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読んでみたいnoteランキング/2024年5月版

百花繚乱。
noteに咲き乱れる個性あふれる記事、記事、記事。

言の葉で時代を風の一刺ししたかと思えば、
日常生活の微かな疑問をも世に創造してみせる。
はたまた人気スポーツの躍動をテキストでディスプレイに臨場させ、
急台頭する将棋についても牽制の手裏剣を飛ばす。

noteに咲き誇る優れた記事、記事、記事。
千紫万紅な彩りと潤いに満ちた記事、記事、記事。

そんな中でもひときわ精彩を放つ記事がある。

「絶対に、読んでみたい」
「いつか、読んでみたい」

みなが心の中で羨望する記事がある。

我々は、
そんな羨望の記事を「読んでみたいランキング」として編纂し、今日この場を借りてプレゼンする機会を得た。
本日は5月選考分の発表なのだが、選考段階において想像以上に時間を哭かせてしまった。
7月の声を聞いての発表となってしまったことを謹んでお詫びしなければなるまい。

さあ、前置きはこの辺りにして、
読んでみたいnoteランキングに入ってみよう!!

15位

この著者はカフェを中心としたグルメに一家言持っている。
人気カフェであるカフェ・ベローチェに足繁く通い、そこで邂逅あった逸品。
「とろうま贅沢プリン」のディープインパクトが赤裸々に綴られている。
カフェ・ベローチェへの凄まじいまでの愛情、だからこその手厳しい意見。

スイーツの王者・ドトールにどう対抗していけば良いのか?

その具体的提案までをマクロ経済・ミクロ経済をアウフヘーベンして詳らかに述べられている。
まさに直言居士。
こうした人物が日本に、そしてnoteにいることを誇りに思いたい。



14位

変わってこの著者は諜報に造詣が深い。
おそらくは諜報機関にゆかりのある人物に違いない。
「殺すより盗むが良く、盗むより騙すが良い」という大英帝国チャーチルの箴言を枕に、諜報の極意をわかりやすく噛み砕いた意欲作。

日本には体系だった諜報機関がない。

そのことすらも知らない日本人に警鐘を鳴らす内容であり、著者の怒りが硬派な筆致から行間奥深くヒシヒシと伝わってくる。
情報化社会の深淵がふかくなった今だからこそ、著者の見解に目を耳を傾けなければならないのではないだろうか。



13位

さて今年もプロ野球が開幕して3ヶ月たった。
だがこの著者の野球記事は一味も二味も違う。
いまのプロ野球には一切興味を示さないのだ。
昭和から平成にかけて、プロ野球が最も熱かった時代を硬軟織り交ぜた筆致で描いている。

この回は岡田彰布監督・現阪神タイガース監督の現役時代のエピソード紹介だ。
だが凡百凡千凡万凡億のエピソードにとどまらないのがこの著者の魅力。
あのガリクソンから岡田が逆転満塁ホームランを放った勇姿。
それが克明に描かれており、歴史的文脈からも貴重な資料たり得る。


洋の東西を問わず、
プロ野球ファンならば読まなければならない作品だろう。



12位

グルメを題材にした記事は、ノートに置いて百家争鳴といった様相を呈している。
だがこの著者の記事は異次元だ。
表向きはグルメを題材にしているが、政治・経済・社会科学の知見が潤沢に散りばめられており、見る者を決して飽きさせない創意工夫の塊だと言える。

特に著者は大阪府高槻市の「阪急高槻市駅」に注目しており、
「大型ショッピングモールなしで到達できうる最高水準の文明」と評して論を進める。

下町と山手の融合。
自然と高度文明の止揚。
密度の経済とグルメの相関。

この回だけでも多種多様な問題提起がなされており、斬新奇抜で示唆に満ちた記事セグメントがこれからも期待される。



11位

お次は「視察系note屋」の登場だ。
安楽椅子から汗一つかかず言の葉を散らすnoterが多い中で、この著者は日夜足を棒にして記事を創造している。

大阪梅田界隈で「最後の摩天楼」と謳われているブリリアンタワー堂島。
著者は落成直前のブリリアンタワー堂島直下まで足を運び、視察を敢行。

精緻な視察取材を行い、導かれた驚愕の事実。
破天荒な予想価格帯。
都市部一極集中と同時並行で進むコンパクトシティー一点集中への危惧…

いま、傾聴しなければならないマストスクープがここにある。



10位

現下世界は「MATANA」と呼ばれる超大手IT企業セグメントの手のひらにある。
そこまでならば知っている読者諸賢も多いはずだ。

だが、この著者はその遥か先を見通していた。

GAFAが衰退しMATANAが隆盛した経緯。
MATANAのあまり知られていないウィークポイントなどがつぶさに述べられており、初学者をも決して置いてけぼりにはしない。

著者が皮肉とユーモアたっぷりにMATANAに挑む姿は、国士以外に形容する言葉が見当たらないほど。
混迷の度合いを深める現在IT社会で、目の前の霧を晴らしたいならば、この記事を読まなければならない。


