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メンターがコーチング受けてみた

自己紹介:いち

メンターと言っても、勝手にメンターをしているだけなのですが、先日「コーチング」を受けてきました。以前からずっと気になっていたコーチング。自分は日々マネジメントをする中で、チームメンバーに対して”コーチング”のようなことをするのは多々あります。また、会社の制度の中で、過去に数回「キャリアカウンセリング」を受けたことがあったのですが、当たり障りのない話をされて終わり、という印象でした。そのため、興味本位でコーチングを予約したものの、正直ほとんど期待していませんでした。

コーチングは一発で終わらないという前提のもと、継続して続けているのでまだ終了した総括、ではないのですが、現時点で感じたことをお伝えできればと思います。

結論:なんだかんだで「かなり良かった!」

現時点で「やって良かった!」という印象です。

コーチングの良かったポイント
1)気遣いなく、一方的に、安心して話せる
2)キャリアを語る上でよく出てくるキーワードが炙り出された
3)キーワード「自信」について、自分なりの解釈をすることができた
4)将来のキャリアに対する不安が解消されつつある
5)コーチングネタで自分語りができるようになった

今回は、まず「なぜそもそもコーチングを始めたのか」と、「コーチングはどんな形式で進めているのか」についてお話しした上で、良かったポイントを詳しく説明していきます。

なぜそもそもコーチングを始めたの?

コーチングを受ける、という人はおそらくかなり少数派かと思うのですが、なぜコーチングを受けるに至ったのか。このコーチングを受けよう、という意思決定をするにあたっては2つの要素がありました。

(1)心の仕組みの把握に興味があった
現在の会社に入社する前、課題図書としてこちらの本が紹介されました。

当時は読んでも難しくてきちんと理解できず、途中で投げ出したのですが、大雑把に自分の記憶を辿って解釈をすると・・・

・ある特定の外部刺激を受けた時、それに対する反応は人によって異なる
・しかし、丁寧に観察すると、一人の人間は、同じ刺激に対して、同じ反応を取りがちである
・これは、心が機械のように、Aという刺激を受けたら、Bという反応を返す、という構造になっているからではないか
・その心の構造を、機械のように仕組み把握しようという試み

というような趣旨だったかと思います。

カウンセリングを1年ほど継続して受けている友人と先日話す機会があり、その経験をシェアしてくれたときに、この本のことを思い出しました。その人と話をしていると、自分の心の構造を、非常によく理解していて、純粋にすごい!と感じました。まさにカウンセリングやコーチングは、他人の力を借りながら、自分の心の構造を把握する手段の一つである、と思い、さらに興味を持ちました。

(2)サービスの進化
この「勝手にメンター」を始めるにあたって、同じような取り組みをしているサービスを色々と見た時期がありました。コーチング自体は昔から知っていたのですが、調べるうちに、コーチングやメンタリング領域でこれほどまでにサービスが増えて進化しているのか、と改めて知りました。これまでは、カウンセリングやコーチングなど、誰にお願いすれば良いかもわからず、価格帯も不明瞭という印象があったのですが、今は様々な選択肢が出てきており、本当に便利になった、と感じています。

コーチングはどのように進めているの?

現時点でコーチングは4回実施済ですが、下記のようなステップで進めています。基本はZoomでの会議、1回1時間という枠組みです。

コーチに依頼した「解決したいこと」
”将来のキャリアに対する漠然とした不安を持っている状態を解消したい”
(相当曖昧な悩みをぶつけてみました。これでうまくいくのか・・・)

これまでのコーチングの流れ
【初回】自己紹介、趣旨説明、フリートーク
【2回目】初回に出された課題「過去と未来の棚卸シート」を見つつ深掘り
【3回目】2回目で出てきたキーワードの更なる深掘り
【4回目】キャリアを発展させるための心構えの深掘り
【次回予定】4回目に出てきた前向きに働くためのキーワードの深掘り

基本は、自分で解決したい課題を持っていく。それに対して、まずは自分から語るように促してくれる。その自分が語った内容について、気になったことやポイントと思われることを質問で深掘りしてくれる。という形で進んでいます。

コーチングを通じて、何かアドバイスをもらう、理想像や価値観を押し付けられる、ということは全くなく、とにかく自分が語る内容に対して、なぜそう行動したのか、そのときにどんな気持ちだったのかを、ひたすら質問される、というやり方です。

