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台湾で日本人が起業する際、簡単モード、普通モード、難しいモード、の3種類がある

*本記事は2023年5月10日にFacebookに投稿した記事の転載です

台湾在住もう足掛け20年で、前職で多くの日本人経営飲食店を見てきて、自分自身も飲食店経営をして店を潰した経験もあれば、今現在きちんと店を経営できてる経験もありつつ、また飲食店に限らず別業態での友人知人の状況も観察した中での、現時点、私が思う、台湾で稼いで生きていくという、このゲームの特徴というか攻略法というかを、簡単にまとめてみる。巷の台湾起業情報などとは全然違う、実体験に基づく超現実目線。なお、本文における成功とは、年商何億円とかそういう話ではなくて、閉店倒産などコケることなく自分や家族が生活していけるという、まず、そのスタート地点に立てるという目線として聞いてください。

では、先ず、有利な点、楽な点から話しましょう。それはズバリ「集客で圧倒的に有利」です。日本人がやってる○○というのは、それが飲食店であれ、美容室であれ、学習塾であれ、内装工事であれ、セレクトショップであれ、何であれ、「行ってみようか」という動機付けが生まれます。商売が他者との競争という側面がある中で、この集客が有利というのは非常に強いです。なので、集客はさして考えなくてもいい。←これって凄いよね笑

しかしながら、そんな集客有利な舞台設定でも、数多くの日本人プレイヤーが失敗して閉店倒産を余儀なくされ日本へ帰国したり、行方不明になったりしています。

何故か。

その理由と傾向と対策を示します。

実は、このゲームには、簡単モード、普通モード、難しいモード、の3モードがあって、皆さん、知ってかしらずか、全ての日本人プレイヤーは何れかのモードを選んで、このゲームをプレイすることになります。そして、各モードのゲームクリア率、つまり成功率は、私の体感値で大雑把に以下の通り。

簡単モード:成功9割、失敗1割
普通モード:成功5割、失敗5割
難しいモード:成功1割、失敗9割

こんなに違うの!?と思われた方いると思いますが、はい、私の足掛け20年の台湾経験体感値では、本当こんな感じ。

では、モードの違いを説明します。

簡単モード:台湾人と結婚してるか、台湾人の親戚がいるか、台湾人の愛人がいる。
普通モード:永久居留証を保有。
難しいモード:上記の何れもない。

ちなみに私自身は、かれこれ十数年前に難しいモードで失敗してて、今は簡単モードで成功してます。そして、この十数年間で難しいモードでゲームをプレイした数多の日本人が失敗して離脱して行くのを見てきました。

なぜ、モード違いで、ここまでの差が生まれるのか、を、ざっくり説明しますと、要は、本国籍国民であれば、まあまあ許されるようなことでも、外国籍であれば許されない、というようなことります。例えば日本に於いても日本人なら許されるけど外国人なら許されないというようなこと。この差において、税金の額だったり、政府絡みの対応コストだったりの負担が歴然とした差になって現れます。

例えばの話、仮に利益1000元として、そこから税金やら何やらを差し引いて、最終利益として、簡単モードの人は手元に800元残るけど、難しいモードの人は手元に500元しか残らない、みたいな事になる。この差はとてつもなく大きい。この差300元を簡単モードの人は設備投資に回してもいいし、顧客還元サービスしてもいい。お客さん側からしたら、この300元差は見えないので、相当な印象差になる。

また、その差300元は、概ね何なりの運営必要経費なわけであるが、それは寝てる間に勝手に支払われているわけではなく、自ら動いて納める必要があるわけで、ここに時間と体力というリソースを持っていかれることになる

つまり、各モードで、時間、金、体力、というリソースのかかり方が全然違うのだ。

難しいモードを選んだ人で最初のうち気合いで時間と体力をかけても、簡単モードの人とは運営必要リソース量が違い過ぎるので、日が経過するとともに、その差が重くなり、やがて難しいモードの人は疲弊して脱落することになる。

例えば、一例を挙げると、資本金50万元入れたらビザ取れて起業できるとか、それは確かにビザ取れるという話だけであって、そのビザを維持するための必要コストも必要なわけだけど、それは簡単モードの人には必要ないコスト。

仮に、マラソンに例えると、方や重さ1キロのバーベルを持って走って、方や普通に走るようなものなのだ。

また、このゲームには裏技が色々あり、その裏技は台湾人なら誰でも使える裏技で、バトルの場つまり競合がいる状況下での商売おいて、ライバルになる台湾人や簡単モードの日本人が普通に使えるけど、難しいモードの外国人は使用不可能、そんなのもある。裏技アリと裏技ナシがガチ対決して結果どうなるのか。

結果

簡単モード:成功9割、失敗1割
普通モード:成功5割、失敗5割
難しいモード:成功1割、失敗9割

となる。かく言う私は今現在成功できてますが、それは簡単モードでプレイしているから。ただ、それだけ。※繰り返しになりますが、ここで言う成功とは年収何億とかの話じゃなくて、転けずに生活できてるの意味です。

となると、このゲームを攻略する、クリアするとしたら、何の商売をするかとか、経営戦略とか、そういうのはどうでも良くて、まずはモードを上げる、モードアップを如何にするか、ということを考えたほうがいい。

逆に言うと、自分自身が簡単モードにいる人で台湾で何か稼げることしたいという人なら、やったらいいと思う。

私含めて小市民一人の力なんてたかが知れてる。大差無い。己の実力で成功失敗を決定付けられるような人間はごく僅かだ。スーパーマンじゃない人間にとって大事なのは、何の商売するかじゃない、何のモードでプレイするかだ。

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