河井智也(株式会社エージェントグロー 代表取締役 社長)
SES(システムエンジニアリングサービス)業界のネタをまとめたマガジンです
『失敗から学んだこと』『起業する時やってはいけないこと』『会社経営、マネジメントをしていて悩んだこと』などをまとめました。
お客様からいただく単価でエンジニアの給料が決まる『単価評価制度』を導入するSES企業が増えてます。 特にこれまで不遇な環境にいたエンジニアの場合、単価評価制度を導入している企業に転職するだけで給与が大幅にアップするケースも珍しくありません。 『公平性』のある制度ということも相まって、この『単価評価制度』は多くのエンジニアから好評を博しています。 そんな『単価評価制度』ですが、多くの人が見落としがちな点があります。 それは『待機になったときの給料条件がどうなるのか』とい
これからのSES業界は、どのように変化していくのでしょうか。 『流れを知り、予測し、先手を打つ』ということは、他社よりも優位に立つために必要不可欠な要素です。 他社よりも優位に立てられるなら、会社の業績も良くなります。そしてそれが社員の待遇向上にも繋がってくるのです。 そのような状況を考えると、『経営者のみならず社員にとっても重要な観点である』と言えるかもしれませんね。 1. ITエンジニアの70%はSESエンジニア まずはIT業界全体に目を向けてみましょう。 現在
かつてのSES業界において、『エンジニア自身が参画する案件を選べる』ということは極めて希なことでした。 IT需要が右肩上がりに増加していくのに伴って、ITエンジニア不足が日に日に深刻化している昨今。 激しい『エンジニア争奪戦』に望んでいる各企業は、その採用力を高めるためにも『エンジニア満足度の向上』に力を注いでいます。 その結果、『エンジニアの要望に添った案件を選ばせる』企業がここ数年の間に増えてきているのです。 SES企業の求人広告をみてみると、「案件をエンジニアが
右肩上がりに増加するIT需要に比例し、ITエンジニアの不足が日に日に深刻化している昨今、SES企業各社は激しい『エンジニア争奪戦』を繰り広げています。 そのような状況下では実務経験のあるエンジニアを採用することが難しくなるため、未経験者を採用し教育しているSES企業が多く存在しています。 SES企業の求人広告で『未経験者OK』という表記を目にすることも多くなってきたわけですが、未経験者採用を行っているSES企業においてよく耳にする『問題点』が存在します。 それは『未経験
かつてのSES業界において、『エンジニア自身が参画する案件を選べる』ということは極めて希なことでした。 IT需要が右肩上がりに増加していくのに伴い、ITエンジニアの不足も日に日に深刻化している昨今。 激しい『エンジニア争奪戦』に望んでいる各企業は、その採用力を高めるためにも『エンジニア満足度の向上』に力を注いでいます。 その結果、『エンジニアの要望に添った案件を選ばせる』企業がここ数年の間に増えてきているのです。 ITエンジニア自身が案件を選ぶことのできる『案件選択制
採用面接で応募者の方と話をしていると、『SESエンジニアとして働いていくことへの不安』を耳にすることがあります。 その『不安』とは、例えば下記のようなものです。 ずっと客先常駐で働き続けたとして、 歳を取るにつれ仕事がなくなってしまうのではないだろうか。 今回はその『不安』に対して、私なりのアンサーをご紹介したいと思います。 実は私自身、客先常駐のエンジニアをやっていたときに『将来的に仕事がなくなってしまうのでは?』との不安を抱いたことがあります。 その漠然とした『
『うちの会社、こうしたほうがもっといい会社になるのになぁ……』 企業に勤めていると、こういった『こうだったらいいのに』という感情が湧き出てくることもあるかと思います。 会社のことを考え、『これだ!』という“提案”をしたのにも関わらず、受け入れてもらえなかった……。 そんな経験はありませんか? 私自身、若かりしころに上司に“提案”をしていました。 会社のことを考えてのことでしたが……。正直、受け入れられないことのほうが多かったです。。。 提案を却下され続けてきたある
SES業界で働くエンジニアの皆さん、『自分の単価』をご存じですか? 開示されないケースがまだまだ一般的ではありますが、ここ数年でエンジニアに対して『自分の単価』を開示する企業が増えてきましたね。 また、『単価』が昇給や賞与に直結する評価制度を導入している企業も増えてきています。 そのような企業では単価アップを実現するエンジニアが続出し、会社の売上/利益もアップします。 『単価』を開示し、その『単価』が昇給や賞与に直結する評価制度を導入するだけで、なぜこのような結果にな