9位

「1900年代は労働力商品の時代だった。
 かたや2000年代は個人情報商品の時代だ。」

この導入文からグイグイ引き込まれる。
いま個人情報が商品化されているとする著者の言説は腑に落ちること請け合い。

1995年に始まった失われた30年という不景気によって、
日銭に困った大衆が個人情報を商品化して露命をつなぎ始めた。
いみじくも1995年はIT革命の嚆矢であり、ITによって個人情報を商品化する土壌が整い始めたエポックメイキングな年だ。

著者の論は立板に水でスラスラと頭に入ってくるが、その深淵にはふかい悲しみと怒りがある。
著者が激憤を押し隠しながら伝えたいものとは一体なんなのだろうか。
これはビジネスパーソンでなくとも現代を生きる者ならばマストスクープだ。



8位

コンパクトシティ論は至る所で繰り広げられているが、
その決定版がここにある。

この著者はコンパクトシティ推進派、コンパクトシティ危惧派どちらにも肩入れせず、ニュートラルな立場を貫いている。
だが、その見識と見解は鋭利極まりで、両派にとってあまりに痛いところをついている。
わけても著者が提唱する「効率化半径」という概念はこれからの日本の不沈を左右するといっても過言ではない。

読者が日本の未来を憂うるのであれば、
いますぐ効率化半径をこの記事でインストールしなければならない。



7位


先日逝去してしまったキダ・タローは浪花のモーツアルトという二つ名でお馴染みだ。

だが浪花のモーツアルトが「探偵ナイトスクープの二代目顧問」を務めていたことはあまり知られていない。
この著者はナイトスクープ黎明期からの視聴者であり、その知見は海よりも深い。

「自称・絶世の美少年」

などキダ・タローの知られざるエピソードを皮切りに、浪花のモーツァルトの素顔がここに蘇る。



6位

長年にわたり日本のミュージックシーンを牽引してきた中島みゆき。
その栄光と挫折をこれほどまでに鮮明に、かつ時代背景をユーモアたっぷりに描写した記事があっただろうか。

この著者は1990年代のミュージックシーンに精通しており、90年代に中島みゆきが果たした役割を名曲「浅い眠り」を中枢に据えて解説している。
またバブル崩壊が音楽業界に与えた影響も、精緻な筆致で描いており、経済の観点からのアプローチにも見るべきものがる。
ポップカルチャーから世界を捉えたいクリエイターにとってのマストスクープだ。





5位

藤井聡太フィーバーで将棋が人気だといっても、それは珍獣を見るような数奇の目である。

…熱気が冷めてみれば、何も変わっていなかった…
将棋界隈の人間はそれを羽生フィーバーで思い知ったはずなのだが…

この著者はそのことを重々承知した上で、将棋記事をコツコツと書き綴っているライターだ。
普段は陽の当たることのないアンサングヒーローに脚光をあて、将棋界隈のインフラ部分を日々整備している。
そこには「あの過ちを二度と繰り返さない」という強い情念が感じとれる。
将棋好きならば目を通さなければならないマストスクープだ。



4位

出会いがあれば別れがある。
noteでは様々な出会いと別れが描かれているが、
これほどまでに時代を風刺した作品があろうか。

ライフスタイルの変遷とともに、価値観が移ろう。
そして、
よんどころのない別れがやってくる。

さよなら赤い彗星

涙なしでは読めない、
落涙しながら読んでみたいマストスクープがここにある。


3位

ながらくプロ野球を牽引してきた落合博満。
孤高のバットマンとして昭和から平成のプロ野球ファンに絶大な人気を誇るプレイヤーだ。

その落合がデッドボールを当てた東尾にピッチャーがえしで報復した。

映像も残り、
まことしやかに伝承されるエピソードだが…


実はこのエピソードは真っ赤なウソだった。

この事実を枕にフェイクニュースの恐怖を世に訴えたマストスクープ。
プロ野球ファンはもちろん、
現代日本人が読まなければならない作品に仕上がっている。



2位

現代将棋界は観る将向けにデフォルメされている。
それはファンを増やすという意味合いにおいて、ある程度は仕方のないことだ。
だがそのデフォルメによって日が当たらなくなってしまう棋士がいる。

この著者は興行主義の犠牲になった「その他棋士」にスポットライトを当て、藤井聡太後に備えている。
将棋ブームが一段落した後、彼の作品は一躍真価を発揮するはずだ。

いまのうちに先回りして、藤井聡太後に備えるならばマストスクープである。



1位

日本には軍隊がなく、
日本には諜報機関がない。
そのことを危惧する空気すらない。

著者は国家安全保障のエキスパートのもとで薫陶を受けた人物。
その知見を余すところなく披露したのが本作品だ。

「大阪の地下街が、なぜか淀屋橋手前で途切れている」

素朴な疑問を皮切りに、国家安全保障とは何かについて警鐘をならす一大スペクタクル。

これを読まなければ、日本の夜を眠る資格はない。



総評

読んでみたいnoteランキング/2024年5月版。
どうだっただろうか。

選考に莫大な時間を要したランキングだけあって、読み応えがあったのではないだろうか。

今回は、
プリンから国家安全保障まで射程の広い記事が集まった。
アプリ運用開始から10年。
noteはいまや多士済々。
あたかも言の葉の梁山泊のような様相を呈してきた。

その中でも選りすぐりの「読んでみたいnote」をランキング出来たと、我々は自負している。
このランキングが、
ますます読んでみたいnoteにする一助になれば幸甚である。

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