝えしたように姿勢はめちゃくちゃ大切です。
逆をいえば重力を余裕で楽しめるくらいなら、なんだってできます。そのなんだってできるのために、いい準備をしていきましょう。
まとめ
1.あえて親からする
2.3つの《ハ》は子どもの発達の第一歩(超重要)
3.重力に打ち勝つための仕組みづくり
3.本気
本気になれる環境を作りましょう。このあたりがすごい難しいところです。
親が本気になって、子どもを本気させる。
ちょっと待ってください。親や大人が本気になるのはいいんですが、中心は子どもです。この時点で子供が本気だと思っているのは親だけです。
子どもが本気になって、それを本気で親が喜ぶ。
本気になればなるほど子どもは勝手に没頭します。その没頭できる環境を親が本気で喜ぶのです。
「サッカーをどこで習わせているのか?」という質問をよくいただきます。習ってもなければチームにも入っていません。運動を通して徹底的に脳の発展の仕組みを回し続けています。
それは自分の仕事でもある指導でも同じです。練習では細かく教えることも大切かもしれませんが、心から衝動的に動くことを楽しめるような場を作ることや自分たちで考えることを考える時間を作るようにしています。
「もっとやりたい!!!」
「もう一回やろうや!!!」
やらせてあげましょう。そしてどうだったか問いかけてみましょう。問いかけはこんな感じで、お互いがわかりあう言葉を選びましょう。
そして、たった一回の出来事に本気で喜び、3つの《ハ》をおこない、そして確認する(問いかける)のです。
問いかけには言語が必要です。3つの《ハ》には知覚がふくまれており、自分の運動を自分の感覚のままに子どもが言葉にするのです。その言葉に正解も不正解もなく、ただその時の子どもの今を問いかけによって確認するのです。
動きの感じはまさに今その瞬間のものです。できるだけ早く、その感じを聞き出しましょう。子どもの中にある自分の感覚を教えてもらい教えるための材料にするのです。
ドンドン子どもの今をひきだしていきましょう。中心は子どもたちです。ここを忘れてはいけません。
まとめ
1.親が本気になることを間違えない
2.子どもが本気になるために3つの《ハ》は超重要
3.子どものなかにあるものをひきだす
4.心からの遊びココロ**
遊びは大切です。いろんな人がいろんな情報の発信の仕方で遊びについてふれています。
小さな子どもが没頭しやすい場所。それが公園です。公園での遊びの前に、子どもという生き物がどんな風に生きているのかを一言でいわせてください。
「子どもは感覚世界でいきている」
シンプルにこれです。好きなもの、好きなコト、嫌いなもの、嫌いなコトのほとんどを感覚的に判断しています。
公園での遊びについて少し意味的なものを追加させてください。参考はこの本からとってきて、僕なりの考え方にまとめています。
この本のP.149にも
9~12ヶ月:いろいろな遊びができるようになり、それを通して様々な感覚が統合されます。四つ這いからつかまって立ち上がり、歩き始めるようになると、乳児にとって世界は違った見え方をするでしょう。手の動きも遊びを通して複雑になり、言葉の理解・表現とも基礎的なことが可能になります
そうです。うまれてからずっと遊びを通して複雑なことができるようになるんです。本気で楽しみ、没頭し、感情のままに繰り返し、自分のものにしていく。そして自分だけのものになるんです。そうですね、それがスキルです。心から気のおもむくままに突き進みながら工夫していく。
公園こそ、そんなできごとを体験できる最高の場です。
時間をかけてたっぷりと行動をともにし、適当な距離で見守ること、そして問いかけることです。子どもの運動発達は偶然たまたま何もないところではうまれません。
自然に→一緒に機会をつくる→公園にいき刺激をたのしむ→遊具で遊んでみる原因はあることを知る→遊具での成功体験や経験が他の運動と繋がっている
ちょっと、その繋がりを見て一緒に考えてみましょう。
手足を上手く動かして登れば、走る時のスタートダッシュにも関係してきます。滑り台をうまく滑られるようになれば、加減速のコントロールや着地が身につきます。ブランコでは揺れや加速を感じれるし手足を連動することでジャンプなどのタイミングをつかんでいくのとも繋がりがあるはずです。
もっと遊びたいをできるだけたくさん体験しておくことこそが、その後の運動パフォーマンスとも関係してきます。
まとめ
1.いっぱい遊ぼう
2.遊びに没頭できることこそが重要
3.感覚をつなげていく(感覚統合)
5.改善
子どもは感覚世界で生きていることが理解できたら、親である私たちのかかわり方の継続的な改善が必要です。
思春期にもなり反抗期もくるでしょう。そんなときはかかわり方の改善が必要かもしれないけど、根本は変わらないはずです。
子どもの判断基準を見極めようとしよう。
今まさにその時を過ごすのはお互いさま。だからこそ、こちら側の価値観ではなく子どもの中にある価値観や判断基準が何なのか。それを必死に理解するしかないんです。
ちょっと待てよ。再現性の高い方法を教えてくれるんじゃなかったのかよ。
その方法は、まず親である指導者である僕たちが自分自身の心を理解することからすべては始まるはずです。そうでないと、子どもの心なんて理解できるはずがないんです。そんなあなたにオススメの本です。
一流の最後の敵は、自分である。
子どもを変えたいと真剣に願う、子どもがすこやかに育って欲しい、優秀な選手になって欲しい。その希望は僕たち親、大人の希望ですよね?
じゃあまず、僕たち大人が本気で自分へのリスクをとる覚悟で自分を変えましょうよ。
まとめ
適当な環境が子どもを伸ばす!これは間違いありません!いい加減なかかわり方が子どもを輝かす!これも間違いありません!
やらせるんじゃないんですよ。やりたい環境をそっとデザインするんです。目の前の子どもは一人一人みんなちがうんです。その子の判断基準を見抜くんです。すると不思議なくらい活発になっていくはずです。
適当といい加減:・ある状態や目的などに、ほどよく当てはまること・分量、程度などがほどよいこと。また、そのさま・その場に合わせて要領よくやること。いい加減
この記事がお役に立てたかどうかはわかりません。全部読んだのに役たたんわ!って思われた方・・・すいません。まだまだ負け犬の身ですのでうまい記事が書けません。
記事は書けないけど、子どもたちとのかかわり方は、めっちゃ進化してると思います。
『良質なかかわり×有能感』を前提にした環境作りを目指していきます!今後もこの環境作りを発展させたいと考えます。一緒にそういう仲間を増やし続けていきたいです。見に来てくれた人にはどんどん情報を共有していきます。
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師匠の受け売りを一言。
心のパンツを脱いで子どもたちと楽しもうぜ!
習うより真似ろ。真似たら馴染め。馴染んんだら染み込ませろ。没頭しまくれ!
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