こんなことを数回続けるうちに、期待以上の満足度が得られたので、早速その満足ポイントについて書いていこうと思います。

コーチングを受けたで感じた満足ポイント5点

現時点でこのコーチングを受けて非常に満足しています。満足ポイントはおおよそ下記の5つです。

コーチングの良かったポイント
1)気遣いなく、一方的に、安心して話せる
2)キャリアを語る上でよく出てくるキーワードが炙り出された
3)キーワード「自信」について、自分なりの解釈をすることができた
4)将来のキャリアに対する不安が解消されつつある
5)コーチングネタで自分語りができるようになった

1)気遣いなく、一方的に、安心して話せる

自分は普段は、よっぽど自分が語りたい内容がない限りは聞き役に回ることが多いです。話す時も、一方的に自分の話を聞かせ続けることで、相手にストレスを感じさせることも気になってしまいます。まとまっていない話、面白くなさそうな話、これを気にせず話すには相当の勇気がいるので、なかなか普段はできません。

この「勝手にメンター」を一緒にやっている3人の仲間は、まとまっていない話も全力で受け止めてくれる、という信頼感があるので、自分の話も安心して話せる心地よさがあります。それでも、流石に1時間ぶっ続けで自分の話だけをする勇気はなかなか持てません。

そんな中、自分にとってのコーチの存在は、

・社会人としても人生の先輩的な年齢
・コーチングを受けている自分の話を掘り下げること自体が会話の目的
・コーチング以外の利害関係が絡まない(仕事の内容やプライベートの内容もぶっちゃけて話すことができる)

であるため、相手に何の気を使うこともなく、対して考えていない、まとまっていない発言も気軽に発言できます。最初の方は、ぼんやりした思いつきの発言をすること自体に恥ずかしさや抵抗がありましたが、少しずつ慣れてきた、と言う印象です。

話すという行為、頭の中だけに浮かんできたものを、言葉にして外に出していくということを通じ、新しい自分の考えの発見や、思考パターンが整理されていく、という効果を実感しています。まさにnoteで文章を書くことを通じても同様のことを感じており、アウトプットの重要さを実感しているところです。

特に、相手のことを気にしすぎて、普段なかなか自分の考えを発言できない人は、発言することによって得られる気づきや頭の整理の機会を損失しているので、全力で話を受け止めてくれるコーチングという枠組みはおすすめです。

2)キャリアを語る上でよく出てくるキーワードが炙り出された

自分のキャリアの話をする際に、とても頻繁に出てきたキーワード。それが「自信」です。こういう時は自信があった。これで自信がついた。自信を持ちたい。自信が足りない。自分が無意識に発言する中で、「自信」という言葉が頻繁に出てきたこと、そしてこの「自信」というキーワードは、「不安」というキーワードとセットで使われることが多いことをフィードバックとして受けました。

この「自信」というキーワード。改めて振り返ってみると、自分がよく使うキーワードであり、自分の心の状態を大きな割合で支配している言葉かもしれない、と感じました。自信がある時は、いろんな物事が順調に進んでいく。自信がないときには、色々と考えなくても良いことを思い悩み、手が止まってしまう。

この「自信」というキーワードの理解が、自分の心の理解につながるのでは、ということで、「この自信というキーワードは、自分にとってどんな存在なのか、言葉にしてみてください」という宿題をもらいました。

自分が無意識に発言した言葉を、第三者の視点で拾い上げ、意識を向けさせてくれるという、非常に面白い気づきが得られる経験をすることができました。

3)キーワード「自信」について、自分なりの解釈をすることができた

それから次回のコーチングまでの3週間。日常生活を過ごす中で、自分が自信を持つ時、失う時はどんな時なのか。その時、どんな気持ちになるのか。というのを意識しながら過ごす期間が続きました。

そして3週間後、自分と向き合う中で、自分なりに「自信」というキーワードに対するイメージが湧いてきました。自分にとっての自信を説明する言葉、それは「ガードレール」という言葉です。

これまで、「自信」という言葉に対しては、前のめりで主体的、積極的に前に進んでいく推進力のような印象を持っていました。しかし、改めて自分の行動・気持ちと向き合ってみることで、自分にとっての自信とは、「安心感」を与えてくれるもの、ということがわかりました。なくなると不安になって歩みが遅くなってしまう、それがあることで安心して全速力で走れる存在。

