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【かつらのお話:コテ当て】


襟羽二重を貼り中寄せ簑を付け終わった女形の三ツ襟は馬櫛を入れたあとコテ当てをします。

こんにちは。京都時代劇かつらです。

前回簑付けが終わった女形の三ッ襟。
今回はコテ当てのお話です。

コテ当てが終わりしごきで纏めた女形三ッ襟

コテ当ては襟羽二重の毛や中寄せ簑の毛に付いた癖を取る為に行います。
昔は火鉢や電熱器で熱したコテを使っていたのですが、近頃は手芸用電気アイロンを使う場合もあります。

私も熱したコテから手芸用電気アイロンへと道具を変えていったのですが、数年前から和裁用のコテを使うようになりました。

数年前、何気なく立ち寄ったリサイクルショップで不思議な機械を見つけました。


突き出た取っ手がなんともユニーク

木の取っ手が鬼の角のように出ています。


何か隠れている雰囲気

何なのだろうと角を引っ張ってみると馴染みのある三角コテが顔を出しました。


お馴染みの三角コテが現れました
とても綺麗な当て面

しかもサラで使った形跡もなくとても綺麗な状態。
これは鬘製作に使えると思い早速購入しました。

あとで調べてみたらそれは和裁で使う電気コテで、和裁の世界では定番中の定番商品でした。

仕事仕事で様々な道具があり、それぞれの仕事では普通に当たり前の道具でも、一般では見かけなかったり知らなかったりします。

やっぱり道具は面白くて、見ているだけでもワクワクしてきます。

ちなみに最近考えているのは、染色補正師さんの使う電気コテ。
とても便利な電気コテの様に見えるのですが、いかんせん限られた職種の限られた道具なのでなかなか情報が得られません。

これは鬘製作にも使えるのではないかと、染色補正師さんの仕事を配信動画で見ながら日々思案しています。

さて次回からは次の部分のご紹介。

どうぞお楽しみに。

コテ当ても終わりひとまず襟は完成です

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