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星空を眺めながら考えたこと


今回はややぶっ飛んだ話で、科学的に不正確な箇所があるかもしれないことを先にお断りしておく。アメリカ留学中の2019年、科学史の授業で宇宙の歴史を勉強したついでに考えていたことで、人間の頭の中というか、精神活動の神秘をどうしても書いてみたいのである。

夜空の星と人間は遠縁

 私たちがいる宇宙は140億年ほど前に生まれた。原子以下の小ささで、あらゆる物質が詰まった、とてつもなく熱い粒から始まり、膨張を続けた結果、今の状態に至っている。
 
 これがビッグバン理論なわけだが、面白いのは、宇宙はその誕生から現在に至るまで、物質的にプラスマイナス・ゼロのシステムであるということだ。
 
 宇宙とは言い換えれば森羅万象であるから、全ての事象がその中で生起し、物質やエネルギーは循環している。よく言われるように、遠くの星々を形作っているのと同じ物質が、私たち人間の体をも形作っているのである。

ちっぽけな存在、複雑な心

 一人の人間などちっぽけ存在で、物質の量的に見れば、全宇宙と比してもはや「無」に等しい。
 そんな「無」に近い人間が、今や驚くほど複雑な脳を持ち、人間自身が生まれたところである星空を眺めてあれこれと考え、宇宙の大部分を理解するに至っている。
 
 それ以外にも、人間はいろいろな知的で創造的な活動をしている。絵を画いたり、空想で物語を書いたり、哲学をしたり、音楽をしたり。或は、社会を作って政治を行ったり、人と交流して、喜んだり、喧嘩したり、悲しんだり。

人生いろいろ、全部良し!!!

 20年ちょっとの人生しか経験していないのに言うのもなんだが、人生悲喜こもごも、世の中にはいろんな良いこと悪いことがあって、将来に不安を抱くことも多い。
 
 しかし、元をたどれば単なる非生物的物質でしかなく、全宇宙から見ればチリのような人間。そんな我々がどういったわけか「意識」というものを持ち、このような多彩な精神的活動を営んでいる。如何に奇跡的ですばらしいこと、有り難いことであろうか。

 こう考えると、多少嫌なことや面倒な問題にぶち当たっても、「嬉しい!」と思えてくるものだ。今回は、そのことを一生懸命伝えようとして筆を執った。

(Photo by Vincentiu Solomon on Unsplash)

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