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「ロシアが攻めてくるかもしれないから」

お仕事で日々忙しい人が、「今年は行ける限り野球を見に行こうと思ってるんだ。ロシアが攻めてくるかもしれないからね。」と言った。


次の日、ふとその言葉を思い出した。
その人は、毎日のニュースを見てそう決めたのだろう。
去年は大好きな野球を一度も見に行けなかったと言っていた気がするから、そんな風に自分の楽しいことをたくさんしようなんて、その人にしてはすごい変化だなと思って嬉しかった。

でも本来は、「ロシアが攻めてくるかもしれないから」ではなく、ただ大好きな野球を行ける限り見に行けばいいんだよな、と思った。

どうしても普段は目の前の色々やらなければならないことから優先的に考えて、夢とかお楽しみは後回しにしてしまいがちな気がする。
ロシアが攻めて来なくても、明日事故や怪我や天災が起こるかもしれない。それは大地震やコロナで深く思ったはずなのに、どうしても時間が経つと通常の思考に戻ってしまう。

戦争は当たり前に絶対反対だけれども、起こってしまっている現実はある。
この戦争を通して、日々を、自分の好きなことに費やす時間を大事にする人がこうして1人でも増えるのだとしたら、せめても、本当にせめてもだ。そういう人が増えるということは戦争とは逆の力になると思うから。

じゃあ私はこの後、昨日その人にもらったマリーゴールドの植木鉢を買いに行こう。そしてこの気持ちの良いお天気の中、ベランダで植え替えをしよう。
それからコーヒーを飲んで読み途中の本を読んで、夕方になったら愛犬とお散歩に行き、夜ご飯は子供達のために美味しいごはんを作ろう。

本当にやりたいことをやっていこう。
やりたくないな、嫌だな、と心がチラッとでも感じることからはなるべく離れよう。

それが私にできる平和活動。
ロシアが攻めて来ても来なくても、今、私にできる唯一のこと。

そんなふうに思った。

***おまけ***

その日見つけた植木鉢に書かれていた英文。

"When it rains look for rainbows, when it's dark look for stars."
     
雨が降っているときは虹を探そう。暗いときは星を探そう。

『幸福な王子』の作者オスカー・ワイルドの言葉だった。

「どんなときも希望を持ち続けよう。
困難なときこそ、問題に目を向けるのではなく物事の明るい面を見て楽しいこと、良いことを探そう。」



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