河井智也(株式会社エージェントグロー 代表取締役 社長)
SES(システムエンジニアリングサービス)業界のネタをまとめたマガジンです
『失敗から学んだこと』『起業する時やってはいけないこと』『会社経営、マネジメントをしていて悩んだこと』などをまとめました。
単価評価制度――お客様から頂く単価によってエンジニアの待遇を決めている会社が年々増加しています。 『どの新SES企業に入社するかによって、100万円以上の年収差が出る』といった噂もありますが……はたしてそれは本当なのでしょうか? 単価評価制度を導入しているSES企業やエンジニア派遣企業の情報を数百社以上研究している私が、その噂の真相についてお答えいたします。 6社を比較することで見えるものITエンジニアに対する待遇を調査するにあたり数社をピックアップし、その企業情報を調
先日、「来期から還元率下げます ~ 還元率競争に終止符を ~」という記事を書きました。 この記事はおかげさまで多くの方にご覧頂いておりますが、今回はその続き――『脱・還元率競争』後の未来についてお話しさせていただきます。 『より効果的』な選択肢還元率が上がらない新SES企業に所属しているITエンジニアの待遇は、良くならないのでしょうか? もちろん、そんなことはありません。 ITエンジニアの待遇を改善するための施策はいくつもあり、例えば『エンジニアの単価を上げていく』と
この度、エージェントグローは『来期から還元率を下げる』という決断をしました。 多くの議論と熟考を経てこの決断に至ったわけですが、この決断により『SES業界で働くITエンジニア』、『SES企業』、『SES企業の経営者』それぞれにおける『中長期的視点におけるメリット』や『還元率の最適値』が見えてきました。 この記事では、『還元率』に関して私たちがたどり着いた『答え』や『その答えに行き着くまでの過程』についてお話しさせて頂きます。 基本方針を見直しますエージェントグローが創業
ITエンジニアが案件を選べるSES企業が増えています。 「自分で案件を選びたい」と思った時、一昔前まではフリーランスになるくらいしか方法がなかったので、正社員ではなくフリーランスの道を選ぶITエンジニアが数多く存在していました。 しかし、それは過去の話です。 年々深刻化するITエンジニア不足の情勢を受け、「ITエンジニアに良い労働環境を提供しよう」と考える企業が増えてきたことにより、『案件選択制度』――ITエンジニア自身が案件を選べる制度を導入する企業が増えてきたのです
新SES企業の各社が『還元率』で競い合っています。 還元率が高ければ高いほどエンジニア採用に有利ですし、経営者の心情として「競合他社よりもエンジニアに還元してあげたい」という気持ちがあるのがその理由でしょう。 新SES企業の各社が還元率で競い合うという状況はITエンジニアの待遇向上につながります。SES業界で働くITエンジニアにとっては良いことと言えるでしょう。 しかし、「高還元」は「薄利多売」なビジネスモデルです。 牛丼ビジネスをイメージいただればお分かりいただける
お客様からいただく単価でエンジニアの給料が決まる『単価評価制度』を導入するSES企業が増えてます。 特にこれまで不遇な環境にいたエンジニアの場合、単価評価制度を導入している企業に転職するだけで給与が大幅にアップするケースも珍しくありません。 『公平性』のある制度ということも相まって、この『単価評価制度』は多くのエンジニアから好評を博しています。 そんな『単価評価制度』ですが、多くの人が見落としがちな点があります。 それは『待機になったときの給料条件がどうなるのか』とい
これからのSES業界は、どのように変化していくのでしょうか。 『流れを知り、予測し、先手を打つ』ということは、他社よりも優位に立つために必要不可欠な要素です。 他社よりも優位に立てられるなら、会社の業績も良くなります。そしてそれが社員の待遇向上にも繋がってくるのです。 そのような状況を考えると、『経営者のみならず社員にとっても重要な観点である』と言えるかもしれませんね。 1. ITエンジニアの70%はSESエンジニア まずはIT業界全体に目を向けてみましょう。 現在
かつてのSES業界において、『エンジニア自身が参画する案件を選べる』ということは極めて希なことでした。 IT需要が右肩上がりに増加していくのに伴って、ITエンジニア不足が日に日に深刻化している昨今。 激しい『エンジニア争奪戦』に望んでいる各企業は、その採用力を高めるためにも『エンジニア満足度の向上』に力を注いでいます。 その結果、『エンジニアの要望に添った案件を選ばせる』企業がここ数年の間に増えてきているのです。 SES企業の求人広告をみてみると、「案件をエンジニアが
