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本に味があるならば

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

職場までの通勤時間は絶好の読書タイム。満員だろうがガラガラだろうが、本を手放すことはない。

電車の乗り換えや路線変更の時も、本を持ったまま歩いている人に親近感が湧く。

もうすぐ読み終わるニーナ・ゲオルゲさんの「セーヌ川の書店主」集英社に素敵な問いかけを発見した。

「本に味があるとしたら、どんな味がいいですか? アイスクリーム? 辛いのがいいですか? 肉がいいですか? それとも冷やしたロゼワインとか?」

同著 320頁より抜粋

読書家という生き物は、活字を食べて生きていけないかと思い悩む。

本を食べると言えば、中学時代に読んだ野村美月さんの「"文学少女"と死にたがりの道化」ファミ通文庫を思い出す。

水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べるヒロイン。

良いなぁとも思う反面、お腹がふくれるには何ページ分食べることになるのやら。

それはさておき、本に味がするならば、どんな味がいいだろうか。

最近は心温まる、人の死なない物語が好き。食べ物で例えると何だろう、コーンポタージュ?

私は四半期一くらいで本のジャンルがコロコロ変わる。以前はミステリーに嵌まり、その前は近現代文学に凝っていた。

それって食べ物で例えたら、甘いものを食べた後は、しょっぱいものを食べたくなるのと同じようなことなのだろう。

ハンバーグのような重厚な本を読みたい、寝る前にはホットミルクのような作品がいい、スコッチのような癖の強い物語を得たい。

その人が本にどんな味を求めているか、ソムリエのように提供できたらかっこいい。

そのためには、何千冊もの本を味わわねばならないだろうか。

ちょいと一齧り。

うーむ。なんとも芳醇でケミカルなお味……。

……。それではまた次回!

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