1994年9月 ブーメラン的なパリ日記5(終)
【まとめ】パリ最終日、昼前には出国というので朝も早よからシテ島へ。小鳥市とノートルダム寺院を見物。ホテルに戻りあわててチェックアウト。いそぎ空港へ。飛行には間に合うのか……あれ、何だか巷の空気がじゃっかん違うような……帰りの飛行機では謎映画。その印象が強すぎで何かと吹っ飛びました。
9月25日(日) 晴
6:00 起きる。朝食
7:00 パリ見物も最後となったので、本日はシテ島へ。小鳥市があるというので。
しかし空港には11時までには着かないと、11時半にチェックインなので気持ちはやや焦り気味だったが、それでも朝のシテ島たのしみ。
小鳥市は朝日の中、すでに盛況だった。
せっかくなのでノートルダム寺院にも入る。
東側、ミサが響いていた。
寺院外では手回しオルガンのおじさんが歌いながら何か弾いていた。脇のかごにお金を入れてから写真撮るジェスチャーしたら、うんうんとうなずいたので一枚パチリ。
お金を入れずに遠くから写真を撮ろうとしている観光客には歌の合間に片手を振り回して罵声を浴びせているので、かなりビジネス色つよし。
そしてディズニーランド帰りらしいTシャツを着た小さな少年が通りかかると大きな声で「でぃずにーごーほーむ!」とやっぱり手を振り回して威嚇している。うん、敵はみっきーさんか。国際問題なんだね。
ひととおり見てからまたメトロでホテルまで戻る。
10:00 ホテルをチェックアウト。徒歩で北駅へ。
北駅から電車に乗る。
昼の北駅はごく普通に明るい、さわやかな駅。
もちろんカラの注射器なんて落ちてません。
それにしても、と駅を出る時に急に不安になる。パリに入る時、空港から駅まで、けっこう時間かかったんだよね、帰りは間に合うんだろうか……
手続きとかもあるし、ギリギリ過ぎないか??
何となく焦りが見えたふたり、あと少しで空港というあたりで、ふと町の時計を見ると、なぜか時間が変。
自分たちの腕時計(パリ時間)より一時間早いでは!
Nが気づく。「夏時間終わったのでは?」
そう、その日から冬時間になっていたのでした。
11:00過ぎ(実はまだ10:00過ぎ)全然気づかなったふたりは安堵の吐息をついたのでありました。
そこからは余裕ができたふたり、空港をひやかしまわる。
11:30 出国審査。
14:00 イリューシン86、またまた「チャイコフスキー」で離陸。
座席上部にあるスクリーンでやっていた映画が、よく分からないロシアとどこかの国々との合作エンタメものだった。男女のグループが悪の組織に追われて巨大なマトリョーシカに隠れたがそれをライオンがじゃれついて転がしてしまったり、飛行機と自動車のカー(?)チェイスがあったり、多分コメディ要素の強い冒険活劇。最後はハッピーエンドだった、かなあ?
タイトルが長くて「〇〇は晴れ、ベオグラードは曇り」みたいな。記憶違い多いかも。
(※どなたかこの映画ご存知のかたいましたら教えてください。保管していた飛行機の案内パンフがどうしても出て来なくて。そこにはタイトルがあったような…)
映画があまりにも強烈でNと真っ暗な飛行機内で腹抱えて声に出さずに笑うのが大変だった記憶しか残っていない。乗り換えの記憶すらなし。
そうそう、パリ発の時は三人掛けのうち窓側だったか通路側だったかの隣人が、白人男性でとても神経質そうな感じだったので最初は気を遣ったのだが、話してみるとなかなかいい人だった。フランス人で飛行機で眠ったことがないそうだ(やはり神経質)、落ち着きがなく、飛行機キライオーラが出まくっていた。マダガスカルにフランス語教師として行く、って言っていたけど、モスクワ乗り換えなのかな?
がんばれ。彼のためにも飛行機落ちないでほしいね。
なんだかんだつつがなく、落ちない飛行機で食べて寝て映画で笑っていたふたりは、気がついたら
9月26日(月)
14:00頃 成田空港着!
まさに、ブーメラン!!
おしまい