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悩みのカベはみんなバラバラ

私はエッセイを書く仕事をしています。
今まで、ゴミハウス育ちの話、会社を三日で辞めた話、育児で悩んだ話、夫婦でぶつかった話、、などなど書かせていただきました。

そういう本を出版したり発信するたびに、「同じ悩み」を抱えた方とお話しすることがあります。

同じ悩みを共有できると、「自分だけじゃないんだ」っていう安心感を得られます。
それは縮こまった世界がグイーンと広がっていく感覚。

だけど、悩みを共有するほど気づいたことがあります。

誰一人として、全く同じ悩みを抱えてる人はいない。

悩んでるカテゴリが同じであっても、目の前に向き合ってる壁は、みんなバラバラなんですよね。


例えば、「夫婦問題」について。

「子育てしながらフリーランス」では、夫婦でぶつかったお話を書きました。
ザクッと話しますと、産後に好きな仕事ができなくなり、家事も育児も私が負担して、体調を壊してしまいました。これはあとから話し合ってわかったことですが、このとき夫は夫で、家族のために仕事を頑張ろうとしていたみたいです。そんなことに気づかず2年間ほど不仲でした。
以上、ザクッ。

同じ家の中にいるのに、会話なし。ほんと、辛い日々でした。
詳しい修羅場はぜひ本に書きました。私は今でも読み返しても腹痛起こします。

夫婦不仲から乗り越えていく話は、今まででも一番って言っていいくらい共感してくださる方が多かったです。それくらい、誰かに気軽に話せる内容じゃなくて、自分一人で溜め込んでしまうからかもしれない。

でもその意見の中には、、、
「うちは夫婦仲いいけど家事シェアができない」
「うちは子どもがたくさんいるからもっと大変」
「別居していないだけマシ」
などなど、ほんとに、ほんと〜に、共感だけでなく、いろんな感想をいただきました。

夫婦問題については、厳しい意見をもらうのは珍しくないです。

答えをすぐに決めれないものだから。
一生懸命、悩んでる方が多いから。
似てる悩みの人はいても、全く同じ悩みの方はいないから。

自分のことを完全に理解してくれる人はいないって。
自分のことを完全に理解してくれる人は自分しかいません。

カテゴリは同じ「夫婦問題」でも、掘り下げていけば、みんなそれぞれ、悩んでること、感じてることは、バラバラバラ。

これは、育児でも仕事でもなんでも、同じことが言えます。

今まで私は、誰かが
「夫婦関係で悩んでるんです」って相談を受けたとき、何も考えず「私もです!」って、答えてたんですね。
  
仲間を見つけた!みたいな感じで。
もしかしたら、不快に思った方もいたかもしれないです。

誰かの悩みに寄り添うことはできても、わかったふりしちゃいけない。

私は当事者と全く同じ経験はできないし、その気持ちはわからない。

このことを心がけようと思いました。
プライベートでも仕事でも。

特に仕事。エッセイを描くものとして。

私は悩んでることと向き合うエッセイを書くことが多いです。
でもそれは、読者の方に答えを押し付けるのではなくて、あくまでも私一人の選択肢で体験談であること。

読者のかたが、作品を読んで、それぞれ答えを見つけてもらう。
それを楽しんでもらうことなのかなって思いました。

そう考えたら、誰かや何かに気を使わず、私自身も思い切り書ける気がしました。

カワグチマサミ(@kawaguchi_game



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