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高槻で「お茶漬け」なら「金の穂銀の水」に行けっ

高槻駅周辺もまたグルメ店がひしめいている。
発展著しいJR高槻駅から古くから栄えていた阪急高槻駅にかけて重厚なグルメ街が形成されつつある。
JRと阪急が強く手を携えての再開発だから、両・高槻駅ベルトの栄耀は約束された未来だといっても良いのではないか。

さて今日ランチでうかがうのは「お茶漬け酒場 金の穂銀の水」だ。
リヒテンシュタイン育ちの筆者であるから「お茶漬け」なるものはあまり馴染みがない。
女もすなるお茶漬けなるものを読者と一緒にこれからシバいていこう。

お茶漬け食わぬは男の恥


金の穂銀の水はJR高槻駅と阪急高槻駅の中庸に軒を構えており、ビルの一階ではあるが少し奥まっており既に奥深さが感じられる。

よりどり二膳1,150円 よりどり三膳は1,300円


ランチは11時半からで、価格は700円ぐらいの定食も用意されている。
だがやはり「お茶漬け酒場」にきたからにはお茶漬け食わねば男の恥だ。

ということで、
「お茶漬け よりどり三膳 1,300円」を迷うことなく指名。

お茶漬けの種類は10種以上

北斗神拳にそんな奥義もあったのかとはラオウの言だが、お茶漬けにはそんなに奥義があったのかといった面持ちだ。
鯛、鮭とイクラ、マグロ、月見とろろ、牛肉しぐれ煮・・・
うーん・・・10個から3個を選択するのは骨が折れる。
順列組合せからいって50通り以上の組み合わせが考えられるからねえ。
しかもどれも美味しそうだから嬉く悩んでしまう。
ここは時間があれば1時間ほど長考に沈みたいところだが、腹減っているのでそうもいかない。


鯛の焼き霜という高槻の野茂英雄


暫し考えて、

鯛の焼き霜
鮭とイクラの親子茶漬け
月見とろろ

この三つを通してもらう。
多分「鯛の焼き霜」は定番で誰もが最初は頼むのではないかなあ。
一番上にあるメニューってのは選考される確率が高いからねえ。



蘇るお茶の間の味

よりどり三膳1,300円

待つこと15分と幾ばくかで着丼。
観るからに美味しそうだ。
うんうん。
これは美味い。
これぞ日本の味だ。

素朴だが静謐に滋味が舌の上で鼓を打っていく。
忘れかけていたお茶漬けの味はブラウン管テレビの前にあったお茶の間の味だ。

しかもご飯を大盛りにしてもらったので、これは相当に食べ応えがある。
サイゼリヤの大盛りなみの分量がある。
三膳でご飯大盛りというのが一般的にはダブルインパールなのかもしれないが、具材が滋味なので文字通りご飯何杯でもいけるといった風情だ。


店内はカウンター席が主体でざっと15ないし20席といったところか。
11時半オープンで12時には随分と席が埋まってきていたから、人気のあるお店だといえるだろう。

お茶漬けを主体にしているお店というのは珍しいこともあり、高槻でお茶漬けを食べたくなったら「お茶漬け酒場 金の穂銀の水」一択だろう。
しかもお茶漬けの種類が豊富で幾度となく通わなければコンプリートは覚束ない。
そして幾度も通う価値のある滋味である。
また高槻駅に立ち寄ったらば来たいなと思うお店だ。




和魂洋才の高槻

駅前のタワーマンション

昨今コンパクトシティなるものが喧伝されて久しいが、この高槻駅エリアもタワーマンションを中核としてコンパクトシティ化の波が昂い。
昔ながらのお茶漬けの店を出れば、テクノロジーの粋を集めた高層建築物を見上げることになる。
なんともチグハグで何か相克した感情が脳裏でぶつかるが、これをチグハグだと感じなくなった時にコンパクトシティだったりグローバル化というものが完成をみてしまうのではないだろうか。

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