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生きつづけるエヴァ。【#83】

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きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。

夜行バスで東京に帰ってきた。腰が痛くなりやすいので、最近は3列シートにしている。後ろの人に「お願いしまっす!」の気持ちを込めて会釈できたら、シートを無事に下げられるし、3列は両脇も空いているので、まだ苦しくない。生きていける。乗っているのは若い人たちばかりだし、お互い、明日もいい1日にしようね、という気持ちになる。

朝5時半の東京はずいぶん明るくて、わたしはとても驚いた。たしかにもう、冬至の12月から3ヶ月経っているし、夏至の6月まで3ヶ月を切っている。生きているな、とまた感じた。

すでに話題は持ちきりになっていて、わたしから語ることは全く不要なのだが、庵野監督の「プロフェッショナル 仕事の流儀」を観た。エヴァンゲリオンはわたしが生まれる1年前からはじまっていて、物心ついた頃には、アスカや綾波がいた。小さな頃は、シンジくんと綾波のポカポカするようなシーンを、ナンジャコリャァ!と思いながら観ていた。ただのバカである。『甘き死よ、来たれ』という曲が好きで、目覚ましにしていた時期もある。エヴァの複雑なリビドーやデストルドーを完全に理解することはなかなか難しいけれど、それでもエヴァは好きだという、程良いにわかの一人だと思っている。

ただ、プロフェッショナルを観て、それはもう、度肝を抜かれるわけだ。やっている次元の違いだとか、覚悟だとか、NHKの取材陣の方々にも、ありがとうございます、という気持ちでいっぱいだ。それでも、わたしのような人間が参考にすべき部分は、やはり基本中の基本にあると感じた。作品をつくる、伝える。その基本をエベレストのような、標高8,000mの世界で、あたりまえにやっているような。だからこそ、チームで戦う。それも羨ましかったりする。わたしはまず、山を登らねばなるまい。とにかく、エヴァが社会現象だったように、この番組も、多くの人の心を動かしたに違いないし、庵野監督はそれを良くも悪くも思わないだろうし、それで良いのだと思う。

そして、映画を観てきた。ネタバレ厳禁。だから感想は「ありがとう。」である。プロフェッショナルを観たあとに、映画を観れたことも、わたしにとってはとても良かった。エヴァンゲリオンが同じ時代を生きていることに、ありがとうの気持ちである。そういう勇気も、わたしはもらった。この先のエヴァは分からなくても、今までの、25年間のエヴァは、これからも多くの人の心の中で、生きつづけるはずだ。終劇のあと、後ろで観ていたJKたちが「ヤバイ鼻水止まんない」「マジ感受性豊か」と言いいながら、楽しげにシアターを去っていった。

ありがとう、エヴァ。

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ポカリスエットを買います。銭湯に入ります。元気になって、写真を撮ります。たくさん汗をかいて、ほっと笑顔になれる経験をみなさんと共有したいと思います。