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「誰かのマネ」から始めていい。大企業に勤めながら、地域デザインのプロになるまで

2008年、黒船と言われたiPhoneが上陸。当時、ケータイの商品企画を担当していた僕は断崖絶壁に追い込まれました。ガラパゴスケータイと比喩されるように業界内、いや、自社内だけに閉じこもっていては危機的状況を打破できないと感じ、越境と共創という新しい活路を歩み始めたのが2010年。

Future Innovation Cafe、のちの企業間フューチャーセンターの仲間と出会ってワールドカフェやフューチャーセッションにというマルチステークホルダー同志による対話を通じた価値創造に衝撃を受けると同時に、会社と地域に水平展開しながら、まさに人生100年時代、人生三毛作時代の二毛作目を歩み始めました。

水平展開と書くとカッコイイけど、企業間フューチャーセンターで学んだことの真似。商品企画を担当していたこともあり、真似ということに拒否反応があったのですが、真似を肯定的に受け止められるようになったのもこの頃です。

単なる真似ではない。真似に少しアレンジする。
イノベーションは、これまで組み合わせたことのない要素を組み合わせることによって新たな価値を創造すること、つまり、新結合による価値創造

イノベーションの本質をわかりやすく理解できたのが「TTPS」という考え方。
スポーツなどではプロ選手の真似から入って型を覚えることから始めるのにビジネスではオリジナリティを追求して非効率なことが多い。そのような中、リクルートではTTPがスタンダードになっている。TTPは徹底的にパクる。
TTPができたら守破離の破。自分なりのノウハウを付加して進化させる。TTPS、つまり、徹底的にパクって進化させる。
イノベーションと同様。新しい要素を組み合わせることで新たな価値を創造する。


TTPS(徹底的にパクって進化させる)という言葉と考え方に出会ってから真似ることに対する拒否反応がなくなりました。もちろん、真似るだけでなく、ちゃんと進化の要素を入れる。TTPでなく、TTPS。

真似から始めて、自分なりの視点を加えることでTTPSにする。イノベーションという言葉にハードルの高さを感じている方は、ぜひ、TTPSから始めてください。TTPSは、イノベーションそのものです。

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