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私とハイヒールと

いつもガシガシ履いていたお気に入りの靴が破けました。
次のお気に入りが見つかるまでとりあえず家に封印してある靴を引っ張り出し、つなぎとして履いてみることにしました。

6センチの赤いハイヒールです。
(正確にはミドルヒールかもしれない。6センチはそこまで高さは無いので。でも、この記事ではハイヒールとしておきます)

すっかり忘れていたのですが、私ハイヒール履けない人でした。
失敗した!失念してた!だから家でずっと封印されてたんだよ!

…と久々に悲しみに打ちひしがれました。

ハイヒールってご存知ですか?ご存知ですよね?
かかとが高い靴です。電車で踏まれると痛いヤツ。有名どころで言ったら「クリスチャン・ルブタン」とか。検索すると素敵なハイヒール画像が見れると思います。

再認識したのですけれど、ハイヒールは歩くのに向いていないです。あれは歩かない人用の靴です。天上人の履く靴。
誰だ。こんな靴発明したヤツ。歩かない人用の靴って何やねん。お飾りか?

でもね、ハイヒールを履くと脚が長く見えるし背筋がシュッとするし、カッコ良いのです。
カツカツ鳴らして歩くのがカッコ良いの!ランウェイを歩いている気分になります。誰かに向かって「君は坊やだからさ」とかってキメ台詞が自然と出てきそうになるくらい気分が盛り上がる特別な靴なのです。
(カッコ良いと思われる台詞で真っ先に頭に浮かんだ台詞がそれ↑)

会社の行き帰りくらいちょっとハイヒール履いても大丈夫だよねと思いきやダメでした…足がやっぱり痛くなりました。足が悲鳴を上げていました。
なぜなら、私は足の甲がうすぺったい族だからです。

ハイヒールはかかとに高さがあります。平たい私の場合は靴の甲の部分で足を支えてくれないので、傾斜で足が前の方に滑り落ち、足の指が若干折りたたまれた状態になります。体重がつま先にかかるのです。
これが痛いのです。
解決策としては、指の付け根の部分にクッションをひいて甲の高さを出し、支えることです。
これがまた絶妙な厚さのクッションがなくて、厚みがあり過ぎると甲を圧迫して痛いし、薄いと意味ないし…靴によって甲の厚みが変わるし…
ワンサイズ下の靴にして足全体を締め付けるって力技もあります。

私とは逆に、甲に膨らみのある人は履く口が引っかかってしまい足が靴に入らないってことがあるようです。うむ、難儀だ…

というわけで私にとってハイヒールを履く行為というのは痛みとの戦いなのです。まさに苦行。

時々ハイヒールを履いて颯爽と歩いている方をお見かけしますが、それは痛みと絶賛戦っている最中なのか(足が痛くなった時の用に予備の靴を持ち歩く人もいます)、自分の足にピッタリ合っているハイヒールなのか…
とりあえず特殊スキルを持ってる人です。尊敬の眼差し。何であんなに歩けるの?特訓したから?女優さんとか、ハイヒール履いてドラマ撮影してたり走ったりしますし、もはや超人の御技に近いのでは?というか超人じゃない?すごっ!

私が小さい頃、母のハイヒールを勝手に履いてマンションの階段からずっこけた記憶があります。
母は6センチなんて比じゃないもっとイケイケなピンヒール(ヒールの部分が細くつま先がとんがってるヤツ)を履いていた気がする!と思い出し、若かりし頃はどうしていたのか聞いてみました。

「痛くても、足が変形してでも履きたいから履いたよね」

…って。何かもうその執念たるや凄いなって思いました。私には無理だよママン…

そんな感じで私は先日よりぺたんこのお気に入りの靴を探す旅に出ているのでした。
でも、ハイヒールも(たまには)履きたいかもしれない。ヒールの靴でデニムとかスカートとか履いたら超カッコ良いもんね。そして「君は坊やだからさ」って誰かに言ってみたい。そんなことよりも何よりもせっかく買った封印しているヒール達がもったいないし。。。

封印しているヒール達は革靴なので、痛みに耐え頑張って足に馴染ませればフィットするかもしれません。
革靴も履き始めの頃は足にマメとかができて(この状態のことを「靴に噛まれた」というらしい)でもその足に馴染む過程を楽しむ靴好き猛者もいるらしいです。
そうか…私も今はヒールに噛まれてる状態なのかも。靴を履くのも努力が必要なのね。でも、私はそこまでのガッツ持ち合わせてないよ…ごめん。

天気が良くてテンションMAXで元気もりもりの日があればまた履いて足に馴染ませていこうかな(そんな日は来るのか?)

「今日は何を食べようかな?」って感じで、「今日は何を履こうかな」っていう選択肢の中にハイヒールが入っているととても良いなと思ったのでした。
道のりは非常に遠そうですが。

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