セミナーの落とし穴から学んだ「自分だけ」のフリーランスになる方法ー子育てフリーランス#3ー
新婚のカワグチは、育児をしながらいろんな働き方をする主婦の友達と出会い、いつか子どもが生まれたら、フリーランスママという働き方をしようと決めました。
そう暗く呟いて、夫は出勤しました。
パタン。
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この頃、夫の会社は多忙で、休日出勤もたびたびありました。
でも、残業してもらわないと生活が苦しいのも事実でした。
家事もろくにできず、仕事もない状況で、生活は夫に頼りっきり。
私は、家族のためにも、フリーランスで活動していくことを決めました。
そこで、まずは「フリーランスで食べていくための」情報収集をするために、クリエイターフリーランス向けのセミナーに参加してみようと思いました。
セミナー専用の告知サイトを見ると、そこにはいろんなセミナー講師がいました。
私はその中で、一番近所で開催している、クリエイターでフリーランス講師のセミナーに参加することにしました。
ーイベント当日ー
私は、不安と希望を胸に、セミナーの会場に向かいました。
当時は、フリーになったものの、ほとんどの仕事が友人からの紹介。
稼ぎは毎月、自分がゲームを買えるくらいのお小遣い程度。
外に出て、本格的に活動するのは初めてのことでした。
会場に着くと、そこは、レストランを貸し切ったようなオシャレな空間で、20〜30人くらいの参加者がいました。
参加者は20代〜30代の女性が多い印象。
どことなく、サイトで見た主催者に似てる人が集まっていました。
緊張しながら、受付で会費を払い、席に座りました。
会場の隅っこに座りながら、参加者同士、名刺交換を和気藹々としている様子を遠くから眺めていました。
そして、開始時間になり、主催者が登場!
初めて会う、セミナー講師のIさんは…
遠目から見ても輝いていました。
主催者のIさんは、グラフィックデザイナーでもあり、ビジネスコンサルを手掛ける女性起業家でもある人。
私が着たらボタンは常にオープンするであろう細身のベージュのスーツに、私が履いたら生まれたての小鹿のようにガクガクしそうなハイヒール。
セットが大変そうなヘア、1本1000円以上しそうなボールペンをさりげなく持つ…。
そして何より、内面から滲み出るキラキラオーラ!
何もかもが私と違う!同じ生物とは思えませんでした。
ギラギラした私は、キラキラした彼女を見て確信しました。
私もIさんみたいに、ゆとりのある生活したい!
ギラギラじゃなくてキラキラしてみたい!
そう思った私は、集中してIさんの話を聞きました。
Iさんが教えてくれた内容は、 主にメルマガ、ブログ、インターネットでの集客についてでした。
イラスト一本で稼ぐことしか考えてなかった私にとって、
ブログやアフェリエイトで、お金を稼ぐことができるというのは
新しい発見でした。
しかし!
イラストレーターとして知に足ついた仕事の取り方も聞いておきたいところ…!
私はIさんに質問しました。
すると、Iさんは…
予想外の答えが返ってきました。
私は、個人の不特定多数というより、企業や出版社と安定した仕事をしたいと思っていました。そんな会社の仕事を、駆け出しのイラストレーターが発信だけで可能なのか、疑問が残りました。
質問会の後は、フリータイム。
Iさんの周りにはたくさんの参加者が集まっていました。
「Iさんに会えて嬉しいです!」
「私もIさんみたいに働きたいです!」
「Iさんは素敵です!」
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定期的に開催しているイベントなのか、主催者と参加者同士の仲がいい雰囲気でした。
初めて一人で参加したギラついた私は、アウェイ。
そして私は、あることに気がつきました。
改めて主催者の方のホームページを開きました。そしてじっくり読み返しました。
すると、そこには…
イラストの実績はショボ、いやほぼなく、
セミナーの実績ばかりだったのです。
セミナーで稼ぐことが悪いわけじゃない。Iさんの教えてくれた内容は、実際に役に立つことでした。Iさんと同じように、人に教えて食べていく仕事をしたい人には、さらなる学びもあったことでしょう。
しかし、輪の中にいるキラキラ星人は、
「私が目指していたイラストレーターとして食べていく方法」は知らない……。
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金欠の私は心の底で叫びました。
その後、私は冷静になり、自分がやるべきことをしました。
セミナー費用を少しでも無駄にしないために、軽食をガムシャラに食べて帰りました。
ー帰宅後ー
私は後悔しました。
私は転がりながら、携帯でセミナー告知サイトを改めて見ました。そこにはたくさんのフリーランスセミナーを開催している講師がいました。
きっとフリーランスになる方法も、フリーランスの人の数の分、 星の数ほどあるのだろう。
私は、「自分だけのフリーランスになる方法」を見つける。
考えて、考えて、見つけ出してみせる…!
珍しく考えすぎてウトウトする中で見つけた「自分だけのフリーランスになる方法」は2つ!
1「自分の理想の働き方や、やりたいことを明確にする!」
2「自分の理想の働き方と似てる人を3人以上見つけて参考にする!」
です!
