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ホッケーをメジャースポーツに!! その8

はじめに

「ホッケーをメジャースポーツに!! その8」です。

その7では、三重県にフォーカスして「更なる盛り上がりに向けたアイデア」を考え、三重に根ざしたホッケー循環(H-Junkan)を書きました。三重県の特徴を踏まえてまとめましたが、今回は全国的に見ても大きな課題であるホッケー競技者のキャリア(就職)についてまとめたいと思います。

ホッケーをメジャースポーツに!!の想いで、その8 です。

タイトル:「ホッケーをメジャースポーツに!!」FBグループ名より 
写真:ATHLETE LIVE
  (https://athlete-live.com/hyoushoudai-cate/ono-mayumi_01/)より
  ダブルキャリアを実践されている小野選手素敵です。



ホッケー競技者のキャリア(就職)

その7で、三重に根ざしたホッケー循環(H-Junkan)を書きました。

20200704_アイデア2

記載した三重県のトップアスリート就職支援事業の情報は下記です。

・トップアスリート等の採用をお考えの企業:213社(20200516現在)

・求職登録を行っている選手一覧:11名 (20200630現在)
  ※ホッケー選手も2名

出典: http://www.mie-sports.or.jp/home/athjobmie

この数字だけ見ると 求人 > 求職 なので、売り手市場で就職しやすい状況に見えますが、ロケーション・条件面でのアンマッチが多いと想定されます。

スポーツ全般でアスリートの競技レベルとアスリートと企業の条件マッチングについてイメージをまとめてみました。

参考:https://www.joc.or.jp/about/athnavi/

20200712_アスリート雇用条件イメージ

トップ選手は、練習拠点、練習時間、合宿・試合等での遠征、そして費用面が譲れない条件になると思います。企業側としても、経営の観点で様々な側面から検討をして条件面を設定していると想定されます。

企業の観点で、アスリートを雇用する理由は下記のようです。

理由1.地域貢献のため 37.8%

理由2.会社としてアスリートを応援するため 33.3%

理由3.多様な人材を集めるため 31.1%

出典:https://athlete-career.mynavi.jp/dualcareer/
2018年マイナビ社調査
※全国500社からの調査結果、うち300~999人従業員規模回答抜粋

理由1.2.については、昨今企業に求められる社会貢献活動ともとれますが、アスリートを同僚・地域の一員として応援する気持ちは基本だと思います。理由3.ですが、詳細はわかりませんが、企業としての事業での期待をしているのだと考えます。

アスリートの競技人生を考えた場合、トップレベルの期間は限られますので競技との付き合い方に伴い勤務条件も柔軟に変更しつつ仕事(事業)でも活躍をしてもらうのがアスリートと企業にとって望ましい状態です。

私は、トップレベルで活躍するアスリートは、アスリートとして成長する過程で企業での事業へ貢献できる能力を個人個人で差はあると思いますが備えていると考えています。

その考えを整理していきますが、まず整理するための情報を説明します。

最近、“非認知能力”が最近注目されています。“非認知能力”はIQや偏差値など数値化できる“認知能力”以外でしっかりとした定義はありませんが、2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授が、幼少期に非認知的な能力を身につけておくことが、大人になってからの幸せや経済的な安定につながると主張しています。

”非認知能力”は人によって使い方が区々で定義がしっかりされていないで、今回の整理においては各種文献を包含的に整理している一般財団法人 日本生涯学習総合研究所がまとめた能力の要素を活用したいと思います。

20200712_非認知能力

20200712_アスリートのスポーツにおける能力向上

中学校・高校での部活動をイメージして、スポーツにおける能力向上をまとめました。スポーツ活動において、組織に属すること、試合・大会を目標とした日ごろの練習、試合・大会当日をとおして“非認知能力”の要素は全項目向上することが期待できます。

全項目の向上が期待できますが、もちろんチーム運営、コーチング、周辺環境によって濃淡が強くでます

スポーツ庁が旗を振り“デュアルキャリア”の啓蒙活動がされていますが、競技と仕事の複業の重要性を唱えても現役アスリート(学生)には響きにくいとの事実もあるようです。

参考:https://www.ecozzeria.jp/series/column/column200703.html

競技に没頭している時期には伝わりずらいことはわかる気がします。であれば、スポーツ活動の中に“非認知能力”向上の仕組みを埋め込むことが有効です。“非認知能力”は年齢に関係なく向上しますが、幼児期の伸びが大きく、幼児期から小学校での取組みが注目されています。その年代での取組みポイントとしては、努力を誉める、遊びを通して伸ばす、失敗談をシェアする、の3点が言われています。

参考:https://kodomo-manabi-labo.net/non-cognitiveskill

少し乱暴ですがざっくりまとめると「楽しく、気付きを与え、プロセス重視で適切なタイミングで声をかけて育成する」ってことになります。このポイントを踏まえて、アスリートとしての競技レベル向上とあわせて、人間力とも言っていい“非認知能力”を伸ばすコーチング・環境を整備することで、アスリートが更にビジネスでも活躍(企業で事業に貢献)できると考えます。そうなれば企業側も採用に更に前向きになり、アスリートが地元等の希望にマッチした就職しやすい状況に向かうことが期待できると思います。

“非認知能力“を伸ばすざっくりポイントと、ホッケーの状況を踏まえて、未来に向けてポジティブに更なる効果を見込んで整理します。

20200712_ホッケーの現状を踏まえた更なる効果(期待)

ホッケーの状況、
・世界ではメジャースポーツ
・日本代表は世界ランキングでも上位
・日本での競技者人口は少ない

この状況をポジティブにとらえ、
・都道府県代表、日本代表、海外でのプレー等、
 身近で高い目標設定がしやすい

・活動をタテ(全世代)・ヨコ(エリア連携・交流)に広げることで、
 接する範囲が広がり経験の拡がり・深みがでる

これらを強みにできれば、ホッケー競技者の更なる“非認知能力”の向上が期待できると思います。


まとめ、今後

今回その8.でアスリート・ホッケー競技者のキャリア(就職)について考えてみました。

本文でも書きましたが、競技は何でも高い目標をもち、仲間と本気で取り組んできたアスリートはビジネスでも活躍できる能力が育まれていると思います(競技とビジネスとの変換・応用はいると思いますが)。

今回、少し小難しい“非認知能力”を用いてスポーツでの成長、更なる成長の可能性についてまとめてみました。ホッケーでは、ネガティブな状況を逆手に取れば、ポジティブに変換できる可能性があると思います。

全然至らない内容ですが、ホッケー競技者とサポートをしていれる周辺環境をセットで考えることは大事だと思います。新たな疑問・課題を見つけたらまた調査・分析していきたいと思います。

これからも「ホッケーをメジャースポーツに!!」は続きます!


■お願い
的外れ、既にやっている・・・あれば教えてください。些細なことでも良いので、ご指摘・アドバイス等のコメントを頂けるとうれしいです。
【※】“非認知能力”を用いて記述をしていますが、私自身専門家ではありません。ICTを用いて“非認知能力”の視える化を検討したことがあり、その際に調べた内容をベースに今回追加で調べて記載しています。“非認知能力”自体がまだ確立されていない研究とも言えますが、将来の可能性を秘めたテーマだと思います。記載内容について誤記・疑問ありましたらご指摘ください。
連絡先 <mail: katsut.u2@gmail.com>

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