『お客様先からいただく単金額に基づきエンジニアを評価する』という制度(単価評価制度)を導入している企業がここ数年で増えてきました。 この制度を導入している企業は、『還元率』——すなわち『単金額のうち何パーセントをエンジニアに還元するか』という指標を用いて、情報開示を行っています。 仮に単金額が同一であるとするならば、この還元率が高ければ高いほどエンジニア自身が手にする給与も高くなります。 転職を考えているエンジニアの立場からすれば、自分の給与が市場価値よりも低い会社に入
会社が成長すると必ず問題が発生します。 以前、このテーマの第1弾として『会社の文化』と肌が合わない社員というテーマでお話しさせていただきました。 2回目となる今回は、『期待通りの業績を上げられないメンバーへの対応』についてお話しさせていただきます。 期待通りの業績を上げられないメンバーに対して、よくある失敗は下記のようなものです。 ☆『パフォーマンス不足』という事実を伝えられずに野放しにしてしまう 成果を出しているメンバーが不満を持つ。 もしくは『パフォーマンス不
『このまま努力を続けていれば本当に報われるのか?』という不安が大きくなったことありませんか? 今から13年前。 25歳だった頃の不器用だった私は、同期の中で一番仕事ができなかったということもあり、しょっちゅうこのような不安に駆られていたんです。 『同期や先輩たちに追いつき追い越して、皆から認められたい』という『とてつもないやる気』に満ち溢れていた当時の私でしたが……。 当時の自分を振り返ると、やる気しかない人間でした(笑) それでもやる気だけはあったので、始発で会社
どの企業にも『2つの重要な役職』——『株主』と『社長』が必ず存在しています。 『株主』とはその企業の所有者——すなわち株式を保有し経営権を持っている人のことであり、『社長』とはその会社を代表して業務執行する立場の人ですね。 小規模な会社であれば『株主』と『社長』が同一人物であることが多いことでしょう。いわゆる『オーナー社長』ですね。 逆に、大企業であれば『株主』と『社長』は別な人物のケースが多いです。このような場合の社長は『雇われ社長』などと呼ばれますね。 私は『雇わ
私が採用面接の面接官を務めるとき、大切にしていることがあります。 それは、『応募者の人生をより良くすることを第一とする』ことです。 私自身、これまでに採用面接を1,500回ほど経験してきましたが、最初からこのように考えていたわけではありません。 今から8年ほど前——SESのエンジニアから急遽社長になった頃の私は、『いかに優秀な人材に自社を選んでもらうか』ばかり考えて採用面接に臨んでいたのです。 優秀な人材に自社を選んでもらうために、会社を良くみせようと求人原稿に記載さ
そもそも『SES事業』は収益性の低いビジネスモデルです。 その理由はさまざまありますが、SES業界が経済学でいうところの『完全競争』になっているというのが一番大きな原因であると考えています。 『完全競争状態』とは下記の3つの条件に該当している状態を指します。 ・市場に無数の小さな企業がいて、 どの企業も市場価格に影響を与えられない。 ・新規参入する際の障壁がない。 そして撤退するときの障壁もない。 ・提供するサービスの差別化が難しい。 まさに『SES業界の縮図
『会社を大きくしていきたい』 経営者が会社規模の拡大を目指すのは自然なことであり、実際にそのように考えている経営者は多数いらっしゃるのではないかと思います。 そんな経営者の方に向けて、以前『会社が急成長して得られた3つのメリット』という記事を書きました。 この記事の中でも述べているとおり、会社を拡大することで得られるメリットはたくさんあります。 しかしながら、ひとたびSES業界に目を向けると『小規模な会社』がたくさん存在することに気付きます。 SES企業の平均社員数
今からおよそ4年前。私は、雇われ社長としてのキャリアに終止符を打つことにしました。 当時私が雇われ社長を勤めていた企業には、70名ほどの従業員が在籍していました。 その70名は全員私自身が採用していましたし、みんなからの人望もそれなりにあったと自負しています。 実際のところ、このうちの何人がついてきてくれたと思いますか? 独立開業して立ち上げたエージェントグローについてきてくれたのは、70名中17名。割合にすれば、およそ24%ほどです。 「意外と少ない」と思われた方