人によって、一つ一つの言葉の定義が違うというのを、自分自身の経験で改めて実感した瞬間でした。自分の心の在り方に大きく影響する「自信」というキーワードを自分なりに理解できたことで、気持ちが落ち込んだとき、不安になったときには「ああ、今はガードレールがなくなっている状態なんだな」と客観的に受け止められそうな気持ちになっています。これは自分にとって非常に大きな収穫となりました。

4)将来のキャリアに対する不安が解消されつつある

では自信がガードレールなら、そもそも自分を前に進める原動力はなんなのか?これはまさに今自分と向き合って、掘り下げている最中のトピックです。前回のコーチングで出てきたキーワードが、非常に言葉すると安易なので恥ずかしいのですが「ワクワク感」というものでした。このワクワク感の特定、ということに現在向き合っています。

”将来のキャリアに対する漠然とした不安を持っている状態を解消したい”

これが、今回のコーチングを始めたきっかけとなった自分の問題意識です。自分が楽しいと思う仕事をやれている時は、この漠然とした不安は薄れます。しかし、会社員である以上、いつでも自分が楽しいと感じる仕事をできるとは限りません。そんな時、またこのままでいいんだろうか、という漠然とした不安が出てきます。この状況をどうやって解消するのか。

この状態の解消には、まずは、楽しいと思う仕事をやれている時の自分の状態(ワクワクしている状態)を言葉で説明できるようになることが重要というアドバイスをもらいました。このワクワク感を感じている状態が言葉で説明できるようになれば、一つ一つの事象に、どうすればワクワクする状態になれるかを考え、想像できるようになる。そうすることによって、外から与えられる仕事によって自分の気持ちがコントロールされる状態から解放される。周りがどんなに変化しようと、自分の気持ちから出発して物事と向き合えるようになる。

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外からの刺激によって自分の心が影響されるのでなく、自分起点で外部の変化に対して向き合う、という物事に対する向き合い方の矢印の変化

自信というガードレールでしっかり舗装された道を、ワクワク感に導かれながら、興味の向くままに、人生を全速力で走っている状態。これこそが、将来のキャリアに対する漠然とした不安から解放されている状態なのでは、というところまで行きつきました。

果たして、ワクワク感の定義によって、目的達成ができるかどうかは現時点では不明ですが、この考えの先に一つの答えがあると思うと、文字通り、今は「ワクワクしている」状態です。

5)コーチングネタで自分語りができるようになった

このnoteでのシェアも、完全に自分語りをしたいから語っているようなものです。ここまで丁寧に読んでくださり本当にありがとうございました。

今まで自分のことを語ることに対して、かなりの抵抗を持っていた自分にとって、このコーチングのプロセスやそこで得られたこと、という建前のもと、自分語りをできるようになったというのはとても嬉しい収穫でした。

自分のことを話すことに対して勇気が持てない、という自分のような人間も、一つの体験談として自分の心の状態をオープンにして他の人とシェアできる、というのはとても嬉しいです。

まだ終了していないので、今後どういう形で着地するか、いつまでコーチングを続けるのかは未定ではありますが、現在のところ、「コーチング、かなり良かった!」という状況です。

コーチング、気になる人は試す価値あり

本記事は特定サービスの紹介記事ではないので、どこを使った、誰がコーチをしてくれた、という話は特に触れません。しかし、コーチングについて気になっている人がいれば、ぜひ一度やってみることをおすすめします。

コーチングを受けることをお勧めする人
・普段聞き役になることが多い人。
・自分語りは恥ずかしくてなかなかできない人。
・自分の心の構造を少しでも理解したい人。
・漠然としていても良いので、解決したい悩みがある人。
・話のネタが欲しい人。

コーチングと言っても、様々なサービスが出てきているので、上記に当てはまる方、気になった方は、ぜひ色々と探して試してみると面白い発見があると思います。

以前、ある若手起業家の方のインタビュー記事を読んだ際に「この人は、自分の心の構造のことをすごく理解している、かっこいい、、、」と思ったことがありました。わかっているようでわかっていない自分自身のこと、これをきちんと(魅力的に)他人に語れる、というのは純粋に憧れます。そんな状態になれるべく、もう少しコーチングを続けていこうと思います。ご興味ある方は是非一度お試しを!

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