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子どもが勉強を好きになった理由。

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小学四年生になる息子は、民間の塾が運営する学童に通い始めました。

きっかけは、学校の学童を行きたくなくなっちゃったからなんですけど。
学童って、四年生くらいになると辞める子が多いと聞いてましたが、本当その通り。
友達も辞めちゃって、つまらなくなって、息子も辞めてしまいました。

通い始めた塾の学童では、先生が勉強を教えてくれたり、公園で遊んでくれたり、宿題も見てくれます。
たまたま本当に、息子と相性がいい塾でした。

お金かかるけどね!!


でもそこは諦めてます。

我が家は、勉強はプロに任せるって決めてます。

なぜなら私が勉強するの苦手だから!

きらいなことを教えると、私がイライラしちゃうんで。

小学生の問題だと、大人の自分は解けてしまうので、息子が解けないと「なんで??」と、つい言葉にしてしまうことがあって…。
それを言っちゃったときの、「それ言っちゃう〜?」みたいな、冷ややかな息子の目が辛いんです。

作文とか絵を描く宿題は、私が楽しめるから積極的に教えます。
たまに、熱くなりすぎてウザがられます。

でもやっぱり、プロは違います。
私も、文章を書くことは仕事の一つなので、プロっちゃプロなのかもしれません。
ですが、「文章を書くプロ」と、「文章を教えるプロ」は、違います。

息子は、塾に通い始めてから勉強が好きになったみたいです。

私も夫も、ベンキョウソンナスキジャナイ。

いやでも聞いてください。
私には、ちゃんと理由があるんです!
小学生のころは、家が荒れてて、父がうるさくて、万年寝不足太郎だったので!学校は健やかに寝る場所だったんです。

でも夫は……
高校生になるまで宿題したことがありませんでした。
黒板の端に年中名前を書かれてるクラスで一人ヤバいヤツいるでしょ?
アレです、アレ。

そんな二人の子どもに「勉強しなさい」なんて、言えません。

言ったことないと思います。

一度、言ってみようと思ったけど途中で吹き出してしまいました。
「いやお前が言う?!」って。

だから、息子は宿題を結構、忘れたりしてたんですけど…。

最近は、塾で宿題を終わらせてきてくれます。
家では音読に夢中です。

そんなのおかしいです。

だって、学校で毎日出される音読の宿題は、全然やる気ないんですよ。

学校も塾でも似たような作品を音読してるのに。

一体、なぜ…………??

 

だから息子に聞いたんです。
「なんで、塾の音読はそんなに楽しいの?」って。

そしたら、

「ゲームみたいで、楽しい!」


つまり息子が勉強好きになった理由は、「楽しいから!」なんですね。

「結局それかよー!」って思うかもしれません。
でも、結局それなんです。

そんな感じで、息子が楽しそうに家で音読するので、私も覚えるようになりました。

昔の作家さんって、めちゃくちゃいい感じの作品を作られますね。
ほんと、今更って感じなんですけど。

最近は息子と一緒に金子みすゞさんに沼ってます。
特に、「星とたんぽぽ」という詩が、親子で好きな作品です。

調べたところ著作権的には大丈夫だと思うので、転載させていただきます。


「星とたんぽぽ」
金子みすゞ
青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。

見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。

ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。

見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。

金子みすゞ保存協会


私は、この詩の美しいリズム、言葉から
「本当に大切なものは、目に見えないところにある。」というメッセージを受け取りました。

目に見える、テストの点数、競争の順位、成績の数字ではない。

目に見えないことこそ、大切なこと。

それを、息子に教えてもらいました。

「楽しい」と思う気持ちが、人を動かす。
それは、こどもだけでなく、大人も。

生徒たちに教える大人も、「楽しい」かどうか。
子どもたちは、意外と敏感に大人の気持ちを察知します。

息子は私が「は〜めんどくさいな〜」って思いながら掃除してることにすぐ気づきます。

私には、クリエイターフリーランスの道に導いてくれた恩師がいます。
大学の時に出会った落武者頭の教授
アラセブンになっても、好きなことをするために世界を飛び回っています。

そういう楽しそうな落ち武者、じゃなくて恩師を見てると、勝手に知りたくなるんです。授業があれば学びたくなる。

いい先生って、憧れられる人なのかもしれません。

ただ、学校の宿題に対してやる気が出にくいのは、学校が悪いってわけではありません。
いつも感じることですが、1クラスに30-40人の生徒たちをまとめて、1人の先生が見ることは限界があります。楽しむ余裕なんて、ほとんどの先生がないと思います。

それに学校は学校で、お友達ができたり、人間関係が学べる場所です。

学校と習い事。できること、できないこと。お互い補い合えたらいいなと思います。

私は息子が、学校や習い事先で、
「どんなことが楽しかったか?」「その理由はなんなのか?」
よく質問するようにしています。


「楽しい」ことを続けたら、「好き」なことになり、もっと続けたら、「得意」なことになります。

それは大人になったとき、こどもが人生を楽しむための大きな武器になります。


そもそも何のために勉強するのかを考えたら、いつか社会に出て生きていくためだと思うんです。
そのために「働け!」と言われるがままに働いても、自分の中で理由を見つけないと、いつか壁にぶつかってしまいます。
だけどもし、楽しいと思える仕事に携われるなら、まだ、ちょっとは、長く働けると思います。

ズボラな私は確実にそのパターン。

だから、息子が小さいときから、「楽しい」と思えることをたくさん見つけてあげたいと思います。


カワグチマサミ(@kawaguguchi_game


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