右肩上がりに増加するIT需要に比例し、ITエンジニアの不足が日に日に深刻化している昨今、SES企業各社は激しい『エンジニア争奪戦』を繰り広げています。 そのような状況下では実務経験のあるエンジニアを採用することが難しくなるため、未経験者を採用し教育しているSES企業が多く存在しています。 SES企業の求人広告で『未経験者OK』という表記を目にすることも多くなってきたわけですが、未経験者採用を行っているSES企業においてよく耳にする『問題点』が存在します。 それは『未経験
かつてのSES業界において、『エンジニア自身が参画する案件を選べる』ということは極めて希なことでした。 IT需要が右肩上がりに増加していくのに伴い、ITエンジニアの不足も日に日に深刻化している昨今。 激しい『エンジニア争奪戦』に望んでいる各企業は、その採用力を高めるためにも『エンジニア満足度の向上』に力を注いでいます。 その結果、『エンジニアの要望に添った案件を選ばせる』企業がここ数年の間に増えてきているのです。 ITエンジニア自身が案件を選ぶことのできる『案件選択制
採用面接で応募者の方と話をしていると、『SESエンジニアとして働いていくことへの不安』を耳にすることがあります。 その『不安』とは、例えば下記のようなものです。 今回はその『不安』に対して、私なりのアンサーをご紹介したいと思います。 実は私自身、客先常駐のエンジニアをやっていたときに『将来的に仕事がなくなってしまうのでは?』との不安を抱いたことがあります。 その漠然とした『不安』についていろいろ調べてみたことがあるのですが、その結果『あまり心配する必要はない』という結
『うちの会社、こうしたほうがもっといい会社になるのになぁ……』 企業に勤めていると、こういった『こうだったらいいのに』という感情が湧き出てくることもあるかと思います。 会社のことを考え、『これだ!』という“提案”をしたのにも関わらず、受け入れてもらえなかった……。 そんな経験はありませんか? 私自身、若かりしころに上司に“提案”をしていました。 会社のことを考えてのことでしたが……。正直、受け入れられないことのほうが多かったです。。。 提案を却下され続けてきたある
SES業界で働くエンジニアの皆さん、『自分の単価』をご存じですか? 開示されないケースがまだまだ一般的ではありますが、ここ数年でエンジニアに対して『自分の単価』を開示する企業が増えてきましたね。 また、『単価』が昇給や賞与に直結する評価制度を導入している企業も増えてきています。 そのような企業では単価アップを実現するエンジニアが続出し、会社の売上/利益もアップします。 『単価』を開示し、その『単価』が昇給や賞与に直結する評価制度を導入するだけで、なぜこのような結果にな
『お客様先からいただく単金額に基づきエンジニアを評価する』という制度(単価評価制度)を導入している企業がここ数年で増えてきました。 この制度を導入している企業は、『還元率』——すなわち『単金額のうち何パーセントをエンジニアに還元するか』という指標を用いて、情報開示を行っています。 仮に単金額が同一であるとするならば、この還元率が高ければ高いほどエンジニア自身が手にする給与も高くなります。 転職を考えているエンジニアの立場からすれば、自分の給与が市場価値よりも低い会社に入
会社が成長すると必ず問題が発生します。 以前、このテーマの第1弾として『会社の文化』と肌が合わない社員というテーマでお話しさせていただきました。 2回目となる今回は、『期待通りの業績を上げられないメンバーへの対応』についてお話しさせていただきます。 期待通りの業績を上げられないメンバーに対して、よくある失敗は下記のようなものです。 なぜこのようなことが起きてしまうのかでしょうか? それは、期待通りの業績を上げられないメンバーに対して、『耳の痛いことを伝えるのを先延ば
『このまま努力を続けていれば本当に報われるのか?』という不安が大きくなったことありませんか? 今から13年前。 25歳だった頃の不器用だった私は、同期の中で一番仕事ができなかったということもあり、しょっちゅうこのような不安に駆られていたんです。 『同期や先輩たちに追いつき追い越して、皆から認められたい』という『とてつもないやる気』に満ち溢れていた当時の私でしたが……。 当時の自分を振り返ると、やる気しかない人間でした(笑) それでもやる気だけはあったので、始発で会社