1「自分の理想の働き方や、やりたいことを明確にする!」
あらゆる情報に流されず、自分が必要な情報を取り入れていくための自分軸、 つまり、自分の理想の働き方や、やりたい仕事内容を明確にする。 そして迷った時はここに立ち返る!
例えばカワグチの場合なら…
いつでも確認できるように、スマホのメモに書きました。また、気まぐれな私は、仕事の理想や目標は変わるので、その都度アップデートしていきました。
とにかく「今」の時点での、自分の気持ちを整理して、情報を掴んでいく。
2「自分の理想の働き方と似てる人を3人以上見つけて参考にする!」
自分の希望である、「働き方」、「仕事内容」を明確にしたら、それを名目ごとに分けて、
それぞれ理想のクリエイターを見つける。情報が一人に偏らないように3人以上見つける。
例えば、カワグチの場合は…
イラストレーターAさん:主に有名企業の広告イラストを描いていて、ブログと著書でイラストレーターとしての活動のノウハウを発信してくれている。=イラストレーターになるためのスキル、仕事の方法、考え方を学ぶ。
WEBデザイナーBさん:小さい子どもを育児をしながら、フリーランスで働いている。現役WEBデザイナーでありながら、講師などもしている。
=育児と家事の両立など、育児をしながら「いい感じ」で働くスタイルを参考にする。
漫画家Cさん:出版以外にもWEBやSNSなど幅広いジャンルで漫画を描いて活動している。ブログで仕事への取り組み方などを発信。
=漫画家として活動するためのスキル、仕事の方法、SNSでの漫画の発信方法などを学ぶ。
理想とする「働き方」や「仕事」をしている複数のクリエイターを見つけて、 いいところをどんどん取り入れてブレンドをしていく感じ。 マネできないところは取り入れない。
理想のクリエイターは、ネットだけでなくSNSで探しました。SNSには、プロのイラストレーターで、仕事のとり方や働き方などを発信してくれている人がいます。
私は片っ端から、気になるクリエイターたちをフォローしました。
現役フリーランスの人は、本業が忙しいため、なかなかセミナーなどには参加できない。
だけど、SNSやブログをチェックしていると、その人たちのイベントや、リアルで会える情報を得られることもありました。
あと、あのセミナーで、もう一つ気になったこと。
それは、会場の空間。
主催者と参加者が仲がいいのは素敵なことだと思います。だけど、あまりにもヨイショヨイショ感が感じられました…。
オタクがリア充に嫉妬してるだけかもしれませんけど。
誰かを「尊敬」ではなく、「崇拝」してしまったら、その人の限定的な情報しか取り込めなくなってしまう。
それだと、うまくいってもその人の二番煎じになってしまいます。
自分の理想の働き方や、やりたいことと似ている人はいても、全く同じ人はいないはず。
あくまでも、誰かのマネではなく、参考にできそうなところを自分の経験を通して、「自分だけのフリーランスになる方法」を見つけよう!
と、誓いました。
セミナー代、5000円札に。
初セミナー参加で失敗をしたカワグチ。
「いい感じで働く」までの物語はまだまだつづく…!
セミナー代5000円への執着がすごい話になってしまいました。正直今でも5000円返して欲しいと思いもありますが、勉強代と思うことにします。
フリーランスの道で、失敗というのは珍しくないことです。
というか、失敗するほど、自分に合っている道が消去法でわかってきたりします。
でもこれだけは言いたい。
会場で出されたごはんは出来るだけたくさん食べて帰ってください。
私は、イベントのためにごはん一食抜いて参加していました。
本当はタッパに入れて持って帰りたいほど、当時は困窮していました。
そして何より、「自分のやりたいことは何か?」を考えてみてください。フリーランスは行動することも大事ですが、それと同じくらい考えることも大事です。「考えて行動し続けること」なのだと思います。
今は情報も溢れていて、あまりにもたくさんの情報をドカンと入れてしまうと疲れてしまうこともあります。
その果てには、何がやりたいのかわからなくて迷子になってしまうことも…。
私も今でもしょっちゅう迷子になっています。
自分のやりたいことは、常に自分が見えるところに置いといてください。
でも、そのやりたいことは、その時々で変わることもあるかもしれません。
私も最初はただイラストが描けたらいいと思っていましたが、「エッセイ漫画描きたい!」「もっと稼ぎたい!」って、どんどん欲が出てきました。
その時々に、自分の心地よさを目印に、進んで欲しいなと思います。
イベントについては、今でも気になったクリエイターさんはSNSでフォローし、イベントがあれば参加するようにしています。 育児中だと、なかなかリアルイベントには参加出来ません。
大体のオンラインイベントがリアルタイム以外でも見れるように、アーカイブで動画配信してくれます。育児中のママは、家にいながら参加できるのでオススメです。
私も今月はオンラインイベントをする予定です。
申込サイトがまだないイベントもあるので、Twitterで随時お知らせします。
じゃあ、またね!
サポートしていただいた売り上げは、新しく面白い漫画を描くための活動資金とさせていただきます。いつも漫画や記事を読んでいただき、本当にありがとうございます!