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比べられないことの話

文章を書いて公開する場所は、実はたくさんある。Twitterだってそうだし、インスタやブログサービスもそうだ。創作もそれぞれ特化サイトがあって、何なら自分でサイトを作ったっていい。

色んなサービスのお世話になってきたけれど、今はエッセイというか日々を落とし込み、考える媒体としてnoteを使っている、と思う。

それならブログでも良いようなものだが、どうしてnoteに落ち着いているのかな。

ふと考えてみて、ひとつの要因にランキングがないからというところに思い至った。

(私の知識不足でランキングがあったならごめんなさい)

ブログを作る。記事を書く。その上で読んでもらいたいとなると、ジャンルやテーマに沿ったランキングに参加するのが手っ取り早い。知名度も実績もなければ、見つけてもらうことは難しい。この世の中、たくさんの人間が自分を発信しているから。

でもランキングに参加するというのは、順番がつくということだ。最初は読んでくれる人がいるだけで嬉しくても、次第につけられた番号にそわそわしてしまう。

少なくとも私はそうで、ランキング上位者を妬んだり才能ある人が羨ましくて仕方なかったり、自分の文章を書くという目的をしばしば見失う。

noteはランキングがない。

内容自体の魅力、適切なタグ。

見てもらいたいなら磨くべき力はたくさんあるけれど、書けば誰かが見つけてくれる。

砂漠に落とした小石みたいな存在だって、誰かが拾ってくれる。

自分の考えが完璧で正しいわけはないけれど、小さな肯定感が私を助けてくれる気がするのだ。

誰かと繋がるという、強いものではなくていい。私が落とした言葉が、通りすぎる誰かの何かに触れて、少しだけ残ってくれたなら、なんて幸福だろうか。

比べられないこと。

自分で自分と誰かとを比べて、価値を勝手に決めること。

その基準は『数字』。

売り物なら、気にするべきだ。

だけどこの場所の、この文章は、書くことを仕事にしたい人間が借りた、自分の為の小さい部屋みたいなものだ。

気にしなくてよいことがひとつ減る。時々それは身体を軽くしてくれる。

そちらのあなた。扉は時々閉まっているけれどまだ鍵は掛かっていないから、興味があれば覗いてね。

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